4/3(日)中央競馬

【勝負レース】
・阪神9R
・中山10R
・阪神10R

【重賞】
・阪神11R(大阪杯)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

阪神9R 自信度C

◎⑥エールブラーヴ
○①ノースザワールド

上位陣でオッズが割れそうな一戦。素直に能力上位+バイアス利得られるエールブラーヴを狙う。
阪神20は(2.1.2.3)と今さらコース適性云々を説明する必要もないだろう。過去に同条件で多数好走の同馬だが、その中でも特に評価したいのが2走前の内容。2:00.3は2日前に行われた3勝C(勝ち馬エヒト)より1.1秒早いハイレベル戦。エールブラーヴはここで2着も勝ち馬は阪神大賞典でも見せ場十分の内容であったキングオブドラゴンで、ここに0.1差は十分過ぎる内容。
前走は馬場が外のが良い中でL4→L3もほとんどラップが上がらず内を立ち回る恩恵が薄かったレース。インから直線スピード求められる展開自体この馬はあまり得意としておらず、さらに馬場の悪いインを通る形なら情状酌量の余地あり。
今回はメンバーを見渡しても出遅れなどが無ければほぼほぼハナを取る形が濃厚。この馬自身ゲートの課題などは特になく、松若騎手もスタートはかなり上手い部類なのでそこの不安はないだろう。土曜の競馬を見ても阪神はイン前がかなり強く、ハナを取る形なら早々沈まないはず。5〜7倍貰えるならば素直に本命を打ちたい。
相手にはノースザワールドを据える。今回はエールブラーヴの逃げだがコース形態を考えてもほぼほぼスローは濃厚。そうなると後半力が求められる訳だが、その点ならノースザワールドがメンバーでも最上位。特に評価したいのはジャックドールの2着に入った3走前の内容。このレースは後半5F57.3が記録されているが、これは過去の中京20で最速の記録(2位はタップダンスシチーの57.4)。もちろんドスローだった点には留意すべきだが、少なくとも後半力が求められる今回においては評価できる。ノースザワールドはここで位置取りの差があったといえこジャックドールを凌ぐ上がり最速を記録。この内容から後半性能の高さについては文句の付けようがない。
そもそも近走は菊花賞を除けば安定してハイパフォーマンスを見せている同馬。勝ち切れてはいないものの相手がロバートソンキー、ジャックドール、ビッグリボンということを考えれば今回のメンバー比較で格上の存在。馬場が馬場なので差し損ねのリスクはあるものの、極端にロスの多い競馬をしなければ圏内の可能性は高いだろう。



中山10R 自信度D

◎⑨シャドウセッション
○⑦ジネストラ

長らく停滞が続いていたが前走で一気に現級に目処を立てたシャドウセッションから狙う。
その前走は度々自分の記事で登場している2勝C頂上決戦。出走馬を見ても分かる通りの超ハイレベル戦で、実際にラップ水準も極めて優秀。
12.9-10.9-11.9-12.4-12.5-12.1-11.3-11.3-11.9
1000m通過60.6はスロー寄りではあるものの、極端なドスローではない中でラスト11.3-11.3-11.9は相当ハイレベルな水準だろう。続いてこのレースの展開の有利不利について。ラップとしては上記の通りテンで流れてから中盤で緩む形。隊列としてもラップ通りに中盤で馬群が凝縮して直線入口ではほぼ一団となっており、展開的には後方で脚を溜めてスムーズに加速した組が有利であった。
シャドウセッションはここでテン負荷を受けて直線インを選択。この日はインが伸びない馬場であり、前述のラップ推移と合わせて二重苦のレース。その中で勝ち馬から0.5差ならばパフォーマンスとしてはかなり優秀で、実際同レースのテン負荷組であるアステロイドベルトは次走現級を突破している。
今回はそこからさらに1F短縮での一戦となるがこれは血統的にも大きなプラス。古くから自分のnoteを見て下さっている方ならピンときたかもしれないが、ストロングリターン産駒は前走からの短縮、もといペースアップの臨戦でパフォーマンスを跳ね上げる傾向にある。実際同馬もドスローの2000m戦から1F短縮かつペースアップとなった前走で内容を大幅に良化させており、再び短縮かつペースアップが予想される(中山マイルはコース形態から基本的に中盤も緩まない)今回は同水準ないし前走以上のパフォーマンスを期待できる。近走着順からおそらく人気がないだけに、高めの配当を期待したいところ。
対抗にはジネストラを据える。
やはりこの馬の過去走で評価したいのは今回と同条件で行われたアネモネSの内容。
12.0-10.7-11.2-11.7-12.0-12.2-12.2-12.8
重馬場で1:34.8が記録されたハイレベル戦。特にテンの3Fは33.9と良馬場でも超ハイペースの水準で、これをまともに追いかけて3着以下に0.5差をつけたパフォーマンスは破格。さすがに縦長隊列かつ直線向かい風を無理矢理差し切った勝ち馬には及ばないものの、この馬の走りも相当なものであった。
今回はそれ以来の中山マイル戻りだが、この時と同じだけ走れば当然ここでも勝ち負けの水準。近走も安定して高いパフォーマンスを見せているだけに、得意条件替わりで一押しが効けば勝ち上がりの可能性は高い。



