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PCゲーム『A Short Hike』で「RTA in Japan ex#2」に参加してきたよ

こんにちは。前髪が長いです。普段はTwitchでRTAなどの配信をしています。

この度、日本で最大規模のRTAイベントとして知られる「RTA in Japan」の出張番外編、静岡でのイベント「C4LAN」の一角で開催された「RTA in Japan ex #2」に『A Short Hike』の走者として参加する機会を頂きました。せっかくの貴重な体験ということで、準備から参加当日の大まかな流れを辿るレポート記事を残すことにしました。


※書きたい内容が多岐に及んでしまったため、気になった内容だけ抜粋してお読みいただければと思います。

採用発表~事前準備

さて、今回のRiJex#2の採用発表があったのは3/19日のことでしたが、それから実際にイベントが開催される4月末までは1ヶ月もの期間がありました。

私はオンラインのイベントへの出場経験はあったものの、オフラインで会場に集って行うイベントに出場するのは初めてのことでした。そのため、まずは過去の事例を見ておくべきだろうということで、準備の第一段階として、昨年末のRTA in Japan Winter 2022の参加レポートを読み漁ることにしました。(本記事も今後のRTA in Japanに出演する誰かの参考になればと思います)


・名刺の作成

過去に観客としてRiJを訪れた際、何人かの走者さんから名刺を受け取る機会があり、返すべき自分の名刺を用意していなかったことを悔いた経験があったため、まずは現地でお会いした方にご挨拶するための名刺を作成することにしました。

名刺を作成するにあたって、過去のイベント参加レポートなどを参考にして「プリスタ。」の入稿用テンプレートを用いることにしました。画像サイズの指定などの煩雑な作業工程が省けるためかなり楽です。

デザインに関しては、オフイベへの参加歴が豊富な先輩走者やデザインに心得のある視聴者様方からのアドバイスなどを頂いたため、それを参考にしつつ「文字は太く大きく」「アクセスしやすいようQRコードを載せる」などを意識して下のように作成しました。

できあがった名刺デザイン。
載せたい画像や情報が少なかったため、シンプルな片面刷りで済ませた。
当然両面刷りの依頼も可能なのでお好みで。

実際にデータ入稿をする際には、データチェックを念入りに行うことをオススメします。私の場合は、「プリスタ。」のデータチェック機能上では実際に印刷されるものとはかなり異なる色合いの画像が表示されたために困惑することになりましたが、これは入稿用のデータのカラータイプがCMYK(印刷を依頼する場合は画像作成の時点でカラータイプがCMYKになっていることを確認しましょう)なのに対し、「プリスタ。」のプレビュー画面がRGBで表示されていることが原因だそうです。きちんとデータ入稿のガイドに従ってさえいれば、印刷では問題なく元データの通りの色合いになるのでご安心ください。

プレビューではこのくらい変わってしまったが…
実際の画像は問題なく印刷された。
(画像の名刺は私の管理ミスで傷つけてしまったものです。)

居住地域と送料などの兼ね合い次第で人によって依頼するサービスは変わるとは思いますが(かく言う私も最終的に別のサービスに依頼することになりました。)、データ入稿のガイドラインをきちんと遵守するのはどのサービスでも重要です。


・解説の準備

本番が4月末ということでしたが、私が本番を意識して解説しながらプレイする練習をし始めたのは4月中旬ごろになってからでした。というのも、ちょうど同年1月に開催された「レイドRTAマラソン」というイベントに同ゲーム同カテゴリで参加したばかりだったため、あまり期間をとらずに済むだろうと判断したのです。

詳細は改めて後述しますが、結果としてその判断は間違っていなかったと思います。当時の配信チャットやTwitter・YouTubeの感想コメントを見たところ、解説の内容はなかなか評判が良かったようでした。(「せっかくRTAを披露するわけだから何をしているのかちゃんと理解して楽しんでもらう」というのを目標としていたため、うまくいったようで安心しました。)

私は走者と解説を兼ねており、本番中にゲーム画面から目を離す余裕は無いことがあらかじめわかっていたため、解説の台本は全く用意していませんでした。とはいっても、頭の中に台本が出来上がるくらいには繰り返し予行演習を行っていました。

解説のみで参加する方などは本番中に台本を参照することができるとは思いますが、それでも予行演習は繰り返し行っておくことをおすすめします。用意した台本をスムーズに読み上げるというのは、我々素人が思っている以上に難しいことなのです。

ちなみに、解説しながら走れない!という走者の方は自力で解説担当を見つけるしかありません。RTA走者の界隈には「解説請負人」たちが一定数いるようなので、知り合いの走者がいない方はそういった方々にお願いするのも手かもしれませんね。


