敬語禁止ってこんなに素敵なんや

僕は今、敬語を使ってはいけない組織に身をおいている。
そこには、現在およそ20人の仲間がいて、
上は8歳、下は5歳ぼくと年齢が離れたメンバーがいる。
超簡単に説明すると、この組織は家族のように接していこうという方針を持っている。

敬語は一切使わずにこの仲間と接しているが、これまで気づけなかった素敵な発見の連続だ。この新たな気づきについて、
高校の野球部時代と、現在所属している組織を
比較しながら書いていきたい。

①抜群の馴染みやすさ
野球部時代を考える。入部してからチームに馴染むのに、まあまあな時間がかかった。ぼくが先輩と心を開ける関係を作れたのは1年目の冬頃である。4月に入部してからおよそ8ヵ月の期間を有して、冗談を言い合える関係を築けた。これはいたって普通のことだと思っている。

しかし、今ぼくが所属している組織には、2ヵ月目にはもう馴染むことができた。
変に気を使うこともないし、お互いに何でも言い合える関係性を築けたのだ。
先輩、同期、関係なくメンバー全員と。プライベートのことも将来のことも恋愛のことも何でも言い合える。
この、けた違いの馴染むスピードは、もちろんみんなの人間性もあるが、それ以上に、敬語を一切使わなかったおかげだと感じている。

②圧倒的に発言しやすい
ぼくの高校の野球部は、部員だけでのミーティングが比較的多いチームだった。事あるごとにミーティングをしていた。その中で、後輩であるぼくは、自分の意見をなかなか言い出せなかった。このように、後輩時代に、先輩を含むチーム全員に対して自らの意思を伝えられず、受け身になってしまった人はたくさんいるだろう。

しかし、そんな受け身になるようなことは、敬語禁止のルールの中だと全く感じない。なんの躊躇もなく、先輩・後輩全員に対して、自分の考えや意思をぶつけることができる。そうなると自分にとっても相手にとっても良いミーティングだったと言えるだろう。

ミーティングに限らず、普段の何気ないコミュニケーションにおいても、敬語禁止は良い影響を生む。どんな些細なことでも、気になる点や引っかかる点を尋ねやすい。

③距離が近い
②にも関連しているが、やはり敬語よりも、タメ語の方が何でも言い合える。ぼくは、何でも言い合える関係と、その人との距離の近さはイコールだと思っている。

何でも言い合える=距離が近い

幸い今のぼくには、距離が近い人がたくさんいる。
だがそのうち、敬語を使っている人(先輩や先生)でその領域まで達している人は、かなり限られてくる。やはり敬語を使うと、目には見えない距離が生じている気がする。


以上①②③がぼくが感じた、敬語禁止における素敵な発見である。

ここまでの内容をまとめると
敬語禁止は、
後輩が伸び伸びとしていられる。
そしてそれは組織全体にも良い影響を及ぼす。

という結論だ。

しかし、この敬語禁止には、礼儀を身に付けられないという大きな懸念もある。
確かに、多くの人は、敬語を使う環境の中で、礼儀を学んできた。
中学・高校の部活動は良い例である。ぼくもそこで敬語の使い方を学び、礼儀を身に付けてきた。

だから、
敬語禁止を一概に良いルールであるとは言えない。

ただぼくは、敬語禁止というとってもレアな環境に身を置いてみて、新たに発見したことを書いてきた。
これは間違いなく、今後の人生の中での、組織作りという点で大きなヒントとなるだろう。

#敬語禁止

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