AKG K701

私は音楽を聴くのが好きだ.
特にオーケストラ,ヴァイオリン,ピアノ,ジャズ,ボサノヴァ辺りをよく聴いている.
最近よく聴いているのは久石譲とジョシュア・ベル(Joshua Bell)だ.

しかし,私は何か作業している際に音楽を聴いているのが好きだ.
そうなると歌詞のある曲は気が散るし,低音が耳にドンと響くとそちらに気を取られる.
ならどのようにするのが良いか.
私にとって答えは自明だった.
低音が響かず,かといって低音自体はしっかりと聴き取れ,中高音域が綺麗で,音が籠もらず,長時間付けていても耳に優しいヘッドフォンを選ぼう.

色んな機種を試聴した.
元々ロックをよく聴いていたこともあり,Sennheiserが好きで,大体のものはSennheiserで揃えていたので,Sennheiserから聴いてみた.
音が籠もらず,耳に優しいという点で開放型ヘッドフォンが望ましいと考えた.
試聴したのはHD599SE,HD600,HD650,HD660S,HD800Sだ.
HD599SEは音が少し薄く,HD600シリーズはどれも秀逸だったが,やや音が籠るのが気になった.HD800Sは文句のない出来だったが,いかんせん高過ぎた.
あれは少なくとも今は手が出ない.
あと,HD800Sもそうだが,Sennheiserは良い意味で低音が響く為,自分の目的には合わないと感じた.

あとはGradoも有名なので試聴したが,ドライバーがそのまま耳に当たる感じが気になってしまい,集中できなかった.

条件を挙げた時点でヘッドフォンに詳しい人は大体察しがついたと思うが,条件にぴったり合うブランドがあった.
私はTwitterでてきとうに検索していたら見つけた.
AKGである.

もちろん,AKGにも色んな機種があるが,全体的に中高音の美しさに定評があり,低音は控えめな機種が多い.
その中でも中高音の美しさは随一という人もいて,低音は必要最低限と感じたのがタイトルにあるAKG K701だった.
Twitterで調べた前評判通りで,以前は8万を超えていた機種だという.

ひと昔前,SennheiserがHD800を出すまではAKG K701,Sennheiser HD650がハイエンドとされていた時代があったらしい.
HD650の値段は当時とほぼ変わらないあるいは値上がりしているが(ゼネラル通商という会社が代理店だった時に3万円だった時代があるらしい,また,最近値上げした),AKG K701は以前はオーストリア製だったが,今は中国製になり,値段は26400円になった.
ヘッドバンドの痛いと評判のコブはなくなり,音質は両方を持っている人もほとんどの人が変わらないと言う(Twitter,ネット調べ).

似た機種にK702というものがある.
こちらはリケーブルもできると人気だが,TwitterでもK701, K702の音質は同じと言う人もいれば,異なると言う人もいた.
私の所感としてはK701よりK702の方が低音が主張しており,中高音域の綺麗さはK701の方が勝る印象であった.
Twitterの異なると言う人も同様の所感であり,もしかしたら耳の特性によるのかもしれない.
あるいは誰かが指摘していたようにK701は4芯,K702は3芯であることも影響しているのかもしれないが,こちらの影響はあまり詳しくないので記載に留める.

そういう訳でAKG K701を入手した.
Sennheiserのような感覚が恋しい時はいま持っているSennheiserのヘッドフォンを使えば良いと思っているが,幸いにして今のところは使っていない.
もし同じような用途で探している人がいればAKG K701はおすすめである.


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