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今、この瞬間を生きていることが尊い。-杉田水脈氏の発言に思うこと-


杉田水脈氏(自民党・衆院議員)の発言が炎上している。
もちろんわたしは
それは当然のことだと思う。

でも、それと同時に
わたしは、
批判の方向や、批判の仕方を間違えたくない
とも強く思う。


今回の発言が炎上したのは
杉田氏の言葉が
LGBTに向けられていたからではないと思っている。
人を、生産性があるかどうかで判断すること、人の価値を生産性の有無で決めようとすること、
そのことに多くの人が怒り、抗議しているのだと思う。

だから、どうか
「レズビアンのカップルでも子ども産む人はいるよ」などと言わないでほしい。
それは、相手と同じ土俵に立っているし
結局のところ
それでは子どもを産まない選択をする人たちは生産性がない、と言っているのと同じだ。

LGBT当事者(という言葉をわたしはあまり好きではないが、誰が読んでも伝わる言葉をここでは使いたいためあえて使う)は特別扱いされたいわけでも、支援をしてほしいわけでもないんだから、抗議するなんて…という意見も
一部で目にする。

でも、そうではない…とわたしは思う。
「(子どもを産まない人には)生産性がない」という言葉に怒ることは
特別扱いや支援を求めることと同じではない。
ましてや
LGBT当事者だから怒るのでもない。少なくとも、わたしは。
Twitterなどに溢れたのは、生きることの意味や価値を生産性で決めるな、という怒りなのではないだろうか。

SNSを眺めていると
安倍夫妻にも子どもいないじゃん
と言う人たちも見かける。

でも、わたしはそういう返し方は
とても嫌だ。
たとえどれだけ、安倍政権のやり方を許せなくても、
安倍夫妻に対して、
子どもいないあなたたちも生産性ないってことね、と言ってはいけないと思う。嫌味や皮肉であっても。
自分が言われて悲しいことを、嫌いな人にであっても、言うような人間にはなりたくない。


子どもを産むかどうかで、その人の価値は決まらない。
子どもを産んだ人のほうが、産んだことのない人よりも上、なんてこともない。

人の価値を、他人が決めることはできない。
そして
私たちは誰にも価値を決められることは、ないのだ。たとえ決めようとするひとがいたとしても。

そもそも、
何もしなくたって、ひとはみんな
ひとりひとりかけがえのない存在だ。

何もしなくても、できなくても
いま、この瞬間を生きている、ということがすごいことで
尊くて、大切。

ということを
わたしは言い続けたい。



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