見出し画像

[都議会第2回定例会]代表質問を傍聴しました。


都議会へ、
あぜ上三和子都議の代表質問を聞きに行ってきました。


大きく分けて12の質問をされていましたが
その中の
「 #性教育 」について書きたいと思います。

あぜ上さんは
足立区の中学校で行われた性教育が問題視されたことについて

秋田県では、全ての中学・高校で
妊娠出産、避妊、性感染症などについて学んでいること、
その結果、全国平均よりも上だった10代の人工妊娠中絶の件数が1/3に減少したことを挙げ

子どもたちが科学的な性知識を学ぶ「性教育」の必要性、について知事に認識を問いました。

また、
学習指導要領には、その範囲を超えて教えることもできると書かれていて
指導要領を超える内容は個別指導で、などということを押しつけるべきではないし
今回の足立区の中学校の授業は、指導の対象とすべきではないのではないか、と。

そして、「性教育の手引き」が改訂されるそうなのですが
改訂にあたって
学校現場の声をよく聞くべきであるし
LGBTなどの多様な性を教えるものに、
改訂した手引きが現場を萎縮させることがないように、と求めました。

これらに対して、
小池都知事と教育長が答弁にたちました。

知事は、
性教育は人間尊重の精神
正しい知識を教えることが大切とし、
保護者にも様々な考えがあるのだから、それらに配慮する必要がある、との見解を示しました。


教育長からは
指導要領の内容を超える場合は、保護者に理解を求め、了解を得て、個別・グループでの指導を行うのが望ましいとし、
足立区の中学校では、そのような丁寧な対応が行われなかったことが問題だったと答弁がありました。
また、全てを集団指導(つまり授業)で行うのには限界があり、それを個別指導で補うという見解を示しました。

性教育の手引きについては、LGBTへの配慮も検討、とのこと。


わたしは、これらの答弁を聞いて
とても悲しい気持ちになりました。

なぜ、妊娠の過程や避妊を扱うと批判されるのか。
指導の対象となるのか。
わたしは、正しく教わらないからこそ、望まない妊娠や、性被害にあう子、加害の側に立ってしまう子がいるのではないか、と考えます。(もちろん正しく教えたらそれがゼロになるわけではありませんが、もし教わっていたなら防げたこともたくさんあると思うのです)

日本の性的同意年齢は13歳です。

なのに、なぜ
13歳なら理解できるよね?と刑法では言いながら、性教育については中学生に教えるのはまだ早い、となるのでしょうか。

また、なぜ学習指導要領を超える内容は
「個別」に教えなければならないのか。
一対一ではなく、みんなで学ぶからこそ
考えが深められる面も、あるのではないでしょうか。
今回の答弁の中では
個別指導、だけでなく「グループ」という言葉が使われていました。これは初めてのことだそうです。
私からすると、グループと授業の違いとは…?という感じで、大差ないと思うのだけれど
つまり、教育長も「個別指導」とだけ言い続けられなくなっている、もうこの考え方が破綻していることを、自ら証明していると言っても良いのではないでしょうか。

性教育で、妊娠の過程を教えると寝た子を起こす、という主張をする人たちがいます。

でも、本当にそうでしょうか?

小学生でもスマホを持つ時代。
誰でも簡単に、性について調べることができます。でも、ネットで見つかる情報は、全て正しいでしょうか?

ある程度知識を持っていれば
見つけた情報が正しいか、判断することができます。
でも、何の知識もない状態だと、そういう判断ができない。アダルトビデオを、フィクションと思わず、正しいこと、リアルでやって良いことだと思ってしまう。

それでも、
寝た子を起こす、と言うのでしょうか。
(※今回の質疑では、このことに言及はありませんでした)

私は、性教育を
妊娠の過程を教えるのか、避妊を教えるのか
そういうところだけ抜き出すから
話がややこしくなるのだと思っています。

性とは本来は、生きること。
性交や妊娠、避妊だけが「性教育」ではないはずです。

セクシュアリティについて教えること
あなたはかけがえのない存在なのだ、と伝えること
相手を尊重する、大切にする、とはどういうことか知ること
それらもわたしは性教育のなかのひとつだと思います。

だから私は
小学生のうちから少しずつ少しずつ学んでいけるようになってほしい
性のことを、恥ずかしいと思わない年齢から学べるようになってほしいと、改めて思います。

最後に、手引きについて。
教育長はLGBTに「配慮」と答弁していたと思いますが(手元にメモしかないので断言できずすみません)、
配慮してほしいわけじゃないんですよね。
もっと言うと
特別扱いはされたくない。
LGBTが「特別な存在」ではないし
配慮って、何にどう配慮するのだろう…?と思います。
多様な性の在り方について
あなたはあなたのままで、そのままでいいんだと、そう伝えてくれる教育現場であってほしいし、
それが踏まえられた手引きになってほしいと思います。


私自身もまだまだ、性教育については
知らないことも多いです。
もっと色々なことを調べ、本を読み
考えを深めていきたいと
改めて思いました。


※答弁の内容は私のメモに基づきます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?