見出し画像

脱・ばらまき土産のススメ

「ばらまき土産」というワードを聞いたことはあるだろうか。

旅行誌をよく読む人なら頻繁に目にすることだろう。いわゆる大勢の人にちょこっと配るような、安くてコスパのいいお土産的な意味。

そこにはもらう側の趣味などはあまり気にしないニュアンスがあり、だからこそあげる方も気楽な消えもののお菓子や食品、石鹸、リップクリームやポーチなんかが重宝されていて、最近はそういったものを買える現地のスーパーが記事になったりしている。

お世話になっている人、関わりのある人にお土産を買うこと自体は日本の心遣いの文化だと思う。

一方でばらまき土産という言葉自体は、なんとなく投げやりな感じがしてしまってあまり好みではない。

スーツケースの容量もあるし、何よりわざわざ時間を割いて買ってくれるだけでもありがたい物なのに、その言葉のおかげで、ばらまく文化ができてしまっていそうで。

現地に行けば激安で売っている似たような物を発見したり、同じ地域に行った他の人から同じ物をもらった経験がある人もいるのではないだろうか。

さる2019年の年末年始にかけて、タイとインドを3週間ほど旅をした。

私は工芸品の仕入れなどの仕事をしていたほどの物好きで、それ故に買い物のハードルが高いミニマリスト寄りの人間だ。

なるべく好きなものだけに囲まれて過ごしたいから、物に対する興味はとてもあるくせに、所有欲はそこまでない。

けれど可愛いものには目がないし、おなじく気に入ってくれた人に使ってもらえたら嬉しいので、今回の旅では観光はせず、道具屋や生地問屋、雑貨屋やアートショップをひたすら巡って可愛い物を仕入れ、滞在先のゲストハウスで1日限定ショップを開いたり、友人から受けた注文をもとに商品を現地でカスタムオーダーしたり、予算とリクエストをもとにそれぞれに見立てたファッションアイテムを買ったりといったことをした。

画像1

画像4

色々なタイで見つけた物を発信しているうちにこんな感じで、コーディネートのおまかせ含めて注文が入ったり。

画像5



画像6

画像7

アップしていた物についてお取り置きが入ったり。

連鎖的にオーダーサンダルの注文がきたり。

画像9

画像8

滞在が長かったのでリアルタイムで欲しいものの連絡をもらってその場で買ったり、値段やスペックを調べてオーダーを受けてから注文したりということもできたし、

日頃の趣味を知っている友人のほしいもののリクエストをもらうので、どんなものが気にいるか分かって選ぶこともできた。

買ってくれるのは友達なので、儲からなくてもおまけをつけたりするのも楽しい。

画像9

インドで限定ショップを開いたり

画像9

帰国してお土産つきのタイスナックを開いたり。

なにより、物を切り口にその人の好きなものの話ができたりしたのがとても楽しかった。

お土産をあげて現地の話をするのではなくて、その人の好きを聞ける。

あげる人のために時間を使って物を選ぶのは楽しい。

できるならお土産も贈り物と同じくらいのテンションで選びたい。

たしかにこういう側面もあるのかも。

情報が溢れているからこそ、検索エンジンから比較せずに自分の好きなインフルエンサーの勧めるものだけを見て買ったりする流れになってきている。

人に任せて、その人が見る自分に合う物を楽しめる人はおまかせも楽しめるのかもしれない。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?