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妊娠中の孤独感を因数分解してみる

ただいま妊娠9ヶ月、34wに入ったところ。

妊娠が分かってから人生ががらりと変わり、怒涛の日々。

新しい命を授かったことはもちろん喜ばしい。

けれど、嬉しい気持ち以上に複雑な心境だった。今日まで何度も何度も落ち込むことがあった。

マタニティブルー(ブルーズ?)というものだろうか。
情緒はジェットコースターのように急転直下。
普段なら気にならないことにもイライラ。
わけもなく悲しくなって涙がぼろぼろ止まらなくなることもしばしば。

ホルモンバランスの乱れって恐ろしい...
(もともと不安定だけどホルモンのせいにしちゃおう!)

なぜこんなにも落ち込むのか。
妊娠出産が「未知」すぎるから、だと思う。
何も分からない。
何も知らない。
荷物一つ持たずに砂漠に放り出された感覚。
ただただ孤独感に襲われる。

考えないといけないことが多すぎて、思考が追いつかなくてキャパオーバー。加えて体調も不安定。

そんなこんなで、妊娠発覚から早々に情緒不安定ライフが始まった。

なぜこんなにも孤独で、不安で、くるしいのか。
その気持ちを因数分解してみようとこの記事を書き始めた。

親になる不安

「えっ、自分が母親?とんでもないことをしてしまった...」

これが正直な感想。パートナーと話し合った上での望んだ妊娠だったけれど、いざ直面するととても動揺した。
夫は子供を欲しがっていて、真っ直ぐに喜んでくれた。その様子にとても救われた。

* * *

胎内に別の命がある不安

よくドラマで「もうあなた一人の体じゃないんだから」的な台詞を耳にするけど、本当にその通りで。
自分以外の生命体が体内にあると思うと怖くて仕方がなかった。

検査薬で調べて妊娠したかもと思ってから、病院で診察を受けてもすぐには胎嚢確認が出来ず、1〜2週間ソワソワ。
子宮外妊娠だったらどうしよう?とか。

胎嚢確認できた後も心拍確認までまた1〜2週間ソワソワ、ソワソワ。
心拍確認できなかったらどうしよう?とか。

不安で検索魔になってしまっていたので、心拍確認できた時には本当にほっとした。

次の不安は魔の14週だ。流産の可能性が高いとされる14週を越えるまでは、気が休まらず最もビクビクしていたように思う。

14週を越えてからは1ヶ月に一度の妊婦健診。
まだ胎動がないため、次の健診までの間に
心拍停止していたらどうしよう?という不安に駆られた。

心拍を聴く機械の購入も考えたが、結局買わず。
ポジティブに考えるように、出来るだけ趣味に打ち込んだり、楽しい気分になるよう心がけていた。

4〜5ヶ月のころ、お腹のなかでコポコポ気泡が弾けるような感覚があり、それが胎動だと気づいた。

「これで健診までの間も生存確認はできる!」

心の中でガッツポーズした。

今ではダイナミックな胎動に周囲の内臓が押しやられ、膀胱を刺激され頻尿に。
それでも動いてくれている分、安心できる。
胎動が激しい分、動きが少ないとすぐ分かりまた不安になってしまうから。

激しい胎動には「うっ」と呻き声が漏れてしまうこともあるけれど、それでも動いてくれた方が良い。どんどん動いてね。

* * *

好きなものが食べられないストレス

大好きなお酒が飲めないことは意外にも平気だった。

食べられなくてつらかったのは、お寿司、卵かけご飯、ミディアムレアのお肉。

卵かけご飯は一度チャレンジしたところ、お腹を下してしまった...

鉄板焼きディナーでは、なくなく良く焼きでお肉を頂いた。お店の方にもなんだか申し訳ない。
(比較のため夫に食べさせてみたら「レアの方が美味しい!」とのこと。正直ね....)

出産したら、まずはお寿司を食べるぞー!!

* * *

つわりの不安

私は比較的つわりが軽い方だったと思う。
それでも、妊娠初期に慢性的な胃の不快感、頭痛、めまい、微熱、貧血を感じながらの仕事はつらかった。

四六時中、車酔い&二日酔い状態。

特に朝起きた時が苦しく、ぐるりと回る天井を眺めながら「あ、無理だ」と何度感じたことだろう。

つわりのピークを迎える頃、ちょうど仕事の年に一度の繁忙期が重なっており、仕事に穴をあけるわけにはいかなかった。
会社のトイレで涙が止まらなくなった日もあった。
プレッシャーもあり、いつ終わるか分からないつわり症状への不安で一杯だった。

つわりが臨月まで続く人もいる。
もっと酷い症状に苦しむ人もいる。
簡単なことは言えないけれど、当時の自分に声をかけてあげたい。

「しばらくしたら少し楽になるよ。大丈夫」


* * *

出産の不安

私が選んだの自然分娩のみ対応している病院。

無痛分娩・和痛分娩についても色々調べたが、対応している病院へ仕事をしながら通うことが難しいこともあり、いま健診に通っている病院に決めた。
また、食事やサポート体制、病院の雰囲気など気にいる点が多かったからだ。

自然分娩の出産レポを読み漁り、恐怖に震える日々。

鼻からスイカ、ハンマーで腰砕き、ひどい下痢、指切断.....
様々な痛みに例えられている。こっわ!

果たして耐えられるのか、自分.....
不思議なことに臨月間近の今よりも、妊娠初期の方が不安に苛まれていたように思う。今はもう、ここまできたら戻れないなと諦めの境地。

* * *

育児の不安

出産の痛みも恐ろしいが、その後待ち受ける育児も恐ろしい。
新生児育児のスケジュールを見てぞっとした。

おむつ替え&授乳に徹して一日終わるの!?

しかも慢性的な睡眠不足。
少し目を離したら死んでしまうようないきものと、ずっとふたりきりのプレッシャー。
最初の一ヶ月はばたばたで、記憶がないという先輩の意見もあった。

よし、産後一ヶ月は死んだものと思おう。
何も上手くいかなくても、そういうものだと思おう。周りを頼れるだけ頼ろう。自分へ言い聞かせるため、ここに記しておく。

* * *

本当はまだ書きたい不安のテーマがあったが、長くなるので一旦この辺でおわりにしよう。

女性としての不安、キャリアの不安、夫婦関係やワンオペ育児の不安....

まだまだ書きたいことはある。
記録のため、第二部に続けるかも?

書き出すことのメリット

この記事を書き始めた当初、かなりメンタルが落ち込んでいたが、
記録も兼ねて不安を書き出しているうちに、感情が整理されていき、徐々に落ち着いていくのが心地良かった。

不安の元は解消されないけれど、
ひとつひとつの感情を収まるべき箱に整理していくような感覚。

表題に「孤独感」とつけたように、自分だけが不安に包まれているように錯覚していた。

しかし、不安を振り返る中で、良かったことや嬉しかったこと、周りの人たちから受けた優しさを再発見出来た。

もしかしたら妊娠できないかもしれない、と悩んだ日々のことを思い出した。

今日この日まで妊娠継続していること自体が、幸運なことなのだと思えた。

アウトプットって大事。
第二部はコップの水が溢れそうなタイミングでまた改めて。

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