木曜会レポート20180118
本日、以下のとおり勉強会をおこないました。
20:00〜22:00 実技練習
22:00〜23:00 類経輪読
今回は、色(望診による顔色)、脈(脈診による)、形肉(尺膚の様子を観察)の3つを使い、身体の内側におきる変動を知ることを学びました。
人の内部の状態は、外側に何らかの反応としてあらわれます。脈でいえば、身体内部でおきている病の状態(表裏・寒熱・虚実)が、脈状の「浮沈・遅数・虚実(=祖脈)」としてあらわれます。
我々が普段診ている脈は、祖脈を基本として初めは浮=表のように定型的に覚えます。
実際に私の学生時代も、そのように紐づけして覚えた記憶があります。もちろん、受験対策や、ひとつひとつの単語の意味として覚える分にはそれで構いません。
しかし、臨床においてはその意味を組み合わせて、身体の中で何が起きているのかという病理状態を考える作業が必要になります。
たとえば、本文に【陰虚者脈必浮無力】とあります。これは、陰虚の場合は浮で虚をあらわすと書かれています。つまり、陰虚熱によって熱が表に浮いてきて、陰が虚しているため押さえると底がない状態です。
この場合、浮脈ではありますが、表病は発散させて治すため陰虚の治法には適しません。このため、これは表病とは考えられません。
このように、ただ浮いているから表に病がある、脈が速いから熱があると考えるのではなく、脈と病理の関係を考えて選穴、手技をしなければなりません。
私も過去に腎虚肝実証で治療する際、先に肝の寫法、そのあと腎を補うというようにマニュアル的に考えてしまっていました。このとき、全体に数脈で左尺中が浮いていれば、腎の陰虚熱の仕業と考え、陰の補いを先におこなうとよいかもしれません。
今回の類経輪読では、自らの固定概念を崩して、新たに病理に基づいた証立てについて考えるよい機会になりました。次回の実技から実践していきたいと思います。
以上、木曜会レポートを終わります。
https://note.mu/projectk/n/n6e0d8ef642e4
毎週木曜日は以下の勉強会を行っています。
20:00〜22:00実技練習
22:00〜23:00類経輪読
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