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ナタデココの王様

 アイスクリームはたしか、どこかの王様が雪山の氷で作らせたのが最初、なにかの絵本で読んだ気がするけど詳しいことをぜんぜん覚えていない。おいしいものを最初に作らせて食べたのはだいたい王様だ。それがだんだん、人々に広がっていく。
 ティラミスとかナタデココとかパンナコッタとか、急に世の中で流行るということが子どものころはあった。今もそうか、タピオカとか。タピオカは前からあったものが急に流行ったけど、ナタデココは、本当に突然現れた。
 それで、わたしはナタデココを初めて食べて、すっかりナタデココを気に入って、子どものころ一時期毎日食べていたことがあった。
 ナタデココは、パックに杏仁豆腐みたいに入ったもの、缶詰のもの、瓶詰めのものもあった。味はシロップの味でだいたい一緒、固さはぶにぶにだったりイカみたいだったり、いろいろだった。
 小学校の通学路の途中に自動販売機があって、そこでナタデココ入りのヨーグルト飲料が売っていた。水色の缶だった。前を通るたびに、飲みたいなーと思った。
 ナタデココを最初に食べたのは誰だったのかな。やっぱりどこかの王様なのだろうか。

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