阪神10R 自信度C

◎⑥ソウルトレイン

前走時も狙ったソウルトレインを再び狙う。まずはその時の見解を以下に示す。
“NHKマイル後の条件戦は一貫して高いパフォーマンスを見せている同馬だが、やはり特筆すべきは今回と同条件で行われた4走前及び3走前の内容だろう。
まずは4走前のラップを以下に示す。
12.6-10.9-11.7-11.7-11.5-10.7-11.0-12.0
テンから流れて前半3Fは35.2を計測。さらに同レースはここから中盤も緩まず1000mは58.4で通過し、そこからL3で10.7の加速を求められており、前半ラップと併せても先行勢には厳しい流れであった。つまりこのレースで特に強い競馬をしたのは前受けして勝ち馬に肉薄した2着ノルカソルカと4着ソウルトレインということになる。また中盤が緩まず、加えて外回りとはいえコーナー区間で10.7と最速ラップが記録されたことを踏まえれば、逃げてラチ沿いのソルカソルカより外を回したソウルトレインの方を上と評価することが可能。
続いて3走前ストークSだが、これが最も評価したい一戦。まずは武庫川S同様ラップを。
12.4-10.7-11.8-12.3-11.9-11.2-11.1-11.7
稍重の馬場状態を考えれば前半3F34.9はかなり早い水準で、加えて加減速の大きいラップバランスから先行勢には極めて厳しい展開。特に2F目10.7という区間で先行負荷を受けた馬には極めて厳しいレースであった。ここで特に前受け負荷が強かったのは1着グランデマーレ、2着アクアミラビリス、7着ソウルトレイン、9着サンライズオネスト、11着タンタラス、15着のドラグーンシチーの6頭で、これらの馬のその後を見てもいかに先行勢に厳しいレースだったのかが分かる。特に9着サンライズオネストがリステッドで勝利、11着タンタラスが重賞好走ということを考えれば、そこに先着したソウルトレインも当然能力的には高く評価できる。
その後2戦については2走前が大幅馬体減による状態面の問題で度外視。前走はそもそも相手が強かったことに加え、4角区間のL3が早いラップ踏まれたところを外回す競馬で0.1差と十分評価できる内容。”
そして前走についてはレース後に回顧記事を載せているのでその文章を引用。
“こちらも極端なインチー馬場だった阪神芝。1日通してインベタ馬の好走が顕著で、対して外回し組は人気馬含めて軒並みふっ飛んでいた。
その中で取り上げたいのが阪神10Rのソウルトレイン。まずは同レースのラップを以下に示す。
13.2-11.7-12.4-12.2-12.0-11.2-10.7-11.9
前半は未勝利でもあまりないレベルのドスローで推移し、ラスト3Fは稍重で33.8と早い時計が記録された一戦。加えて外回りとはいえL3という時計が11.2が刻まれては、前述の馬場バイアスと併せても外回し組ノーチャンスの一戦。実際に同レースはインかつ前の馬から順番に決着した。
ソウルトレインはここで枠なりに外を回す形で、馬場的にもラップ的にもノーチャンスのレースだった。とはいえその中でも0.5差と大きくは負けておらず、能力はしっかり示したと言える。そもそもこの馬が過去に高いパフォーマンスを見せたのはいずれも持続戦であり、今回のような極端な上がり勝負は向かない条件だった。”
上記のように馬場的にノーチャンスかつ展開自体も適性とズレる一戦であった。そもそも同レースはメンバー的にもなかなかハイレベルな一戦で、その中で苦手展開かつバイアスに反する競馬で0.5差5着なら悪くない内容。実際同じくバイアス不利で6着のディヴィーナが次走で勝ち上がっている。
今回は阪神14への短縮となるが、前述の通り持続戦ベターなタイプだけにこの条件替わりは良い方向に向く可能性が高い。能力に関しては前述の通り現級突破に目処が付いており、スムーズに運べれば勝ち負け必至の存在だろう。
ここは相手選び困難なレースかつオッズがかなり割れそうということで単勝突破したいところ。



