20171012木曜会レポート
本日、以下のとおり勉強会を行いました。
20:00~22:00実技練習
22:00~23:15類経輪読
【前回までの講義内容】
四季の脈・・・春は「弦脈」、夏は「鉤脈」、秋「毛脈」、冬「石脈」といったように、四季に応じてあらわれる脈の形。
この四季の脈のように、人体は四季と密接な関係があり、内因・外因・不内外因によって「太過(実)」「不及(虚)」が生じた時に病気になります。
【今回の講義内容と補足】
「胃の気」とは・・・水穀(飲食物)が胃で腐熟されて作られる気。
胃の気が胸まで昇ると、その一部が「宗気」になります。
その宗気の助けを借りて、肺に働きかけることにより気を全身に巡らせます。
「宗気」とは・・・主に呼吸をする際の原動力になる。
今回、四季の脈は「胃の気」をもって運営されているということが述べられています。
「胃の気」は四季の脈と合わさる事によって、充実していて柔らかい健康的な脈になります。春の弦脈を例にとると、「胃の気+蔵の真気(弦)= 微しき弦脈」となります。このようにずっと健康な状態ならば良いのですが、病気により不具合が生じることが往々にしてあります。
先ほど胃の気は胸に昇って、その一部が宗気になると述べました。
この宗気が身体の内部に納まっていることができなくなると、服の上からでも分かるほど動悸がすることがあります。これは、宗気を留めおく力が弱り、外に向いて漏れようとするためです。この宗気が漏れ出た状態を虚里の動といいます。
原因としては、陰虚や労怯(心身の疲れなど)によって身体を養うものがないために起こります。つまり、これは中が虚している症候としてあらわれているといえます。この場合は、動悸していることから心臓に焦点を当ててしまいがちですが、宗気による可能性を考える必要があります。
このように、胃の気や宗気が身体の各部門で運営がうまくいかなくなると、身体に何らかの不具合が生じたり、あるいは最悪の場合、死に至ることもあるのです。このことから、大元である胃の気は生命の源として重要であるということが分かりました。
四季に応じて現れる脈や、様々な気はどのように作られどのように体内を巡るのかなど、基本的な作用を覚えていないと、関連付けて治療に生かすことは容易ではありません。
日々の臨床の中で四季の脈や、身体の全体像を意識しながら脈を診るなど、常に様々なアンテナを張る必要性を感じました。
以上、木曜会レポートを終わります。
毎週木曜日は以下の勉強会を行っています。
20:00〜22:00実技練習
22:00〜23:15類経輪読
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USTREAM http://www.ustream.tv/channel/chovix
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