五味土屋密談各話解説

第1話『日本テレビどん底時代に出会った二人』
さてこの密度の濃い二人の話に解説を入れていこうと思います
(敬称略です)

土屋「何やるの?」で始まるこの密談
ま、この一言土屋の常套手段ですね
何やるのと言っておきながら、最後に
「五味の弟子は〇〇じゃないか」(第12話より)説を胸に秘めてますからね
騙されちゃいけません
ここで出てくる『平成バラエティ視聴率ランキング』について
知りたい方はこちらをクリック
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO43371030V00C19A4000000/?page=3

話に出てくる通り、30%を超える視聴率を取った放送回ってのは
だいたいが大きなイベントが有る回が多いんですよ(誰それの復帰とか、マラソンゴールとか)
しかし五味はすごいですね~
通常回で30%越え2回ですか、流石です

五味土屋の二人は1956年生まれの同級生なんですねえ
びっくりです
運命の女神はイタズラ好きですね
そんな二人が日本テレビどん底期に出会う訳ですから
30歳の二人が出会うお話聞けて幸せっす
この辺、なんて不良なオヤジの2Sなんでしょうか!
現在30歳前後の諸君!未来がどうなるかなんて、分からないよ‼
この二人も名もないクリエイターだった訳ですから
五味は転職したばかり、土屋は成果を上げられず悶々としていた社員。

お互いのディレクター時代の話を二人でしていた
それより1年365日毎日一緒にいた時期があるんですね
僕はなるべく近寄らないようにしていたので
デスクが隣だったのをほとんど見たことがありません


五味「内部のヒットクリエイターなんかゼロ」
土屋「どん底もいいとこ」
こうして二人の密談は始まった訳です
詳しい内容を知りたい方は是非動画ごらんください

第2話『誰も知らない五味一男AD時代のお話』
五味「その時自分はCMのスペシャリストだったので
めちゃくちゃかっこいい奴を普通に作った」
なかなか言えまへん、こんな一言
その上
五味「クリエイターにとっては別にカッコよく作るは当たり前」
感服いたします

五味「チョット考えさせてください」
面倒くさい30歳ですなあ

五味「やり辛いって感じは彼女にはない」
爆笑ですね。その後のフォローも秀逸です
五味「そこがいい所」「今でも彼女とはフレンドリー」
2つのっけてフォロー入れる訳ですから相当ですね

僕は櫨山さん大好きです

まだまだ紐解く五味の過去
詳しい内容を知りたい方は是非動画ごらんください

第3話『その時五味は気がついた』
やっぱりヒットクリエイターには<気づく>瞬間ってのが来るんですねえ
西田二郎が四谷のスーパーで
大根がはみ出た買い物袋を持っている高橋英樹を見て
『これはおもしろいんちゃうか?』と気づいたそうですけど、
そういう瞬間僕にも来い!
もう遅いか?

ともかく入社2年目で<水曜20時のクイズ番組立ち上げ>を振られた五味‼
『全部やれ』等で出てくる伝説の<クイズプロジェクト>ですね。
その時、土屋はまったく関係のないところにいたんですねえ。

そしてまた五味の「ちょっと待って下さい」
それに「意外とチョット待ってくださいって言うね」と突っ込む土屋
なかなか他の人ではツッコめませんよココ
人事部に物言える立場にあった五味に対する土屋の嫉妬も垣間見えますな

五味はドラマの夢を語って日本テレビ中途入社試験に合格していたとは!
これスクープっすか?
その際の企画も語ってますけど…

土屋「で、気づくんだよね」
さすが土屋うまく引き出しますねえ
ここからの数十秒はクリエイター必見です
五味の快進撃はここから始まったわけですね
詳しい内容を知りたい方は是非動画ごらんください

第4話『そして五味は視聴率の虜になった』
怖いですねえ<視聴率の虜>
言い出したのは僕じゃないですよ
土屋敏男です
土屋「ここで今日終わってイイくらいです」と言い切ってますからね

五味「でも正確に言うとね…」
以下、五味の若きクリエイターに対する思い話してくれてます
五味「俺もそういう人だった。間違いなくね」
僕からみれば天上人だった五味が、そういう気持ちの分かる人だったなんて
知らなかったっす
五味班に入ったら〈自分の好きなものをやっちゃダメ!〉と言われるんだと
勝手に思ってました
やっぱり人の話はちゃんと聞いてみるもんです。
いや今だから、そういうのかな?
土屋も僕から見ればずいぶん丸くなりましたからね

