6/5(日)中央競馬

【勝負レース】
・中京10R
・東京10R

【重賞】
・東京11R(安田記念)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

中京10R 自信度C

◎②アステロイドベルト
○③セファーラジエル

オッズが割れそうな一戦。ここは昇級初戦のアステロイドベルトを狙う。
まず展開面だが、今回は外枠に入ったミトノマルーンの陣営が「何が何でもハナに行く」と宣言。さらに8枠にも出していく旨のコメントを発しているメイショウテンモンがいるということで、通常の中京20の傾向と異なり前半からペースが流れる想定。
次いで馬場だが、土曜を見る限りBコース開幕週らしくかなりの高速水準で、ここでも1分58秒台前半〜下手したら57秒台の決着を想定したい。
前傾持続戦かつ超高速決着、さらに内が良い馬場状態となれば狙いたいのはアステロイドベルトか。
評価したいのは同じく左回りで高速決着となった4走前オリエンタル賞。このレースはJC当日の高速馬場で道中全く緩まないタフなペースが刻まれており今回求められる適性と親和性は高い。また前半ペースが異なるとはいえジャックドールが制した同日3勝Cと同タイムというところからレースレベルも高かったと考えられる。実際このレースは6,7,8,9着馬が既に2勝Cを勝ち上がっており、その中で後続を離して2着のアステロイドベルトが優秀なパフォーマンスであったのは疑いようがない。
そこから2戦は勝ちあぐねていたが、3走前が内回りを大外ぶん回し、2走前が2勝Cでも屈指のハイレベル戦で不利展開の中0.2差とともに悪くないパフォーマンス。前走はパフォーマンスこそ平凡なものの内回りタフ馬場という得意条件とは逆のレースできっちり勝ち切った点は評価できる。
今回は冒頭に述べた通り展開や隊列に恵まれそうで、そうなれば能力面と合わせても充分勝ち負けの水準。このオッズなら積極的に狙いたい。
対抗にはセファーラジエルを。この馬も高速馬場前傾戦には滅法強く、実際同条件で同じような展開になった白百合Sを好タイムで快勝している。
近走に関してはドスローで後方大外ぶん回しという展開的にも適性的にもノーチャンスのレースが続いていただけに、久しぶりにこの馬の適性レンジで走れるここは巻き返しを期待したい。



東京10R 自信度C

◎⑧スカーレットスカイ
○⑭オーヴァーネクサス

ここは個人的にサウスポーだと思っているスカーレットスカイを狙う。過去の戦績を見ても右回り(2.0.1.6)に対して左回り(1.1.1.2)と後者の方が安定している同馬。右回りで好走したレースはいずれも直線でラチを頼っていることからやはり適性としては左回りにあるのだろう。
それを踏まえた上で現級の左回りレースを振り返ると極めて優秀なパフォーマンスを見せていることが分かる。桶狭間Sは特殊馬場と超ハイペースで度外視するとして、今回と同条件のテレビ静岡賞では1〜9着までほとんど差し馬・追込み馬が占めるレースを唯一前受けして0.2差3着に残す破格の内容。ここの前受け組は2桁着順の馬も軒並み巻き返していることを考えれば、この馬がいかに強い競馬だったかよく分かるだろう。そこから3走挟んで再び左回りを使われた前走は良馬場の中京14で前半3F33.5と明らかなオーバーペースを刻みながら勝ち馬と0.1差2着。トーセンアランでも沈むペースで垂れないどころか3着以降に0.3差をつけたパフォーマンスは間違いなくこのクラスを突破できる水準であった。
今回は左回り続戦ということで再び高いパフォーマンスが期待できる一戦。前走好走で川田への乗り替わりという字面の割にオッズは甘くなりそうで、割れるなら人気でも素直に信頼したい。
相手には昇級初戦のオーヴァーネクサスを。評価したいのは2走前3着の内容。ここは1,9着馬が既にオープン入り、2,4,6着馬が2勝C突破(うち2,4着馬は3勝Cでも好走)の超ハイレベル戦。オーヴァーネクサスは高速コーナーで外々回す厳しい形ながら3着とハイレベル戦においても特に強い競馬を見せた1頭で、単純計算なら3勝Cでも勝ち負けになるレベル。
そこから1F短縮した前走は2着に0.6差をつける圧勝で危なげなく勝ち上がり。上記のパフォーマンスから昇級でも優に通用の水準だけにここも重い印を打ちたい。過去の履歴から外枠というのもプラスだろう。
連勝中のナンヨーアイボリーはここ2戦のパフォーマンスこそ優秀なものの、芝を使ってた小柄牝馬だけに高速ダート外枠という条件に助けられていた側面が大きい。今回は昇級初戦で良馬場内枠とこれまでと比較しても格段に条件は厳しくなる。ここは明確に軽視すべきタイミングだろう。



