R2.06.14.日曜メッセージ

イエスの弟子として生きる⑥
〈神の国の生き方を身につける〉

嘘をつかずに生きる

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:33 また、昔の人々に対して、「偽って誓ってはならない。あななたの誓ったことを主に果たせ」と言われていたのを、あなたがたは聞いています。:34 しかし、わたしはあなたがたに言います。決して誓ってはいけません。天にかけて誓ってはいけません。そこは神の御座だからです。:35 地にかけて誓ってもいけません。そこは神の足台だからです。エルサレムにかけて誓ってもいけません。そこは偉大な王の都だからです。:36 自分の頭にかけて誓ってもいけません。あなたは髪の毛一本さえ白くも黒くもできないのですから。:37 あなたがたの言うことばは、「はい」は「はい」、「いいえ」は「いいえ」としなさい。それ以上のことは悪い者から出ているのです。
(マタイ5:33-37)

:29 悪いことばを、いっさい口から出してはいけません。むしろ、必要なときに、人の成長に役立つことばを語り、聞く人に恵みを与えなさい。
(エペソ4:29)

先週のおさらい:

メディアの断食に挑戦しましたか?

今回の宿題は始める前から敗北宣言をする方が続出かと思いましたが、私自身、スマホに触らないようにすることは食事を断つより大変なんだと改めて実感しました。皆さんはいかがでした?

ウォームアップクエスチョン:

あなたは普段、どんなことで嘘をついてしまいますか?

嘘をつくことを肯定しているわけではありませんが、日常生活の中でつい、本当のことを言いそびれたり、誤魔化したり…
色々な状況、パターンがあると思いますが、私たちは嘘をついてしまっていることに慣れています。

嘘をつく人とだます人

だれでも嘘をつきます。嘘をついたことのない人などいません。
●はい、その話を知っています。●その映画は見たことあります。●また、近いうちにお会いしましょう。●今、○○は家におりません。●残念ながら、その日は予定があります。●そんなことないよ。●今日は持ち合わせがないので…すみません。ある研究者は、私たちは10分の会話の中に平均3.3回、つまり3分に1回嘘をついていると言ってます。またすべての会話の2/3近くに何らかのごまかしがあるという研究があるくらいです。アメリカの研究では2000人の親の約6割が子供に対して日常的に嘘をついているとのことでした。それでいて、ほとんどすべての親は子どもに嘘をつかないでほしいと願い、もし子どもが親に嘘をついなら、当然厳しく怒るそうです。

何とかやっていく為には嘘をつく必要があるー偽りの物語

私たちの行動は、私たちの物語に基づいています。何故正直に答えずに、罪(悪いこと)だと分かっている嘘をついてしまうのでしょうか。得るものがなく、失うものが多いであろう、自分がしてほしくない嘘を他の人についてしまうのでしょうか。この矛盾した行動に向かわせる物語とは何でしょうか?

 ●相手の気持ちを傷つけ(害し)たくない。
 ●もし本当のことを言えばトラブル(何か大変なこと)に巻き込まれてしまう。
 ●最終的に言ったことが事実になればいい。結果的にそうなれば大丈夫。

⇒これらは私たちが嘘をつくときに自分に言い聞かせる物語、その本質は自己中心を正当化する功利主義です。自分が幸せになるために、不幸にならないためにはどんな手段をとっても(たとえ嘘をついても)いいという目的が手段を正当化しているのです。もう一つ、私たちが嘘をつく理由、背景には「恐れ」があります。問題を避けたり、逃れる為に嘘をつくのです。

嘘をつくことに関するイエスの物語

山上のメッセージの中で、イエスは会話における偽りの言葉について扱っておられます。イエスは「誓い」の問題、誓約のように語ったことは真実であると言葉で約束することについて語っているのです。(マタイ5:33-37)これは当然、法廷用語、つまり宣誓したことについては嘘をついてはいけない、という偽証を回避する為の
約束で、それを破れば当然罰せられました。宣誓によって、証言に対する真実性が担保されなければ、特に利害関係がある場合など、真実が語られることなど期待できなかったからです。では何故誓ってはいけないのでしょうか。