・衣装の購入

これは他の参加者さんにはあまり参考にならない話かもしれませんが、「せっかくオフイベのカメラの前で走るのだから全身で作品愛を表現したい」と思い立ち、海外の通販サイトでのみ販売している『A Short Hike』公式パーカーを輸入しました。

この記事を書いている今となってはもはやもうどうしようもない過去の話ですが、こればかりは完全に愚策でした。お金がかかりすぎます。パーカー自体の値段は3.9ドル程度でしたが、そこに送料や関税が加わった結果、一万円近く支払うことになってしまったのです。

海外からの輸送なので時間がかかるだろうと思っていたが、意外と1週間くらいで届いた。

当時の配信チャットでパーカーに気づいて褒めてくれた方が何人かいらっしゃったのがせめてもの救いです。あなたのそのチャットには数十ドルの価値があることを覚えておいてください。

ちなみに、もちろん公序良俗に反さぬ範囲内での話ですが、コスプレでの参加も問題なく認められているようなので、特殊な装いを用意してみるのもインパクトがあって面白いかもしれないですね。



本番直前(イベント数日前~当日)

イベントに参加するにあたって必要な情報(スケジュール、解説担当者の扱い、RTAに関する諸情報の提出、当日の動き)などはイベント開催が近づくにつれて随時告知されていきます。内容はこの記事では割愛しますが、基本的には、走者は運営からの指示を待ち、それに従っていれば良いと思っていてください。もちろん問い合わせには迅速かつ丁寧に対応していただけるので、その点もご安心ください。


・事前に要望を伝えましょう

私のアーカイブを見ていただくと、ゲームのエンディングが終わり次第すぐに配信シーンが切り替わっているのがわかると思います。これは予め運営にシーン切り替えのタイミングの要望を伝えていたために実現した演出です。茶番や演出、モデレーション上の注意やTwitterにアップロードしてもらうクリップのタイミングなど、走者からの要望にはかなりの範囲で対応してもらうことが可能です。要望があれば遠慮せず伝えていくと良いでしょう。


・交通手段等の確保

オフラインイベントということで、交通手段・宿泊施設の確保は必ず行いましょう。まあ、私は隣接県に住んでいますし、スケジュール等の都合もあって日帰りだったので、参考になるようなことは何も書けませんが…


・ゲームのインストール手段の確保

今回のイベントでは、PCゲームならば現地のPCにインストールしてプレイし、それ以外ならばプレイ用の筐体ごと持ち込んでプレイするという制度がとられていました。私の『A Short Hike』はPCでプレイする予定だったため、本番用のPCにゲームデータをインストールする必要がありました。

イベント開催前には、現地回線でダウンロードしても良し、インストール用のデータを保存した記録媒体(インストールメディア)を持ち込んでも良しと告知されていたため、私は出番前日までは現地回線でのダウンロードを行うつもりでした。

しかし、イベントがはじまった4/28の夜にイベント運営から再度告知が行われ、会場の回線がひっ迫により現地回線でのダウンロードが困難になったことがわかりました。4/28の夜は別件で出かけており、「帰宅→身支度→すぐ出発して終電で会場周辺へ」という計画を立てていたために、インストールメディアを用意できない可能性が浮上してきたのです。

結局のところインストールメディアを用意することはできましたし、そうでなくとも、イベントとは関係なく個人的に持ち歩くつもりだったNintendo SwitchにもSwitch版『A Short Hike』がインストール済みだったため、もしものときにはSwitchでの参加に切り替える旨を運営にご了承いただいていたため、事なきを得ることとなりました。

今後オフラインイベントに参加する方は、ゲームのインストール手段は複数用意しておきましょう。私は運良くなんとかなりましたが、「いざという時」は、いつか、必ず、あなたのもとにやって来ます

私はC4LANから公開された下の資料を参考にしました。PCゲーム(Battle.net/Steam/Epic/Betehsda/Riot)のインストールメディアの作成方法がわかりやすく説明されています。



本番当日

本番当日、現地にたどり着いてからの流れを紹介します。私は初参加ということもあって右も左もわからない状態でたどり着きましたが、受付の運営スタッフの方々の丁寧な対応もあって、スムーズに出走準備に取り掛かることができました。


・受付

現地に到着したらまずは受付に向かいます。受付で名札ビジターパス(C4LANの有料エリアに出入りするためのチケット。走者の練習スペースは有料エリアにある)を受け取りました。受付周辺には運営スタッフの方々が常駐しているため、わからないことがあったら受付に向かうと良いでしょう。

