磐田戦を見て、俊輔の凄さを再確認している

記事の初公開日:2014年 09月 17日

Vファーレン長崎とジュビロ磐田の対戦、長崎でも一般的な期待値の高い試合だった。
観客数12000人越えは今シーズン初めて、昨シーズンのガンバ戦に次ぐ集客だったみたい。
ジュビロ磐田には、駒野、伊野波、松井大輔、前田遼一と日本代表経験者がたくさんいる。
試合前のスタメン発表、長崎は3バックそれも左野田、山口、右高杉。ボランチが奥埜、三原、サイド左石神、右古部、スティペのワントップに東と佐藤のシャドウ、GKが植草。ジュビロが3バックなのでその対策で3バックなのかな?
ジュビロは前田、松井大輔がスタメンに、駒野、伊野波、ポポ、山崎が控えにいる。手強そう。

この日のキックオフ前は大忙しだった。選手入場時に風船を飛ばすことになっていて、風船を膨らませて持つとタオルマフラーを掲げにくくなる。周囲では風船が割れる音があちこちから。その度に応援する気持ちの集中が途切れる。
はっきり言いたい!タオルマフラーやゲーフラやフラッグで応援するサッカーのスタイルを守ろうよ!ジェットバルーンなど不要だ!野球のまねなんか必要ない。無駄なファンサービスだと反省して欲しい。
まして、この日は差別撲滅宣言があった。このプログラムは各チームのゴール裏に事前に伝えられていたのだろうか?チャントで宣言が聞こえない。運営側の配慮不足ではないのかな。

長崎は、しっかり守って、シンプルに前に蹴る。勢いがあるぞ、今日は。

密かに、ジュビロの松井大輔がどのようなプレーを見せてくれるか期待していた。彼のミラクルな足技で長崎の選手達が翻弄されるのかなあ。前半、攻め込んで来られるとバックスタンドコーナー付近の2列目で見る私たちは松井のプレーを目の前で見ることができるベストポジション、怖さ半分期待半分、ワクワク!
ところが、期待のプレーが見られなかった。それどころか我がチームの杉さまが終始松井を押さえている。松井にボールが入ると高杉、古部でほぼ完璧にコースを消してボールを猟る。前半の松井は完全に消されていた。松井、本気なの?と疑うくらい。
松井大輔が、前田遼一が怖くないと感じる試合、すごく寂しい気持ちになった。

松井大輔も前田遼一も駒野も伊野波も…この日の各チームの選手達みんな中村俊輔より年下じゃないか。この試合の前日、マリノスとグランパスの試合をTV観戦していた。2得点されて負けてしまったがマリノスを背負って闘う中村俊輔のプレーを見ていた。持病の股関節痛がでているようだが、残り10試合なので調整しながら出続けるという。ただ出場しているだけではない、マリノスの中心は間違いなく中村俊輔であり、彼のプレーでマリノスのスイッチが入る。だからサボらない、スペースに飛び込んで行くし、チームが攻め込まれるとゴール前まで戻って守る。被ファウル数はJリーグでもダントツのトップ。足元への悪質なファウルも数限りなく受けている。南アW杯での不調の原因もJのある選手のファウルがもとになっていた。
俊輔より1歳下のガンバの遠藤選手の試合を見ていてもピンポイントで光る職人技はあっても、総合的に闘える力は俊輔には及ばなくなっている。若い頃は天才的なスペシャリストとして大切に育てられてきた俊輔は、体力がない、タックルもヘディングもできないと言われてきたが、今の中村俊輔にスタミナがない、タックルもヘディングもできないという人はさすがにいなくなった。もしそういう人がいたら彼らはJリーグを見ていないことを露呈することになる。最近はスペースに飛び出してゴールをねらうFW並のプレーにも意欲的だ。こんな選手をマリノスだけが独占しているのはもったいないと思うこともある。
トリッキーなプレーでは中村俊輔よりすごい言われていた松井大輔がこんな姿でいいのかな?いいはずないじゃないか、松井大輔!

帰りがけ、JR諫早駅でジュビロサポのご婦人と言葉を交わした。
「ジュビロが弱すぎて驚いたでしょう」と悔しそうに言われた。「怖くなかったというのが本音です」と答えると、それはサポーターさんの歯痒さでもあるらしく「一度落ちるところまで落ちないと駄目なのかもしれない…」と自分に言い聞かせるようにため息まじりだった。ジュビロとともにサッカーを見続け、輝かしい時代を経験してきた方の悔しさが伝わってきた。
サポーターはどこを応援していても、共通する心根がある。お互いに理解し合いながら「次節は勝ちましょう」と讃え合うしかない。
ジュビロの栄光、再び!
それより早く、VファーレンはJ1でジュビロを迎えたい。

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