神の国の物語ーイエスが教える神の国

宣誓についてのイエスの教えはとても単純です。私たちは宣誓する必要はまったくありません。それは誓ってはいけないという意味ではなく、私たちの言葉がすべて正直で純粋で、真実で信頼に値するものであるべきだということです。つまり、「はい」は「はい」を意味し、「いいえ」は「いいえ」を意味している、と言う事です。神の国ではすべての状況で真実を話さなければならないと教えています。神の国はごまかしの上には成り立たないのです。イエスは自然に真実を語る人になりなさいと言っておられるのです。あなたがいつも真実を語る(伝える)ので、誰も「宣誓する」ことを求めなくなるようにしなさいと語っておられるのです。
では、何故神の国では隣人に真実を語らなければならないのでしょうか。真実を語ることは私たちにどんな良いもの、価値をもたらすのでしょうか。

神の国の物語②ーどうやって嘘をつくことから解放されるのか。

嘘をつくことは人間関係の中で起きますが、嘘は言葉の正確さや内容ではなく、その人の心、内面に関係しています。神の国に生きるとはどういうことでしょうか。
①恐れから自由になる
神の国にいる(主が私と共にいて下さる)ということが私たちを恐れから解放します。神の支配と統治のもとで生きている限り、私たちは何が起ころうとも、恐れる必要がなくなります。神の国は窮地に陥っておらず、そこに生きる私たちも決して窮地に陥らないのです。真実を伝えることは不安と当惑を生じさせるかもしれませんが私たちを守り支えて下さる方と共に生きているのです。
②偽りを捨て、真実に生きる
神は真実な方です。そして神に従うものは真理を語ります。神の国に生きるとは聖霊に導かれて、真実を語らなければなりません。使徒たちもクリスチャンたちに対して、嘘をつくことを止めて真実を語るようにと勧めています。

キリストにあって変わる、祝福する生き方。

「ですから、あなたがたは偽りを捨て、それぞれ隣人に対して真実を語りなさい。私たちは互いにからだの一部なのです。」
(エペソ4:25)

これこそがイエスの弟子たちの基準であり、スタートラインです。誰かに嘘をつくことは、「偽りを捨てる」ことから始まります。誰かに嘘をつくことは自分自身をも偽ることになります。むしろ、真理を語るのです。真理は私たち自身を自由にするだけでなく、私たちを通して他者を励ましたり、建て上げたりするように用いられます。神の国は私たちから押し広げられ、豊かに恵みを与える、祝福を与える言葉となって他者をも潤すのです。

「悪いことばを、いっさい口から出していけません。むしろ、必要なときに、人の成長に役立つことばを語り、聞く人に恵みを与えなさい。」
(エペソ4:29)

魂を整え、鍛える練習(訓練):「沈黙」

もし私たちが話さなければ、嘘をつくこともできません。悪口を言うことも、言葉で他の人を傷つけることも出来ません。「沈黙」の訓練をすることで自分の舌をよりよく制御するためのヒントを学ぶことができるでしょう。

※今週から2つのチャレンジ(挑戦)を選ぶことが出来ます。主要なチャレンジはとても努力が必要で、多くの準備が必要になります。

今週の挑戦

チャレンジ1:1日中しゃべらないで過ごす。

最初の挑戦は、1日中しゃべらないで過ごすことです。これはとても努力を有する挑戦ですので、いくつか準備が必要です。(周りの人の為に準備してから挑戦しましょう)
①1週間の中でこの挑戦を実践しても大丈夫そうな日を選ぶ。(夜からスタートして夜まで、というような形)
②周りの(家族や当日会いそうな)人に、この挑戦を必ず知らせて下さい。誤解や混乱を招かないためです。
③何らかの意思伝達しなければならない場合はジェスチャーやメモ(はい、いいえ等)を用いても良いでしょう。
※話さなければならない時は優先的にそうして下さい。

今週の挑戦

チャレンジ2:嘘をつかないで1日過ごす

チャレンジ1は少し難しいと感じる人はこちらに挑戦してみて下さい。今週1日を選び、「嘘をつかない日」にしましょう。その日、誰にも嘘をつかないように最善を尽くしてみて下さい。
もし実際に嘘をついてしまったら、それをその場で訂正するように努力して下さい。そして、こう言って下さい。「私が今言ったことは正しくなかったです。本当は○○です」と。あなたは人々が怒るか、失望すると思うかもしれませんが意外な反応があると思います。自分の言ったことを訂正することは次の嘘を防ぐのを助けてくれます。

◎確認しよう:他の人を祝福する

私たちは神の国に属し、キリストによって変えられた存在であるということを理解する時、もっと正直に、そして簡単に生きることが出来ます。恐れたり、疑ったりすることなく、偽りを捨てて真実を語る。それは自分が楽になるだけでなく他者を祝福する、恵みを与えることができる者のなり、それこそが神の民としての役割なのです。

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