【重賞】

東京11R 自信度A

◎⑮セリフォス
○⑨シュネルマイスター

まず初めに今年のメンバーを見た時の印象が「ペースが緩くなりそう」であった。
逃げ候補はレシステンシアとホウオウアマゾンだが、前者は2走前ハイペ逃げで人気裏切る凡走、前走スロー番手で好走ということでその2走のみを知る鞍上が速い流れを刻む可能性は低い。後者はソラを使う癖があるので出来れば前に馬を置きたいキャラ。
おまけに例年ほど時計も出ず、加えて完全な外伸び馬場になっていることを踏まえれば騎手心理的にも前半から飛ばす馬は少なくなりそう。少なくともアエロリットが居た時のようなペースは考えづらい。スロー寄りで想定する。
例年よりも上がり志向の強いペースとなればセリフォスの出番だろう。この馬自身の特徴を掘り下げる前に安田記念における3歳馬の扱いについてだが、まず当然の話として純粋に古馬勢と4kg差貰えるのは相当なアドバンテージとなる。しかしそれを加味してもこの時期の3歳馬はまだまだ成長段階であり、少なくとも重賞クラスでは基本的に古馬の方が圧倒的に能力上位と考えられる。ただこの時点で完成し切っている馬ならば話は別。4kgただ貰いでレースに臨めるのだからそれだけで有利になるのは明白だろう。
それを踏まえた上でセリフォスの完成度についてだが、2歳8月の新潟2歳S時点で既に同週古馬3勝Cを上回る時計で勝利しており、この時点で既に2歳馬にあるまじき水準に到達していたと読み取れる。しかも前半から流れて時計が引き上げられた3勝Cに対し、新潟2歳Sはドスローから上がりの質だけで同等レベルの時計を記録しているのだから実質的なパフォーマンス差はより大きかったと考えられる。ちなみにこの時の3勝C勝ち馬はクリノプレミアムなのでレベルはむしろ高かったと見て問題ない。
このパフォーマンスからも中内田流の早期育成による完成度の高さが見て取れる。
ここ2走はG Iタイトルに届かない競馬が続いているが、ともに前半から流れる苦手なペースを先行してこの馬の良さを消していることを考えればむしろ能力は相当高いのではないか。以前どこかの記事でも触れたが、この馬はフランス牝系から来る爆発的な瞬発力を武器にしており、レース上がりが35.2の朝日杯、34.9のNHKマイルはともに適性と微妙にズレていたと考えられる。
特に今回と同条件の前走は、テン負荷→中緩みで馬群凝縮→再加速と先行勢にとって相当苦しい流れ。それをまともに前受けした後に中盤でポジション落として直線は伸びないインを突くという考え得る限り最悪の競馬ながら0.3差4着と見た目以上のハイパフォーマンスで改めて能力の高さを証明。
今回はそもそものレース質が前走より向くことに加え、後方で溜める競馬を好む藤岡兄への手替わりということでこの馬のストロングポイントが最大限に引き出される可能性が高い。不安視されている折り合い面についてだが、この馬がかかったのは前半から位置を取りに行ったここ2走のみであり、テンで急かさなかったデイリー杯と新潟2歳Sの落ち着きを見ても今回の鞍上ならその点に不安はない。
昨年3歳ながら好走したシュネルと比較してもこの時期の完成度なら間違いなくこちらが上で、それでいて前年より1枚格の落ちるメンバー構成、さらに近走比でパフォーマンスを上げられるペースと買い要素を挙げればキリがない。リアルインパクト以来11年振りの3歳馬による安田記念制覇を期待したい。
対抗にはシュネルマイスターを据える。今年は例年と比較してもスロー寄りになると述べたが、実は昨年も同じようなラップ推移だったという事実は抑えておかなければならない。それどころか内が悪く時計も控えめという馬場状態も昨年とそっくりで、条件的には前年の再現と言える。
そうなれば前年の同レースでラップと進路取り的にも最も強い競馬をした同馬(グランアレグリアはパトロールを見れば詰まった影響がほとんどないことが分かる)はここでも当然有力となる。
また前年の安田記念はラップ推移的に18寄りの適性、より突き詰めれば毎日王冠との親和性も高いということで、その毎日王冠で破格の勝ち方をした点も当然評価できる。マイルCSについても馬場の悪いインから伸びてグランアレグリアを追い詰めており、能力面について今さら疑いの余地はないだろう。
その上で多くの方が引っ掛かるのは前走ドバイの敗戦についてだろうが、これについては単に仕上がり不足で処理することが可能。
ドバイ前の追い切り過程を見ると、まず現地入り前にCWでまともな時計を出したのが2本と少なめ。これよりも間隔が詰まっていたNHKマイルやマイルCSでも3本だったことを考えれば物足りない。とはいえこれは現地で追い切りことを見越してのものなので特に問題はなし...とも言えないのが現地入り後の調整過程を見ても明らか。本番の10日前にドバイ入りした同馬だが、その後は軽いキャンターとゲート練習をし、直前は芝コース1本と曳き運動のみと素人目にも調整不足が否めない中間の過程。それは手塚調教師も感じていたらしく、芝追い切り後には負荷が足りていない旨の厩舎コメントが発せられていた。
一連の調整過程を鑑みればレースでの敗戦は状態面に求めることが可能だろう。
そこからぶっつけでの参戦となる今回だが、前走時と異なり中間はCWで4本時計を出しているようにここでの調整には余念がない。3歳時と比較して大きく馬体が増えそうな点も、これだけ豊富に乗り込んだ上でなら全く不安はないだろう。ここは従来の強い姿を見せてくれるはずだ。

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