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タバコの煙が目に沁みる。
レモンが心に染みる。
この季節になると夜景を見たくなる。
空気が乾燥したような寂しい曲を選んでしまう。

いつからこうなったのか、それとも遺伝子レベルのことなのかはわからない。
感情的に、本能的に動く自分を後ろから見てる。
人との距離が難しい。近くなるたびに自分がキャベツみたいに剥がれていく。中身なんてないし、誰よりも幼い。こわい。こわかった。とってもとっても。

ありのままの自分を好きになってほしいなんて、馬鹿げてる。わがまま。不可能。
水の中で眠る夢ばかり考えてる。
甘えだっ、甘えだっ、死に甘えてやる、死に縋って縋って。誰にも、誰にも、救われない。厳しい言葉に反応できるなら大丈夫。ならもうダメか。
自分はもう無理なので、何かに頼るしか。それは許されない。この社会では自立した、立派な人間になるんだよ。ちょっとやそっとじゃへこたれない強い心が必要なんだよ。そっか、じゃあ壊れるまで頑張るよ！
ああ、そしたまえ。

おはなししてっ。おはなし。
うんわかった。あのね。きょうは歌舞伎見に行ったよ。
いいね。面白かった？
うん、でも館内が暑くてのぼせるかと思ったよ。
そんなに！
でね、、
こうしてカーテンの外は段々と明るくなっていきました。

私はひっそりと隠れる鉱物のように独立して静かでした。
2人や3人などには関心はなく、それでいてその心を揺らすものは誰にも伝えることはできないのでした。
僕、僕は何かを作るべきなんでしょうか。
何の才能もありません。
1度は息をするように楽器を奏でたり、時間を忘れて絵を描いたりしてみたいです。
でも、もう涙での浄化は困難であるので、他人のものでは駄目なのです。
まだ続けます。かくのはやめません。
歌うのも、笑うのも、泣くのも、全部やめません。
存在するかわかりませんが、毎日意識というものがあり、体は動いているからです。
脳みそはもう前のようには動かず、劣化するばかりですが、思考はとめてはいけません。
今が続くからです。