受付後に撮影。
出番は早朝だったため、観覧席含め会場にはあまり人がいなかった。


・練習スペース

受付を終えたら再度受付に問い合わせて練習スペースに向かいました。今回の場合は、C4LANのBYOC席(有料エリアに参加者それぞれがデスクを所有し、ゲームや企画などを設置して自由に過ごせるエリア)の一角がRiJ走者用の練習スペースとして確保されていたため、空いているデスクを自由に使用する形となりました。

各デスクにはモニターや電源等が備え付けてあるため、持ち込んだ筐体を接続すればイベント中いつでも練習することができます。私はPCゲームだったので、運営に問い合わせてPCを貸し出してもらいました。


・セットアップ

今回のイベントでは、走者がゲームをプレイするためのステージが2つ用意されており、一方のステージで配信している間にもう片方のステージでセットアップが進行するというシステムになっていました。今回のRTA in Japanで大幅な巻き進行(バックアップからは合計予定時間2時間20分に及ぶゲームが採用されました)が叶ったのは、このシステムによってゲーム間のセットアップに時間を要さなくなったためだと思われます。

ということで、私は2つ前に披露された『フィスト 紅蓮城の闇』が終わり次第、ステージでのセットアップを始めることになりました。練習スペースで使用していたPCを本番スペースまで運び、各種ケーブル等を運営スタッフの方に接続してもらいました。スタッフさんの指示に従いながら音声チェック等を済ませたら、あとは本番開始までステージ上で練習するなりTwitterに浮上するなり自由に過ごします。(モニターの位置関係や本番直前の並々ならぬ心持ちのせいもあり、隣のステージで行われているRTAを楽しんで過ごすというのはなかなか難しいように思えました。)

音声チェックの際にはできるだけ要望を伝えたほうが良いです。感じ方に個人差はあるとは思いますが、私の場合は最初に提示されたゲームのモニター音量がかなり低かったため、運営スタッフの方に要望を伝えてゲーム音量を大幅に上げてもらいました。

セットアップ完了後に撮影した写真。
右の脚立は配信画面のワイプを撮るためのでっかい本格的なカメラ。
奥のPCで配信画面等を管理しているらしい。


・本番

ゲーム間のセットアップが必要なくなった影響もあり、直前に披露された『Noita』が終わったら数分と待たずにすぐ本番が始まりました。ちなみに、私が今回企画したTwitchのアンケート機能による投票企画の結果も出番直前に知らされます。(これに関しては他の走者さんの投票企画を生で見ていないのでわからないのですが、長めのRTAの場合は当該シーンの直前に教わったりするんでしょうか?)

本番中は大きなトラブルもなく、無事に走り切ることができました。私は早朝の出番だったため全く影響を受けませんでしたが、時間帯によってはC4LAN内の別の企画による歓声やアナウンスの声などが轟くことがあったようなので、出張イベントに参加する場合は周囲の音に戸惑わないような心構えをしておく必要があるかもしれません。


・撤収

出番が終わったら速やかにステージから撤収します。私の場合はコントローラー以外全て借り物で参加していたため、すべきことは自分の持ち物を持ってステージを離れるのみでした。最後まで運営スタッフの方々にはご丁寧に対応していただけたので非常にありがたかったです。



本番後

仰々しく大見出しを付けましたが、本番後にしなければならないことは何もありません。他の走者のプレイを観覧するなり、他の参加者に挨拶して回るなり自由に過ごしましょう。もちろん出番が終わり次第即帰宅するのも自由です(せっかくのオフイベなのに即帰宅するのはかなりもったいないとは思いますが)。

私は(その日は見たかったゲームが偶然固まっていたこともあり)他の走者のプレイを観覧してばかりだったのですが、せっかく出演者という箔がついた状態でイベントに参加しているのだから、やはり他の参加者とコミュニケーションをとることを最優先すべきだったと思います。前日からの厳しいスケジュールからほとんど寝ずに早朝の出番に臨んだことで体力の限界に達してしまい、用意した名刺を渡すことすらほとんどできずに夕方には会場を離れることになってしまいました。

RTAを楽しもうというイベントについての記事なのにこういうことを書くのもどうかとは思いますが、ぶっちゃけ走りは生で見なくともアーカイブで十二分に楽しめます。今後参加する予定の方には、現地でしかできないことを優先することを強くおすすめしておきます。



終わりに

ということで、以上で私の「RTA in Japan ex#2」参加レポートを終わります。私自身、イベント開催までの準備期間にて過去のRTA in Japan参加レポートに大きく助けられてきたので、この記事が今後イベントに参加する誰かの助けになれば幸いに思います。

よければこの記事だけでなく私が参加したアーカイブや私のTwitchチャンネルも見にきてくださいね。そして今後オフイベで私を見かけたときには、有り余る私の名刺を是非受け取りに来てください。頼むから。

それでは。

げんこつハンバーグの炭焼きレストラン さわやか