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カルビーの事例から学ぶ、顧客の声を活かす方法(2/2)

前回はカルビーがクレーム(ご指摘と呼んでいます)だけでなく、意見・要望を上手く吸い上げていることを紹介しました。

そこで今回は、吸い上げた意見・要望をどのように活かしているか、とても参考になりましたので共有します!

フルグラの事例

皆さんご存知の「フルグラ(シリアル)」ですが、下のパッケージを見て何が違うか分かるでしょうか?

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グラム数が違うなど、細かいことは脇に置いといて、右のパッケージには「牛乳やヨーグルト、豆乳などをかけて」と書かれていますよね?実はこれが顧客の意見・要望から改善された事例になります。

表面的な意見・要望から「なぜ」かを深堀りする

カスタマーサービスでこのようなやり取りがあったようです。

60代女性
「フルグラを買ったんですが、
どうやって食べるのですか?」

カルビー
「フルグラは朝食時に牛乳、ヨーグルト、豆乳などをかけて
お召しあがりになる方が
多いようです」

ここまではお客様のご質問に答えているだけのように見えますが、ここからカルビーは仮説を立てていきます。

なぜシリアルの食べ方を知らないお客様がフルグラを買うのか?

確かにシリアルの食べ方知らないのに、なぜ買うのだろう・・・と私も思いました。するとお客様は「友達から勧められた」と答えたようです。ここである仮説をカルビーは持ちました。

大人になって初めてシリアルを召し上がる人が増えている

本質的な理由を把握して、パッケージに活かす

このように、大人になって購入される方が多いことから、初心者用にパッケージのデザインに召し上がり方を書いた、という訳なんですね。
その後、ピタリと同様の問い合わせがなくなったようです。
ここから学べることは2点です。

1.クレームや意見・要望の問い合わせを収集することで、顧客が求めていることを把握していること
2.その問い合わせを表面的ではなく、真意を汲み取って商品開発や改善活動に活かしていること

事例としては派手さや面白みがある訳ではないですが、私はこの本を読んでCXの本質とは「顧客の声を聞く」ことが起点なのだなぁと改めて感じました。
多くの人にとって学べる点があるのではないでしょうか?

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