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「補聴器を販売する」とは・・・

どうも!!!
長洲ヒアリングのみやたです!!!

今回のタイトルは、「補聴器を販売する」とは・・・となっております('ω')

この業界に入る前のイメージ、耳鼻科勤務を経験して感じたあれこれ、補聴器業界に入りわかったことなどをつらつらと書き綴りたいなと思います♪

ちなみに、トップにあるイラストは、私が撮影した写真を妻にイラスト化(レタッチ?と言うんですかね)してもらったもので、色んな所で多用しています(笑)

では早速いってみましょう!

~補聴器業界に入る前のイメージ~

補聴器業界に入る前、というのは言語聴覚士になるための専門学生の時や祖父や祖母が補聴器を使っていた時の事を思い出していこうと思います。

私がまだこの業界に入るずっと前になりますが、【耳が遠い=補聴器】【補聴器を着ければよく聞こえ会話もできる】という世間一般の補聴器のイメージと同じような印象をもっていました。振り返ってみると、祖父は既成耳あな型補聴器(耳の形は採らない耳あな型)を使っていたと思います。小さい頃、田舎にいくと(親としてはあまり喜ばしくない)色んな遊びを教えてくれた祖父。いつから使っていたかはわかりませんが、補聴器を使うようになるほど難聴がすすんでいたみたいです。

さて、その補聴器は毎日(朝から晩まで)使っていたかというとそんな事はありませんでした。外に行くときでも補聴器は居間の床に落ちている、なんてことも・・・

「なんで耳が遠いのに補聴器を使わないのか」当時はそんな疑問を抱いていました。

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※既成耳あな型補聴器

~耳鼻科勤務を経験して感じた事~

耳鼻咽喉科で聴力検査の業務を始めてからは、また違った角度で補聴器の事を知ることとなりました。

聴力検査というと、きこえの調子が悪くなったという訴えの方に受けてもらいますが、その症状は様々です。また、検査結果はオージオグラムという表で出ますがこの結果も様々です。一般的な聴力検査のイメージは学校での検診が多いと思いますが、耳鼻科で行う聴力検査は検診で測る周波数よりも多く、そして音の大きさ(音圧)も様々あります。

補聴器の適応は、このオージオグラムを1つの判断材料としていますが、同じようなオージオグラムの結果だったとしても、「聞こえにくくて困っている人」もいれば、「聞こえにくいけど困っていない人」もいるので、「○○㏈だから補聴器だね」とは必ずしもなりません。逆を言うと、オージオグラムの結果が少しだけ悪い場合でも、本人が「聞こえにくくて困っている」のであれば、補聴器を考えてみても良いかもしれません( `ー´)ノ

しかし現実では、補聴器についてのアンケート(ジャパントラック)で、医師から「特に行動をする必要はないと言われた」という回答が多くありました。

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引用元 【一般社団法人日本補聴器工業会】 http://www.hochouki.com/

長洲ヒアリングにお越し下さるお客様や、年3回ほど地元で開かれる難聴者会でのお話を聞くと、このアンケート結果も嘘では無いな感じることが多々あります。もちろん、判断されている医師にも考えがあっての事であり、それが正しいというケースも含まれていますので、一概に「補聴器は必要ない」と言う事が悪いわけではありません。聴力検査の結果や、耳の診察をし治療の有無の判断は医師にしか出来ない業務なので、言語聴覚士や認定補聴器技能者が強く反論することは、非常に困難でしょう。

重要な事は、補聴器を考えている方やその家族様が正しい情報を手に入れ、適切な対応が可能な病院や補聴器販売店にたどり着くことだと考えます。他人(特に医師)から「補聴器はいらない」と言われる事で、「じゃあ補聴器はまだいっか!」となってしまう方は少なくありません。本来であれば補聴器が効果的で、QOLが上がるはずだった方の補聴の機会(または補聴器以外の支援)が遠ざかることは、絶対に避けなければいけないことだと感じました。

~補聴器業界に入ってからわかったこと~

補聴器業界に入ってみて、「補聴器を自分から欲している」といった方が意外にも少なく、「まだいらないし困っていないよ」と言われる方が多いなあ~と感じました。そこには様々な理由があり、それを否定するつもりは全くありません。今できることは、補聴器を強制する事ではなく、いつか「そろそろ補聴器を使おうかな」と自分から思うときがくるかもしれません、その時に何か役立つ情報(例えば試聴してもらい、補聴器を体験してもらう)を提供しておくことだと思っています。

ご本人様の「補聴器を使いたい」という意欲が低い場合は、なかなか上手く使いこなすことができないと言われています。その意欲を少しでも高く、そして「補聴器を使おうかな!」と思って貰えるような対応はとても難しい事です。しかし、自分の持っている知識やこれまでの経験から、適切な情報を提供することは決して無駄ではなく、いずれ使うかもしれない補聴器を少しでも早く使っていけるように導いていけたら良いなと思いながら日々を過ごしています。

最後に私がよくお伝えすることに、「(補聴器を)どうせいつか使うなら、早めのうちが良いと思います」という言葉があります。そこには、

(先送りにしていた補聴器をいざ購入するも、)
①体調を崩して(入院・死亡)使わなくなるかも・・・
②管理が自分では困難になるかも・・・
③補聴器の効果が当時よりも上がらないかも・・・

という3つの理由があります。結局のところ、未来の事は誰にもわかりませんが、「未来の自分はどうありたいか」を考えることは可能です。その未来を実現するために、少しでも補聴器が必要なのであればお早めに考えて行動することをお勧めします(強制はしません)。

今回「補聴器を販売するとは」をテーマにしていますが、それには「きこえに困っている方を長期的にサポートするための1つの手段が補聴器であり、補聴器としての物を販売しているのでは無い」という思いを込めてみました。


補聴器の事で悩んでいる方は、お気軽に補聴器オンライン相談を活用ください(^^)/ ご家族様からの相談もぜひぜひお待ちしております!!


最後までお読みいただきありがとうございました!!!

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