五味「俺が今まで『美味しそう』とか(CMで)やってたのは何なの?」
五味が全否定されたエピソード
励まされますねえ、五味でも全否定されるんですねえ
それを乗り越えなければ、名のある演出家にはなれまへん。
土屋「で、飲み込んだんだ?」
五味「ちょっと飲み込んだ感じがあって」
この<感じがあって>という完全には認めてないけど
仕方なく認めている言い方
五味の感情が溢れていると思います
僕はこういうところに泣けます

五味「そこで自分はちょっと狂気的な発言をする訳ですよ」
五味「何か分かった気がする」
やっぱり自分で自分を狂ってると思う訳ですね
すごい自己分析です

五味「『Show by ショーバイ』で俺に対して意見を言う人が
0人になった」
…沈黙です
五味の時代が始まった
詳しい内容を知りたい方は是非動画ごらんください

第5話『そして五味に意見する人がいなくなった』
もう僕に理解できる世界はとっくに越えました
あとは聞くだけです

五味にオファーが殺到している話の時の土屋の表情も必見ですね
2Sから逃げられなかったです
どっちも見せたくて
で、何の動きもないなあと五味に寄ったら出ましたね
名言
土屋「俺なかったなあ」

土屋「編成は編成で色んな事やってた時代だったと思う」
土屋の立場から話す混沌の日本テレビの状況
さすが編成部に居ただけあって見方が冷静ですね
当時の様子がよく分かるし、よく見えてます

続いて音楽プロジェクトの話になってゆくのですが
当該の番組を
土屋は『日本テレビ音楽祭』と呼び
五味は『日本テレビ音楽の祭典』と呼んでいるのが
二人は気づいていないけど、二人の立場を如実に示す場面ですね
多分、音楽プロジェクトでリニューアルする前のタイトルが『音楽祭』
リニューアルしてからが『音楽の祭典』なのだと思われます

五味「そして日本テレビで自分に意見を言う人が0人になった」
…再び沈黙
五味は一体何を掴んだのか?
詳しい内容を知りたい方は是非動画ごらんください

第6話 『視聴率とアンケートは似ている!リクエストじゃ駄目だ』

もうタイトルからすごいですね
御本人の言葉なんですけど

二郎さんの「勝算はあったんですか?」という質問に
土屋「ないないないない」五味「いやありますよ」
この激突たまりませんね
しかも五味「確実にありますよ」って乗っけてきますもんね
そこにまだ食いつく土屋、見応えたっぷりです

五味が毎分視聴率を毎日見る意味を語る時の、土屋の興味なさそうな顔
片肘ついちゃってますから
この辺、二人の違いが如実に出てます

第7話『五味の勘違い、葛藤、そして脱出』

名のある演出家はどらまがありますなあ

五味「もうボロクソ」
自らの失敗談、楽しそうに話してますねえ
仲いいなあ、この二人
そして第6話で毎分視聴率を見る意味を語られている時の
土屋と打って変わったこの態度
爆笑しております

土屋「圏外だから」
この時の気持ちを引きずって「街の中の人」「街の外の孤児院」発言(第13話?)につながるんでしょうねえ

五味「女子にはあって男子にはない…」
しっかしそんな苦境から、なぞなぞ一個で脱出できますかね
私ら凡人には想像もできません

第8話『自分で作った必勝の原則を自分で否定した』
五味「コレってひょっとしたら…」って
この時の五味の目、イッてますよね
キチガイの目だと思います
目がぐるぐる動いてます

五味「思い上がりの発想があった」
なかなか自らの成功体験を元にしたアイディアを<思い上がりの発想>と
叩き切るのは難しいことだと思います

五味「丁寧にいちばん最後まで」
やっぱりキーワードは<丁寧に>なんですよね
丁寧に丁寧に

五味「安全弁をボコッととった時に」
僕からみれば安全弁ついてる時間のほうが短い感じしますけどね

ここで土屋がワイプ問題に切り込みます!
なぜテレビは、なんでもワイプで出すようになったのか?