【重賞】

阪神11R 自信度B

◎⑩ヒシイグアス
○⑥エフフォーリア

絶対王者エフフォーリアvs超新星ジャックドールという構図の大阪杯。しかし勝つのは覚醒した大物食いのハーツである。
まず始めに展開面について考察していく。世間的にはミドル〜ハイペースと言われているが果たしてそうなのだろうか。この要因としてはおそらくアフリカンゴールド陣営の逃げ宣言についてだと思うが、この馬については基本的にテンはそれほど速くない。これまで全27戦を使っている同馬だが、逃げたのは前走京都記念のみ。その前走は外枠からハナを奪っているが、他に逃げ馬不在かつコーナーまでの距離が長い阪神22が故にすんなり行けただけの話。実際テンもペースもドスローの水準であった。対して今回は初角までの距離が短い阪神20での外枠、さらに絶好枠にジャックドールということでハナを奪う難易度は格段に上昇。というか逃げれる確率はほぼ0だと思う。そもそも過去にG Iレベルで行けるだけのテンの速さなど1度たりとも見せておらず、この馬によってペースが引き上げられる可能性は皆無と考えられる。むしろジャックドール陣営としてはレイパパレの方が警戒すべき相手だろうが、この馬もこの馬でオープンに上がって以降逃げたのは重馬場となった大阪杯のみということで良馬場かつこの枠で行ける可能性は低い。「逃げれば強いんだから逃げろ」という意見を昨年から至る所で見かけたが、個人的見解としては良馬場重賞クラスでは”行かない”のではなく”行けない”というのが正しいのではないかと思う。枠の並びを考えてもペースを握るのはほぼほぼジャックドールと見て問題ないだろう。
で、そのジャックドールがどのようなペースを刻むのかと言う問題。世間一般では前傾寄りの逃げという見解が多い印象だが、これに関しても意を唱えたい。
3勝Cまではスロー逃げなので精査すべきはここ2走のラップ。2走前は東京20で前半1000m59.4、前走は中京20で59.3とともに前半スローになりやすいコース設定であることを考えればそれなりに早い水準。とはいえこの2走はともにかなりの高速馬場で行われたレースであり、それを踏まえれば特段ハイペースというわけでもない。そこから今回は阪神20に替わる訳だが、このコースは初角までの距離が短く、加えてスタート直後に急坂があるため前半は遅くなりやすい。馬場自体は土曜のレースを見る限り高速馬場の水準にあるが、さすがにここ2走と比べれば時計は出にくい水準。諸々踏まえても1000m通過はおそらく60〜60.5秒程度だろう。実際ジャックドール自身も5連勝はいずれも優秀な後半ラップを刻んで勝利しており、それほど早いペースにはしないはず。
なかなか纏まりのない文章になってしまったが、要するに今回はスローからの後半持続力勝負になる可能性が高い。
前置きが長くなったが本命はヒシイグアスとした。古馬になってから4連勝で重賞連勝と覚醒ハーツらしい成長曲線を描いてきた同馬。ここ2戦は調教師曰く状態が悪かったそうだが、その言葉とは裏腹にパフォーマンスを上げ続けており、覚醒の効果はまだまだ続いている印象。
その中で真っ先に評価したいのはやはり前走の内容だろう。シャティンの2000mはスタートして直ぐにコーナーというコース形態から外枠が圧倒的に不利な条件。実際大外枠のヒシイグアスはそれが影響して後方からの競馬を余儀なくされている。そこからレースは緩い流れで推移。手動で計測したものなので正確ではないが、1000m通過は大体62秒程度とGIとしてはかなりのスローペース。このような展開では当然先行勢有利で勝ったラヴズオンリーユー、3着ロシアンエンペラーはともに4角で好位にいた馬。この流れを後方から大外ぶん回して猛追したヒシイグアスのパフォーマンスが如何に優れていたが分かるだろう。ちなみにシャティン2000mは直線が平坦であること以外は阪神20とかなり似通ったコースレイアウトであり、ここで高いパフォーマンスを見せた点は今回のレースに臨む上で大きな強調材料となる。
