4/9(土)中央競馬

【勝負レース】
・阪神9R
・中山10R

【重賞】
・阪神11R(阪神牝馬S)
・中山11R(ニュージーランドT)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

阪神9R 自信度C

◎⑩ダノンターキッシュ
○③プレイリードリーム
▲⑧タイソウ

条件戦レベルではほぼほぼ3Fの瞬発力勝負になる条件。同じ長距離外回り26との比較でもよりスローかつ上がり性能が求められるということでそのような適性を持つ馬から狙いたい。
本命はダノンターキッシュとした。評価したいのは2走前。度々登場する2勝C頂上決戦の同レースだが、実際メンバーはかなり豪華で、内容もそれに見合うハイレベル戦。当時の馬場と照らし合わせて1:47.2の勝ち時計でラスト3F11.3-11.3-11.9は高いレベルの能力と瞬発力性能が無ければ出せない水準だろう。ダノンターキッシュは7着も着差自体は勝ち馬と0.3差で上がりはキタノインパクトに次ぐ33.3と秀逸なパフォーマンスを見せており、並の2勝Cならば突破できる打点を示した。
前走に関しては回顧記事で述べた通りラップ的にも馬場的にも物理的に間に合わない展開なので情状酌量の余地あり。
今回は24への大幅延長となるが、ルーラーシップ産駒は24までは距離が伸びるにつれて成績が上がる傾向、母ターキーは長距離戦線で活躍した競走馬ということで血統から言えばむしろ歓迎の口。金曜夜時点で想定より人気してしまっているものの、さすがに直前は人気落ち着くと見て本命印を打つ。
対抗のプレイリードリームは前走も推奨した馬。さすがに前走打点を出し切って人気が上がるここは狙いづらいものの、引き続き適性条件に使われてきたしこの相手関係なら素直に評価。
タイソウは3F戦というキャラではないものの、プリンシパルSのバイアス不利3着やラジニケ賞の4着から絶対能力は最上位。地力でどこまで。



中山10R 自信度D

◎⑤トーセンリスト
○⑥ジュビリーヘッド
▲④ショウリュウレーヴ
△①ショウナンアオゾラ

近走ハイペ先行負荷を受け続けたトーセンリストの短縮を狙う。
打点については中京14を33.7で逃げてヴェスターヴァルトと0.1差に残した5走前のパフォーマンスから担保されているので、ここでは近3走の敗因について。
3走前は時計通りのハイレベル戦で実際勝ち馬はその後リステッド勝利、2着馬は例年以上にレベルが高かった京都牝馬Sで2着とキッチリ結果を残している。トーセンリストはここで6着も勝ち馬とは0.2差。道中で全く緩まず最高レベルの持続力が求められた上、L3で最速の10.9が踏まれるラップ推移となれば当然ラチ沿いピッタリ回ってきた組が有利で、ここで外から捕まえに行っての0.2差はかなり強い内容。
2走前は距離延長でペースが上がる最悪の臨戦。テンからかなり流れての中緩み再加速となれば先行勢にはなす術なく、ここの大敗は度外視可能。
前走は縦長隊列かつL3最速ラップで道中の隊列がラストまで全く入れ替わらなかったレースなので着順について神経質になる必要はないか。
今回は12への短縮となるが、5走前やここ3戦の負け方からこの条件替わりは合う印象。久しぶりの右回りが若干ネックだが、パフォーマンス自体は左右で特に差があるということもないので。能力自体は最上位だと思うので、全く人気が無くても頭まで期待したい。
相手には戦績通りの前傾戦巧者ジュビリーヘッド、重賞以外では一貫して高い打点を計時しているショウリュウレーヴ、度々登場しているハイレベル六甲アイランドSの上がり上位組であるショウナンアオゾラまで抑える。




