指導者によって言うことが違うときの対処法

私の専門の水泳に限らず、同じことを教えていても指導者によって言っていることが違うことはよくあります。教えてもらう側としてはちょっと混乱してしまいますよね。こんな時どうすればいいのでしょうか?

バタ足を教わっているとします。ひとりの指導者からこう教わりました。

「バタ足は膝を伸ばして腿の付け根から脚を大きく上下に動かしましょう。」

そして、別の日に違う指導者がこう説明しました。

「バタ足は膝を伸ばしてなるべく遠くの水を足の甲で蹴るイメージで、あまり大きく動かさずに小さめに上下させましょう。」


ある指導者は大きく動かせと言い、別の指導者は小さく動かせと言う。どっちが正解なんだー!

っと困ったことはないですか?自分はどっちをすればいいのか?大きく動かしたらいいのか?小さく動かしたらいいのか?


バタ足以外の手の動きだったり、息継ぎの仕方だったり、色々なことでこの混乱が起きている方はいるのではないでしょうか。


この問題の私なりの解決方法をお伝えします。


最初にはっきりさせないといけないのが、皆さんの水泳に対する目的や目標です。

楽に泳げるようになりたいのか、速く泳げるようになりたいのか、止まらずに長い距離を泳げるようになりたいのか。

その目的によって身体の動かし方は変わってきます。
バタ足の例でいうと、楽に泳ぎたければゆっくりやや大きめに動かしたほうがいいし、速く泳ぎたければ小さく速く動かしたほうがいいわけです。日本選手権やオリンピックなどの競泳の試合を見てもらうと、同じ泳ぎでも距離によって泳ぎ方が違うのが分かると思います。

つまり、目的や目標がはっきりしていないとその動かし方が正しいか正しくないかは分からないということです。まずは、そこをはっきりさせましょう。

目標、目的がはっきりしたら、次に自分が泳いでいるときの身体の感覚に意識を向けます。

泳ぐときに感じ取ってほしい感覚は主に3つあります。

① 浮いているor沈んでいる感覚
② 進んでいるor止まっている感覚
③ 水をかくときの手の平にかかる水の抵抗の感覚

身体の動かし方によってこの感覚がどう変化したかを感じ取りながら泳ぎます。

 そして、どのように動かせば身体がよく浮いたのか、よく進むようになったのか、より楽に泳げるようになったのかなどを意識してみましょう。

 最初に書いた例でいうと、これくらいの大きさでバタ足をするとよく進むとか、よく身体が浮くなどのこういう感覚が大切なんです。これくらいの大きさで動かすのがベストだというのを自分で見つけてください。


要は、自分自身を主体に考えてどう身体を動かすのが正解かを判断するということです。指導者が言っていることはあくまでヒントです。正解ではありません。ヒントを参考に自分で答えを探してみてください。


指導者によって言っていることが違うと混乱してしまう人は、指導者に依存してしまっている人です。指導者に依存しすぎないことが、混乱を防ぐひとつの方法だと思います。

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