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MC。

ますたーおぶせれもにー Master of Ceremony の略です。

番組、ライブやイベントをまとめる役目をします。
同じ様な意味ですが、大きく括ると司会とはちょっと違います。
司会は台本に沿って進行をしていきますが、MCはその場の空気や出演者とのやりとり等も踏まえ、状況に応じお客様を盛り上げながら進めていくポジションと言った方が良いでしょうか。

オープニングでMCが出て来てトークなどを交えながら盛り上げ、会場内の空気を作り、ライブの趣旨説明や注意事項などをして、次の出番の演者へバトンを渡しネタのし易い空気作りも仕事となります。

ツカミの項で記述しましたがMCはライブのツカミの作業をしなければなりません。

たまにオープニングでフリートークだけして、次のネタ演者の振りだけをする方がいらっしゃいます。
何も考えていないどこのライブでも同じような立ち振る舞いで進めるMCが中にはいらっしゃいます。トークなどは安定していたとしても、どこ行っても同じ様な感じではそのライブでのMCで無くてもイイ訳ですから、あまりお任せしたくありません。

十数年前に某芸人さんからチケットを買って始めて観に行ったライブのオープニング、会場は馴染みのお客様が十数名。
その時のMCは名乗らずにトークが始まり、この間ロケの撮影がど~こ~・・・のトークが始まり、身内トークに・・・で、掛け声みたいなのがあってから「○○(ライブ名)スタートです。」
馴染みのお客様にはウケてはおりましたが、私にとっては初見の彼らですからお馴染みではありません。
「誰やねん?」から始まった為にロケの話や身内トークされても何も中身が入っていけずに、この時点で帰ったろかな?思った位でした。
馴染みの客ばかりですからある程度は会場の空気は暖めているんでしょうが、初見の方には優しく無いですよね?
結局、このライブの目的もよく分からず・・・。
愚痴になって申し訳ありません。

私もオープニングではMCに遊び代を作ってあげたいので、フリートークの時間は必ず設けてます。
しかし、目的を見失って頂くと困ります。

ライブの趣旨説明、(次の演者がネタをやりやすい様に)会場の空気作り(場の盛り上げ)などです。

まず、自己紹介からライブの趣旨説明を軽く促して、フリートークなどの遊びの時間を設け、最後にライブ内容(ルール)説明、盛り上げ などの順にしています。

オープニングが始まってからもまだお客様が入場して来ますので、ルール説明は一番最後にする様に台本に書いて促しています。
注意事項なども同様です。
上記を先にして、その後にフリートークなどの遊びをしてしまうとルール説明や注意事項を聞いていないお客様が出て来るので防ぐ為にそうしてます。
一番最初にルール説明や注意事項をしてからフリートークをして盛り上げて・・・その勢いで始めたい。という旨の話も聞きます。
しかし、「うちはこっちのスタイルでやって下さい。」という話でライブ形態や主宰者の考えでどれが正解という事は各々異なりますのでご了承ください。

「遊びが多いコーナーメインのライブ」「ガチのネタバトルライブ」とではオープニングの持って行き方(順序)は違って当然で、後者の方はルール説明がありますから、後の方が良いでしょうね。
同じ創り方ではダメです。

ネタバトルの場合、フリートークの遊びがあったとしても、最後にルールや趣旨説明を行った方が、空気を一度締め直す事が出来るのでバトルの空気感を作りたい為です。

オープニングでの掛け声(コールアンドレスポンス)もライブの内容によって効果が違います。

馴染みのリピートの多いホームのライブでは、掛け声は盛り上がりますので有効です。
そうではないお客様が多いライブではあまり有効ではありません。

目的として最初に「ライブ・会場・お客様を盛り上げる事」があります。
その目的を達する為に掛け声をMCは行う訳ですが、今日初めて来た初見のお客様は掛け声を要求されても照れが勝ってしまい、あまり掛け声に参加をしません。
かえって盛り下がるのです。
そんな理由もあって、掛け声は基本ライブ内容やお客様のこれまでの動向によって「やる」「やらない」をしています。
また、このクダリで時間をかかります。
オープニングの時点で時間がおし、且つ盛り下がるのであれば、やらない。

では、どうやって盛り上げましょう。
一緒に考えます。

基本的にはお客様がその会場内でその空気の中で同じ行動を取る事で共有作業が出来て、一体感を作る事が盛り上がります。

この理屈から考えると、掛け声は当てはまります。
拍手もあてはまります。

女と男がMCをしていた回がありました。
盛り上げ会場の一体感を作る事をちゃんと考えてました。
和田ちゃんが、舞台から客席に降りて客席後方まで走ってウェ~ブを作りお客様が一斉に同じ行動を取る事で空気&一体感を演出していました。
その後NGKや番組の前説などの仕事を増やしていった経緯からみると、他の方のMCの方々の様な判を押したような感じではなく、普段から意識レベルが高いからだと思っています。
これを書いてウエ~ブを模倣する方がいらしゃいましたらそれはそれでイイんですが、言いたい事はそうではなく「考えているなぁ。」という意識の方です。

他には、会場にお客様が多く入って椅子を並べるスペースが無くなった事がありました。
そこでオープニングでお客様に「椅子一脚分前に移動して貰う」という事をMCに誘導させ、実行させました。
お客様が一斉に椅子を持ち上げ前にズン!ズン!
協力的で一斉に皆が共有作業を取る事によって良い空気感が出来たのを肌で感じました。
しかし、これは狙って作る事ではありませんが今までで一番感じたケースはこれですね。
逆にアカンやろ。とお思いの方もいらっしゃるとは思いますが結果論として空気感、一体感を作れた一例です。

脱線しましたが、最初に空気感をツカんで頂きたい所存です。

サポートして頂けるとモチベーションが保てます。今後の励みとなりますので是非宜しくお願い致します。