【重賞】

阪神11R 自信度C

◎⑫マジックキャッスル
○⑤アカイトリノムスメ
▲⑩クリスティ

非常にペースが読みにくい一戦。逃げるのはおそらくクリスティだろうが、持続逃げ、溜め逃げ両方で勝ち鞍があるだけに持続に振るか瞬発に振るか悩ましいところ。
そこの読みは非常に困難なものの、騎手心理から察するにおそらく持続戦になるのではないかと思う。今回の人気勢は瞬発戦に強い馬が多く、クリスティ自身上がりの競馬になっては勝機が薄い。松若騎手もこの馬と複数回コンビを組んでいることからその辺は理解しているはずで、ここで緩い逃げを打つ可能性は低いのではないか。この鞍上自身ペースメイクは上手いのでその辺りの信頼度は高い。加えて今の阪神はイン前がとにかく強い馬場で、その中でBコース初週という設定。他の騎手陣、とりわけ延長組は少しでも良いポジションを取ろうと殺到する可能性があり、そうなれば自然とペースは上がる。さらに明日の阪神は向正面でしっかり追い風が入る予報ということでこの点からも前半のペースは上がりそうか。妙味的な観点でも持続戦に振った方が都合が良いだけに、ここはある程度ペースが流れる想定で組み立てる。
そうなれば本命はマジックキャッスルか。この馬は戦績からも分かりやすい持続戦巧者で、そのような条件下では現役の牝馬でトップクラスの位置付けと見て問題ないだろう。前半4F47.5以内のレースでは(2.4.1.2)の一方、47.5以上では(0.2.0.3)と傾向がはっきりしている。47.5以内で圏外に飛んだ2レースは桜花賞と府中牝馬Sだが、前者は極悪馬場、後者は馬場と条件考えれば実質スローのペースに加えて国枝厩舎の坂路オンリー仕上げとどちらも敗因は明確。また、47.5以上で馬券になった2戦は1つが2歳時のサフラン賞、もう一つが洋芝かつ雨馬場で実質的に持続戦となったクイーンSということでやはりペース適性に忠実な成績を残していると考えられる。
前走に関してもドスローかつ56kgと全く走れない条件なので度外視可能。今回はそこから2kg減の阪神マイルと大きく条件は好転。昨年はデゼルに着差以上の完敗を喫しているが、同レースは馬場考えればドスローの水準で適性的にはデゼル寄りだったので今年の想定ペースなら逆転可能。実際VMの走りを見てもしっかり持続質のレースになれば今回のメンバーでは最上位の存在であり、ここ2戦で人気落ちのここは絶好の狙い目だろう。
対抗にはもう一頭の国枝厩舎アカイトリノムスメを据える。総合力の高いタイプで昨年の牝馬三冠全レースで崩れず走った一頭。パフォーマンス的にはどのレースも優秀で、当然今回の阪神マイルも問題ないタイプ。その阪神マイルで行われた桜花賞は持続戦で4着だが、5着以下は3馬身離しており後の結果と合わせても上4頭は抜けていた印象。同レースは勝ったソダシがほぼ芝の持続能力を問われたフェブラリーSで3着、3着ファインルージュが東京新聞杯でカラテなどを抑えて2着と強力古牡馬勢相手でもしっかり結果を残しており、この点から牝馬限定戦なら優に勝ち負けの水準にあると考えられる。実際桜花賞に関してもラップと進路取りを照らし合わせればほぼ勝ちに等しい競馬をしており、能力的には前述の2頭とほぼ遜色ない。他の人気馬と比較してもペース耐性が高く、56kgと言えども崩れるシーンはイメージしづらい。
最後にクリスティまで。冒頭で述べた通りイン前が強い馬場かつBコース替わり初週ということでバイアスにはかなり恵まれそうな同馬。能力的にも持続逃げで他の先行勢全て潰した六甲Sやハイレベルメンバーの中不利な展開で好走した関屋記念のパフォーマンスを見れば通用の水準にはある。前走は休み明けプラス体重出走らしく腹回り緩々で仕上がってなかった印象。レースにしてもスタート出遅れから後方競馬に徹しようとするもかかり通し、そこから抑え切れずインチー馬場の中コーナー大外ぶん回して捲る競馬と全く能力出せてないので度外視可能。一度使って絞れてくれば残せるシーンがあっても。
人気勢についてだが、アンドヴァラナウトはマイル2戦の内容は悪くないとはいえさすがに今回のメンバーで通用するレベルにはないし、秋華賞の3着にしても進路取りを考えればアカイトリノムスメには着差以上の完敗で逆転の可能性は薄い。牝系からも距離短縮して良いイメージはなく。
ジェラルディーナも牝系は中距離の緩いペースに適性のあるドナブリーニ一族だけにマイル短縮は疑問。同牝系でマイル重賞を制したドナウブルーも勝利した関屋記念はスローからの上がり勝負で、道中のペースが1秒近く上がった翌年の同レースでは人気を裏切っている。母ジェンティルドンナにしても牝馬三冠を制したが桜花賞はかなり苦戦しており、対照的にオークスでは5馬身差の圧勝。JCの連覇やドバイSC勝利などベストは24だけにマイルに適性のあるタイプではないか。ジェラルディーナ自身も阪神JFでは未勝利勝ちからの臨戦だったとはいえ道中のペースについて行けず完敗。そこから距離を伸ばして3連勝し、ここ2戦も中距離のスロー戦で高いパフォーマンスを見せており、やはり適性としては牝系の特徴通り緩い流れにあると考えられる。
最後にデゼル。この馬は昨年の覇者で上記2頭よりはペース耐性が高いものの、それでもフランス主流牝系らしく緩い流れがベター。実際はっきり前半スピードが求められたVMではマジックキャッスルに完敗しており、それでいて1番人気(おそらくアカイトリノムスメより人気するはず)になるなら馬券的には軽視したい。



