2/12(土)中央競馬

【勝負レース】
・阪神2R

【重賞】
・東京11R(クイーンC)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

阪神2R 自信度C

◎①アルマイメル
○⑥アマノカイザー
▲③キンザン

ここは人気を被りそうなマスキエッタとブラヴィーノを明確に軽視したい一戦。
阪神ダートは金曜時点で含水率が1%台とカラッカラに乾いている。冬開催中は雨が降らなければ当然各場とも乾いた馬場での施行となるが、その中でも1%台というのは今年初の水準。間違いなくタフな馬場で想定すべきだろう。そしてこのような馬場状態となれば真っ先に軽視すべきは米国血統。日頃から自分のnoteを見て下さっている方はお分かりだと思うが、米国血統はとにかくタフな馬場に弱い。ここ最近の開催でもことごとく人気を裏切ってきた。そして前述の通り今の阪神は今年の全開催の中でも最もタフなコンディション。血統派としてはここで当該血統を切らなければいつ切るのかレベルだ。ということで米米血統のマスキエッタ、ブラヴィーノはハッキリ軽視する。そもそも2頭とも近走内容は着順ほど評価できるものではない。
前置きが長くなったが本命はアルマイメルとした。新馬から3戦続けて芝を使っている同馬だが、評価したいのは新馬戦と前走。新馬戦は前半3F35.0と阪神14新馬としては早い流れでの逃げで0.3差3着。同レースの前受け組がその後軒並み巻き返している点からも評価できる。前走は前半33.9の超ハイペースかつL2で再加速求められる先行勢にとって相当苦しい競馬。その中で2番手から運び0.4差なら申し分内容で、この走りからも未勝利は突破の水準にある。
今回は初ダートとなるが、近走内容からも横の比較ならテンは一番早い。加えて阪神12は初角までの距離が短いため内枠が断然有利。この枠なら余程の出遅れをしない限り問題なくハナを奪えそうで、そうなれば近走内容からそのまま押し切れる算段が立つ。メンバー手薄なここはきっちり勝ち切って欲しい。
対抗にはアマノカイザーを据える。ダートに替わってのここ2戦は着順ほど悪くない内容。まず2走前は阪神18で1000m通過63.0と2歳未勝利にしては遅くない水準での逃げ。結果自体は褒められたものではないが、このペースを刻めたことはダート適性と短縮適性という点で一定の評価をすることが出来る。そこから3F短縮した前走は、テンが流れやすい阪神14かつ向正面追い風のコンディションを考えればドスローの前半3F35.4で推移。加えて4角区間では12.3とそれなりに早いラップが刻まれており、展開的にはイン前断然有利。ここで後方かつ外回す形の同馬は着順ほど悪い競馬ではなかった。
もちろん諸々厳しい展開だったことを踏まえてもここ2走のパフォーマンスが特別優秀という訳ではないが、今回はメンバーが手薄かつ人気馬に明確な不安要素がある一戦。横の比較ならば圏内に入るシーンを期待できる位置にいる1頭だろう。
単穴にはキンザンを。前走は前半3F35.6と新馬かつ時計の掛かる馬場と考えれば多少は流れた方で、そこである程度前受けできた点はそれなりに評価しても問題ないか。時計面イマイチかつインチー馬場でインベタという点から正直それほど買いたくはないのだが、前述の通りメンバーが手薄な点、内枠先行が圧倒的に恵まれる阪神12替わり、人気2頭を明確に嫌える条件という3点から多少広げても問題ないと見て印を回しておく。



