一番面白いゲーム。

様々な矛盾だらけの感情を味わいたい。
喜びたい一方で困ってもみたい。
楽しみたい一方で怒ってみたりもしたい。
絶望の中にいても歓喜したい。
幸福も不幸も、全部貪欲に味わいたい。

だってそれが、人として生まれてきた意味だから。

乖離することで、孤独を味わいたい。
乖離していることで、触れ合う喜びを知りたい。
乖離することで、人を憎んだり恨んだりもしてみたい。
そしてその後に気づきたい、人の素晴らしさに。
愛というものを味わってみたい。

私はただ、身を持ってすべてを知りたいんだよ。
人という形を通して体験し得るすべてのことを。
そのために人としての生を受けてきた。

だから私は、私であって、私ではない。

皆ただそれをやっているだけ。
言うなれば。人間プレイで、すべては「ごっこ」なのだった。

そしたら、それに気づいたら、何をするのか。

何もしないのだ。

すべては動くままに、流れのままに。

私は私をやる。
やり切ったらようやく、帰ることができるんだ。
ずっと帰りたかったところ。

乖離のないところ。
矛盾のないところ。
何もないところへ。

何もないところへ帰る前に「何でもある」を味わい尽くしたい。

胸が震えるような思い、心からの動きを全部。

そしたら私は、何になるのか？

体験の大富豪であることには違いない。

豊かさって。

そういうことか。

いかに豊かに、感情を味わい尽くすのか。

物事を一方の面からだけ見て判断するでなくあらゆる面から見ていこうとする貪欲さ。

全部知りたい。
何でも知りたい。
様々なケースを知りたい。

それが可能性ということなのかも。

面白がっていきたい。
能天気に、楽天的にいきたい。
軽くいきたい。

そんな真剣に生きなくていいのだ。
真実は空っぽの中にしかないから。

ただ静かにしていよう。
私はただここにいよう。

すべてはうまく回っている。
世の中はそういう風にできている。
不都合も不具合も何もなかった。
すべてはうまくいっている。
今までも、これからも、ずっとそう。
そういう風にできている。

この思いを根底に私はある、ということ。
でも、忘れても、いい。
全部忘れて、そのまま生きればいい。
気づいても気づかなくてもいい。

何をしてもあなたが、損なわれることは決してない。

あなたの人生はあなただけのもの。
そこに上も下もない。
全ての人生は素晴らしい。
全ての人は美しい。

その悩みも迷いも葛藤も。
人間だからこそ味わうことのできる思い。

すべては、味わうために、起きている。

私たちはただ味わいたい。
不幸と言われることも、幸福と言われることも。
そこにジャッジはなく、何でも満遍なく味わってみたい。

良いも悪いもなく、ただ感情の揺れというものがあるだけ。

私たちは、揺れていたい。

止まることなく、動きを感じていたい。
変化しながら転がっていく石のようなもの。

自分の意思ではない。
ある意味転がされている。

だから抵抗せず迷うことなく、ただ転がっていればいい。

抵抗をやめて、ただ転がっているうちに、到達するのだ。

あなたの一番、ちょうどいいところ。

だから、転がりやすく生きればいい。

そのために、自分純度を上げること。
ピュアであればあるほど、石は転がりやすくなる。

だから余計な外からの付属物は削ぎ落として。

ただ自分であろう。

いろいろ取り払おう。

自分以外の考え方も価値観も、自分がピンと来ないものすべて。

ただ自分であろう。

純自分であろう。

それは直感が、感覚が教えてくれる。

なんとなく、いいなぁと思う。
わからないけど、勝手に体が動く。
どうしても気になってしまう。
何度も目に入ってくる。
好きだと思う。
好ましく思う。
ほっとする。
なぜか懐かしい。
心が温かくなる。
なんだか嬉しくなる。
興味が湧く。
やろうと思える。

こんなこと全部、あなたのサイン。
心の動きが、全部、教えてくれている。
それはあなたですよ、と。

心の動きを見失わないこと。
いつも心と繋がっていること。
心とオンラインであること。

この私をやれるのは私だけ。
それを人には奪わせない。
私は私をやるために、生まれてきたのだから。

明け渡さない、自分の城を守る。
それは争いではなく尊厳。

しなやかに、やさしく、自分を守る行為。

私は私を見失わない。
私は私の心を守る。

私が私を、全うするために。


＊　＊　＊　＊　＊


2022年5月16日の早朝に浮かんだ、満月のオラクルストーリーの前文でした。