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因子

最近はずっと何もしてない。 
みんなの中に火があるとおもう。無いって人は、それが氷か何かに包まれていて気づいてないだけかもしれない。でも、消えてる場合はもう燃えることはなくて、僕は15歳の誕生日ケーキのロウソクと間違えてその火を消してしまった。
拘束と抑制の間で押しつぶされて、絞りきったレモンのように干からびた精神は、世界に抵抗を叫ぶことをやめ、退廃と諦観をその目に宿して、駅のホームでうなだれている。
自分が居ることが負担になっている雰囲気の中で、笑いながらテレビの話をして、どうか神様明日には死んでいますようにと祈っている。夜が明けて夜が来るなんて頻繁にあるし、ブルーライトが眩しいインターネット空間をうつしだして、価値、物質主義やなんやが洗脳を促しているから、自分の居場所は今寝ているこの布団の上だけなんだと思う。
怒りや悲しみが体に熱を起こしていく。この熱が光となって恒星のように輝いたらいいのに。
核融合反応を起こして、星として燃え尽きたいという、そんな夢想。
少し復活して、また落ちて、その繰り返しで、それが普通だと言われた。だから、普通である間は、楽しいふりをして、君のために明日も生きるよ。

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