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[都議会第3回定例会]総務委員会を傍聴しました。


10月2日、
都議会総務委員会を傍聴しました。
各会派が様々質問されましたが、
わたしからは
原のり子都議(日本共産党)の質問について書きたいと思います。

まず、「第31期東京都青少年問題協議会意見具申」について。
原さんの質問には、とても重要だと思うことがいくつもありました。

原さんは、
意見具申の中で
生きづらさは、若者やその家族に素因があるわけではない、と書かれていることが大切であると述べました。

わたしは、今日初めて意見具申というものを知りましたが、原さんと同じ思いです。
生きづらさを、当事者やその家族に素因があるとしてしまうのは、それらを「個人の問題」にしてしまいます。
でも、引きこもりも、様々な悩みや生きづらさも
誰にでも起こりうることだし、
様々な要因があります。
「個人」や「家族」と限定していないことは、とても重要だと思います。

また、原さんは
自己肯定感と自己有用感について、それぞれ定義を確認。
以下の答弁がありました。

自己肯定感:自分の良さ、可能性を肯定的に受け止める
自己有用感:自分が社会の構成員として重要な存在であると思う

それに対して原さんは次のように述べました。

そもそも“自己肯定感”とは何か。
それは、自分が必要とされるか、価値があるか…ではない。
存在自体が受け入れられることではないか
失敗した自分でも良いのだと思えることが大切ではないか。

わたしは、都議会を1年傍聴する中で
自己肯定感を「高める」とか「育む」とか言われることにずっと違和感があり、
また、それとセットで、成功体験を重ねることが重要・大切、と言われることにモヤモヤしてきました。
成功体験も、たしかに大切だと思います。
でも、失敗しても良いのではないでしょうか?
自己肯定感というのは、
成功している自分、うまくできていること、だけを肯定するものではないはずです。
失敗したことも、自分の嫌な部分も全部含めて、「自分」という存在をまるごと受け入れられることが、自己肯定感であると思うし、
それはきっと、簡単には揺らがないものになると思います。

そしてこの質問の最後に原さんは
「自立のゴールはひとりひとり違っていい」と話しました。
ひきこもり、とひとことで言っても、ひとりひとり違っていて、状況も違うのだから、「自立のゴール」もそれぞれであってよいはずです。
都の施策が“早くそこから脱するように”というような急かすものにならないことを、わたしも求めたいし、
だからこそ、引きこもり支援の対象年齢は見直すべきだと強く思います。

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次に、「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例(人権条例)」について。

まず、
原さんはこの条例がオリンピックの先も見越していることが重要であると指摘しました。

前文の以下の部分を指すと思います。

東京に集う多様な人々の人権が、誰一人取り残されることなく尊重され、東京が、持続可能なより良い未来のために人権尊重の理念が実現した都市であり続けることは、都民全ての願いである。

オリンピックのために急いで条例をつくっている、パフォーマンスだ、などの批判もありますが、オリンピックまでで終わりではない、その先も見据えた条例であることは、重要だと思います。


次に、性自認・性的指向について
条文の中で簡潔に説明されていることは重要とした上で
性的指向について、もっと多様ではないか、無性愛や分からない、などあるのではないかと指摘しました。(条例では、第二章・第三条で“自己の恋愛又は性愛の対象となる性別についての指向のことをいう”となっている)
そして、条例に書かれている“性的指向”にはそれらも含まれるのか質問しました。
都の答弁は「含めている」というもの。


原さんはこの条例は
カミングアウトが前提になっていないこと
性自認も性的指向も全ての人に関わることから
当事者だけでなく、違和感を感じている人などの支えにもなると述べました。
条例が施行されることは「あなたがいま悩んでいることで、差別を受けることはない」と言うことになると、原さんは言います。

人権条例について議論される時
LGBT、セクシュアルマイノリティにばかり注目されていますが
この条例は、
LGBT当事者という特定の人たちのための条例ではなく、全ての人に関わる条例だと思います。誰を好きになるかも、自分の性別をどう認識しているかも、それはLGBT当事者だけが向き合うことではなく、全ての人に関係することであるはずです。
LGBT(とヘイトスピーチ)に特化しているとの批判も時々見られますが、
わたしは、都が説明しているように“全ての人がいかなる差別も受けない”ことを実現するための、全ての人が関わる条例だと、思っています。

相談窓口については
誰でも相談できるとのこと。
現段階では電話相談しかないとのことで
原さんは
電話だけで良いのか?
なるべく相談のハードルを低く、匿名で、時間や場所も選ばず相談できるように、と求めました。
それに対して、まだこれからのことなので、実績を見て考えていく、との答弁がありました。

電話、というのは
わたしも相当ハードルが高いと思います。
LINEなども活用してほしいです。

次に
「第三章 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進」
について。

原さんは、
関東大震災における朝鮮人虐殺について
先日の代表質問で
とくとめ都議の質問に、知事が
「さまざまな内容が史実としてあり、何が真実かは歴史家が紐解くもの」と答弁したことに触れ、
この条例の提案者である知事がこのような認識であることは大変残念であるとし、
今後も、追悼文の送付など求めていきたいと発言しました。

わたしも、代表質問についての記事にも書きましたが、
ヘイトスピーチをなくそう、本邦外出身者に対する不当な差別的言動をなくそう、という条例であるのに、
その提案者である知事が、朝鮮人虐殺については、きちんと向き合わない、というのでは
この条例がほんとうに実効性あるものなのか、中身が伴ったものなのか、と思います。

第十一条の「公の施設の利用制限」については、
これは、あくまで“本邦外出身者に対する不当な差別的言動”を行おうとする人が申請を出した時に限る、行おうか否かで判断されるとのこと。

また、表現の自由については
この条例は大前提として、憲法を遵守する、こと。
また、規制の対象はヘイトスピーチ解消法の第二条に基づくこと。
施設利用の制限の基準は、原則都民に公表されること。
以上の答弁から、
わたしは、表現の自由は守られると考えます。


第二回定例会から、原さんが求めてきた
教育”という文言を入れること。
第一条に次のように入りました。

第一条 この条例は、東京都(以下「都」という。)が、啓発、教育等(以下「啓発等」という。)の施策を総合的に実施していくことにより、いかなる種類の差別も許されないという、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念が広く都民等に一層浸透した都市となることを目的とする。

これは、わたしもずっと
“教育は啓発等の等に含まれる”と言うのではなく、明記すべきと考えてきました。
明記されたことは本当に大切です。
原さんは、学校教育の中でも人権問題として扱ってほしいと求め、
教育庁と連携して取り組むという答弁がありました。


さまざま書きましたが、
この条例が、ここが到達点にならず、
この先もより良いものになっていくことを願っています。

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#人権条例 #都議会 #共産党 #原のり子 #生きづらさ


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