活動報告vol.57

シャワクラ 2021

「成長と継続」
わたしは、かわでスライダーをしました。
とってもおもしろいです。
ひともたくさんいました。
さかなとりもやりました。
ともだちにおしえたいです。
スライダーもたくさんありました。

この作文を書いた少女と初めて川で遊んだのは、彼女が2歳の時だったと思います。
板取川のとある瀞場で、そこは地元の人しか知らないような小さな川原でした。

最小のライフジャケットを着けても2歳の身体には少し大きくて、肩・胸・腰・股下と全てのベルトを目一杯に締めました。

僕がお姫様抱っこをして、赤ちゃんを入浴させるように入水する。謂わゆる"産湯"、彼女の川デビューでした。

水の冷たさなのか緊張からか。
彼女は左手の指を何本か口に入れ、もみじの様な小さな右の掌で、僕の左腕をしっかり掴んでいました。その時の感触は、今でもハッキリと残っています。

そんな彼女もこの春小学生になりました。
そして、長良川の支流で一緒にシャワークライミングをできる程に成長しました。

「継続するということは、同じことの繰り返しではなく、成長し続けることなのです」
とあるテニスプレーヤーの名言なのですが、
一人でグイグイと川を歩いて行く彼女の背中と、七月の蒼い空を眺めながら、僕はこの言葉を噛みしめていました。

そして、こういう場所が、美しい川がある。
人を育むフィールドがまだ残っている。
その事に、感謝せずにはいられませんでした。

ほんとにありがとう。

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