【重賞】

東京11R 自信度D

◎⑧モカフラワー
○③ショショローザ
▲④ラリュエル

フランス牝系のベルクレスタとスタセリタ牝系のスターズオンアース。人気の2頭はともに中盤で脚が溜まるレースに強い血統で、東京マイル重賞とは水と油の関係。適性的にはどちらも買いたくない存在。とはいえ前者はアルテミスSで、後者は赤松賞で当該ペースをある程度クリアしてしまっている。いくら適性でパフォーマンスを落とすといっても並の馬では逆転できない。ということでここでは高い素質を秘めた3頭に印を託す。
本命はモカフラワーとした。ここ2戦ともに秀逸なパフォーマンスを見せている同馬。まず新馬戦だが、このレースはドゥラドーレス関係の記事で何度も登場しているのでその際の文章を引用する。
“まず私が勝手に2021東京18新馬四天王と呼んでいる4レースがあるのだが、それがジオグリフ戦、モカフラワー戦、サリエラ戦、そして今回本命のドゥラドーレス戦である。これらはいずれも「勝ち時計1:48.9以内かつレース上がり3F34.5以内」に該当したレースで、この数値をクリアしているか否かは能力面での一つの評価基準となる。過去に2歳の新馬戦でこの水準をクリアしたレースはドゥラドーレス戦を含めて6例しかなく、それが上記の4レースとグレートマジシャン戦、ラブユアマン戦(2着ドゥラメンテ)である。この点からもこの基準をクリアする価値の高さが読み取れるだろう。”
上記の通り新馬戦は極めて優秀な時計水準をクリアしており、この内容からも同馬が世代屈指の存在であることが分かる。
続いて前走赤松賞。同レースは中盤が緩まず脚を溜めにくい展開で、加えてワンペースの中でもスロー寄りの一戦。そうなると展開としては当然先行勢有利で、実際に能力で劣るパーソナルハイが逃げて2着に残している。さらに同レースは縦長の隊列で直線を迎えており、前述の展開面と併せてもやはり前受けした馬に利があったと見て間違いないだろう。モカフラワーは4着に敗れているが、これはポジション不利に敗因を求めることが可能。むしろワンペースの中で高速上がりを使ってスターズオンアースと0.1差まで詰めている点から、2頭の比較ではモカフラワーを上と評価することができる。
今回は再びワンペースのレースが想定されるが、前走、同様の展開で終いの脚を伸ばせた点から適性的な不安はない。前走のテンを見る限りではもう少し位置は取れそうで、中団を取れれば十分に勝ち負け可能。絶好調の鞍上に導かれて重賞を制覇できるか。
対抗にはショショローザを。この馬の新馬戦については回顧記事を書いているのでまずはその際の文章を引用。
“12.8-11.7-12.4-12.8-13.0-12.3-11.0-11.1
様々な予想家が言及している通り、ハイレベルなレースとなった新馬戦。ラストL3→L2で1.3秒と高いレベルでのギアチェンジが求められ、L1も11.1とゴールまでほとんどラップを落とさず推移した。ちなみにナミュールの新馬戦がラスト3F11.9-10.8-10.7だった訳だが、1000mの通過タイムを考えればこのレースもそれに近いレベルの評価を下すことができる。”
上記の通り新馬戦は極めて優秀なパフォーマンスであった。この内容から絶対能力という面では一つ保証されているが、問題なのは今回と求められた適性が全く異なるということ。ただこの不安に関しては血統面から解消することが可能か。同馬の母はマンデラということで、兄にヴェルトライゼンデやワールドプレミアがいる血統。ヴェルトライゼンデはワンペースで流れたホープフルSにおいてコントレイルに肉薄した他、中盤がタフなラップとなったAJCCでも好走。ワールドプレミアは中盤がほとんど一定のペースで推移した昨年の春天を勝利とともに中盤が締まったレースで好走している。もちろん今回の条件とは舞台が全く違うのでこれだけで完全に適性面を保証することは出来ないが、それでも血統面からは一介の瞬発力タイプでないことが読み取れる。また前走時の中京は馬場がとにかく速く、全体的に米国色の強い血統が猛威を奮っていた。その中で同馬はドイツの重厚な牝系出身ながら高いパフォーマンスを見せており、この点からも絶対能力の高さを認めることができる。今回は週中の雪の影響で極端な高速馬場は回避出来そうで、そうなれば前走よりも適性的には向いている舞台。人馬ともに初重賞制覇のチャンスだろう。
単穴にはラリュエルを据える。1戦1勝で臨む同馬だが、新馬戦のパフォーマンスが優秀。同レースは直線向かい風ながらL2が11.0で最速になっているのだが、当時の阪神はインが伸びないバイアスでありこのようなラップでは当然直線外を通した馬が有利。その中でラリュエルは荒れたインを伸びて上がり最速での勝利と見た目以上に強いパフォーマンスであった。倒した相手もきさらぎ賞で1番人気に推されたストロングウィルと決して弱い相手ではなかった。
そこから今回は東京マイルへの舞台替わりとなるが、同馬の牝系からはピンクカメオ、ブラックホークと当該条件のG I馬が2頭輩出、母も東京マイルで3勝と血統的にはベストに近い舞台。この馬も十分勝ち負けの可能性を秘めた1頭だろう。
プレサージュリフトは新馬戦のパフォーマンスこそ強烈だが、今回問われる適性を見せていない中でベルクレスタ、スターズオンアースを抑えての1番人気ではさすがに手が出ない。先週の日曜がとにかくイン前有利だった点や、そもそも東京の芝は雨が乾く過程でインチーになりやすいという傾向から外枠差し馬というのも単純に評価を落とす要因となった。

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