中山11R 自信度D

◎⑩デルマグレムリン
○①マテンロウオリオン
▲④アバンチュリエ
△⑧サーマルウインド

西のメインと違いこちらは展開が推測しやすい一戦。ジャングロがいるとなれば中山マイルらしい持続戦で組み立てたい。
想定と実際のオッズにかなり乖離がありそうなだけに何とも言えないが、おそらくそこまで人気をしないであろうデルマグレムリンから狙う。
未勝利〜セントポーリア賞にかけて持続戦で一貫して高いパフォーマンスを見せてきた同馬。未勝利戦では展開に恵まれたとはいえスプリングS4着のディオを撃破。当時の馬場を考えれば1:34.8という走破タイムも優秀で、後続を0.4秒離していた点からも素直に評価できる。3走前は1回中京でも屈指のハイレベル戦となったシンザン記念で5着。同レースはスロー寄りの持続戦でラストもほとんどラップが落ちていない点から後方勢ノーチャンスの一戦。その中でも上がり最速の脚を見せてある程度能力を示した。2走前は超ハイレベル戦セントポーリア賞で3着。勝ち馬からは0.6秒離されているが、この馬はダービーに出走していても勝ち負けになるレベルの1頭なのでそこまで気にする必要はない。むしろウィズグレイスの得意条件で0.1差に入った点を評価したい。
上記3走からも持続戦なら高水準のパフォーマンスを見せ続けている同馬。前走に関してはドスロー縦長隊列でラスト3F11.5-11.4-11.5が刻まれたレースを後方2番手からとどうやっても間に合わない形なので情状酌量の余地あり。
今回は前述の通り得意の持続戦替わりで前走ほど悪い競馬にはならない可能性が高い。また中山マイルでデムーロを確保出来た点も大きな強調材料。同騎手は昨年のダービー卿CT〜先週のダービー卿CTまで中山マイル重賞で5連続連対の他、中山時代の朝日杯2勝などこのコースを滅法得意としている。これは偶然でも何でもなく、道中で捲りながら押し上げる傾向が強い同騎手の騎乗スタイルとコーナーで加速をつけられる差し馬が台頭しやすい同コースの特徴が合致している為に起こっている必然の事象。特に前半から流れて差し向きに振れやすい重賞となればその傾向は顕著となる。
今回タッグを組むデルマグレムリンはまさにそのような騎乗が嵌まりそうで、加えてレース質もジャングロが刻むペースとなれば展開面の利もありそう。マテンロウオリオンが強敵も、この枠だとある程度先行する可能性が高いのでその辺りの展開差で逆転するシーンまであっても。
マテンロウオリオンは前述のハイレベルシンザン記念勝ち馬ということで今さら能力面にケチを付ける必要もないか。今回は本番前の昆厩舎ということで緩い仕上げの可能性も考えていたが、追い切りを見る限りではここもある程度獲りに来ている印象。人気でも無難に好走はしてくるか。
アバンチュリエはベゴニア、ジュニアCとレベルの高いところで展開不利ながら好走。前走は展開に恵まれたとはいえラスト2F11.0-11.8を記録して能力の一端を見せてきっちり勝ち切った。ムーンライトダンスの牝系かつモーリス×ディープという配合故前半が問われた際に不安はあるものの、この時期の3歳馬ということである程度能力面を重視しての3番手評価。
最後にサーマルウインドウまで。2走前ハイレベル菜の花賞4着、前走時計優秀かつ(未勝利の内容から)強敵のアスクコンナモンダに勝利と一定の打点を見せており、同じく中山マイルで持続戦となるここもある程度やれるか。

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