少し話が逸れるが、ジャックドールが勝利した金鯱賞は極めて優秀なラップ水準であった。過去に中京20で勝ち時計2:00.0以内かつ後半5F57.9以内を記録したレースはタップダンスシチーの金鯱賞と同レースのみ。いくら超高速馬場とはいえ1:57.2のレコードでこの後半ラップを刻むのは破格の水準。それだけ高いレベルの後半力が問われた一戦だった訳だが、その中でレイパパレはジャックドールに勝るとも劣らない内容を披露。開幕週のインチー馬場でコーナー区間最速のラップを3頭分外回す形で肉薄のレース振りは極めて優秀であった。今回はそこから斤量が0kg差→2kg差となり、さらに得意の阪神替わりと、仮に馬場バイアスがフラットならジャックドールを逆転する可能性が高い馬だろう。
なぜ急に金鯱賞及びレイパパレの話をしたかというと、その阪神20の後傾戦で今回も上位レベルにあるレイパパレを非常に似通った条件である香港Cでヒシイグアスが完封した事実を強調したかったためである。この点からレイパパレだけでなく、ジャックドールやアカイイトに対しても優位性があると考えることができる。そしてその他の出走馬の中に今回求められる適性で金鯱賞以上の打点を見せた馬は1頭を除いていないのでその点からも重い印を打てる。
ということで最後にして最強の敵であるエフフォーリアとの比較について。この馬とともに走ったのは昨年の秋天のみなのでここが比較対象。まずは以下にラップを。
12.8-11.5-11.9-12.0-12.3-12.0-11.8-11.1-11.1-11.4
前半1000m60.5は秋天レベルなら文句なしでスローの水準。この通過タイムで道中もほとんど上げ下げのないワンペースで推移しては展開的には当然イン前有利。当時の東京はインが伸びない馬場だったので正確にはイン→アウトが最も恵まれる形。ラスト3F11.1-11.1-11.4では後ろから外回してはノーチャンスのレースであった。エフフォーリアはこれを中団から差し切っているので当然強い内容ではあるが、好枠からインで溜めて勝負所でもほぼロスなく押し上げて直線だけ外に出す綺麗な競馬だったのは事実。対してヒシイグアスは不利な大外枠から終始外を回らされる競馬。勝負所の3,4コーナーでも内のエフフォーリアの押し上げを受けてまともに外回す形で、いくらコーナーの緩い東京とはいえそれなりに厳しいロスを被っていた。枠が逆なら0.8差がひっくり返っていたとは言わないものの、さすがにこの着差ほどの能力差はないという印象を受けた。
今回はそこから諸々の条件がこの馬有利に好転。
まずは斤量面。当時はエフフォーリアが3歳なので当然だが、その時の2kg差がなくなる。
続いて状態面。エフフォーリアの横山武史騎手は天皇賞よりは状態が落ちると発言。あまり関係者コメントは鵜呑みに出来ないのだが、この騎手に関しては昨年エリ女のウインマリリンなどある程度真に近い情報を話すことが多いのでこれはおそらく本当なのだろう。対してヒシイグアスは堀調教師が天皇賞や香港Cより今回の方が総合的に状態は良いと発言。こちらに関してはどこまでが真実か不明だが。ただその発言がなくてもここまで1戦毎にパフォーマンスを上げ続けている覚醒ハーツということで6歳春時点でもある程度上積みは期待できる。天皇賞当時と比較すれば状態面で優位性があるのはほぼ間違いないだろう。
最後に条件面。単純に阪神内回りになるのはこの馬にとって追い風。もちろんエフフォーリアも皐月賞の内容などから今回の条件がマイナスになることはないが、単純に東京のトップスピード勝負と阪神内回りでの4〜5F後半力勝負では適性の差は大きく縮まる。ヒシイグアス自身中山内回り重賞を連勝し、シャティンでハイパフォーマンスを見せた点からも東京20よりは間違いなく今回の方が向いている条件だろう。
総合的に見ても今回エフフォーリアを逆転する可能性が最も高いのはこの馬であり、20倍以上付くなら期待値は相当高い。覚醒のハーツ、そして大物食いのハーツたる所以をこの大舞台で見せつけてもらいたい。

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