第9話 『五味はテレビを作ったのか?壊したのか?』

「正直、今でも昔でも五味さんの言ってることは1ミリも分かりませんでした。みんな言う」

孤独ですね。創作者というものは。
五味のこの話し泣けてしまいます
そうじゃないと思いますよ
みんな五味を理解しようと、ギリギリの努力を続けて
あなたの後ろ姿を追いかけたのだと
それでも追いつけたとは言わない優しさなんですよ
きっと。
本人には言えないから、ココだけでそう言っておこう。

「ただほうきをワイプで入れれば良いんだ。ということが起きてしまう」
入れておきました。ワイプ

「今のテレビに何がなくなってしまっているのか?
いやなくなっていないのか」

ココから攻守交代ですね
土屋、狂気のスイッチについて語り始めます

第10話 『電波少年は3か月限定のスタートだった』

「ウッチャンナンチャンが3か月休むから」
「3ヶ月だけ繋いでくれ」
「企画は何でもよい」
「番組スタートは1ヶ月後」
この辺のことに関しては色んな所で土屋は話してますが
相変わらず主語はつけませんね

「対照的な渡され方ですよね」
西田二郎ナイスツッコミ!
五味は入社2年目で水曜20時にクイズやってくれって渡されてますからね
(第2話より)

「加藤光夫さんはツッチーと菅ちゃんに対しては愛情…」
「いやいやいやいや」

これは土屋について20年以上になる僕も
初めて見るシーンですよ。五味でなきゃ聞けません

「8月くらいにある日本テレビの偉い人と、雨の降るタクシー乗り場で一緒に並んでた」

この話、僕は初めて聞きました。
へーっ、そんな事があったんですね

第11話 『世に出る人の条件とは?』

「今で言う所の水曜日のダウンタウン…」
五味さんが現在放送している番組に言及すると緊張感が走りますね
少なくとも僕はそうです
こう見てるのかと

「待ってた人いたじゃん」
徹底的に大衆に寄り添う五味とやりたいことをやったら待っていた人がいた土屋、この辺から二人の相違点と共通点面白です。ぜひ見ていただきたい

第12話『行けるところまで生きたい五味、遊んでいたい土屋』

「数字が上がっていっちゃうんだよね」
番組がこなれてくると(?)視聴率が上がっていっちゃうそうです。
この辺のクラスの人になると…
はーっ

「人はたぶんテレビを見ながら(その向こうにいる)五味という演出家を感じている」
僕はこの考え方大好きです
視聴者のために全てを捨ててサービスに徹している五味を
これ好きでしょ?と視聴者に問うている土屋を
視聴者が感じているから、番組を好きになるという思想ですね
多分、そのために多数のテレビ屋が頑張っているのだと思うのです。
土屋はそれを『執着心』と呼んでいます

土屋「俺はロジカルじゃない」
五味「と、思うでしょ?」
ここ、この五味のツッコミ鋭いとともに
ここでずっと懐に隠していたある仮説『演出家五味のいいところを受け継いでいるのは元CX小松という説』をついに投げ込みます!
土屋が話題を変える時は、だいたい話したくない内容のときですから
自分がロジカルかロジカルじゃないかは考えたくないのでしょうか?
それとも「ロジカルじゃない」と思われたママでいたかったのでしょうか?
今となっては、その追求も出来ず、真相は藪の中です

第13話『土屋の後継者はイッテQ古立、五味の後継者はチコちゃん?』

「五味のいいところを受け継いでいるのは元CXの小松なんじゃないか」
この時の五味の顔は秀逸ですね
寄ったカメラを褒めてあげたい!僕なんですけど
この回からもう興味ある人しか見てないかなと思い
動画の尺も長くしてみました

「今のチコちゃんはフジテレビっぽくない」
うーんなるほど、この辺の分析は是非動画を御覧ください
特に五味の表情にご注目アレ

五味「ついてる人のマンマはやりたくないんじゃない?」
まんまやって成功しなかったひとりが僕です
お恥ずかしい…

五味「ポツンと一軒家…」
ここから笑撃の五味土屋による『ポツンと一軒家』分析
見逃せませんよ
こんなに捉え方違うのかと…

土屋「ほらまた、ここで大衆に寄り添ってがでちゃうでしょ?」
ひどい展開です
五味にこう言える人はなかなかいませんね

第14話『これからの挑戦』

もうコレで最後です
ちっとも終盤に来てもゆずらない五味
自分のことを聞かれると逃げる土屋
現役感バリバリです
ふたりの密談ラストロールです
これまで決して見たことのない二人が必ず見られます
心ゆくまでお楽しみ下さい