3/13(日)中央競馬

【勝負レース】
・阪神5R
・中山9R
・中京10R

【重賞】
・中京11R(金鯱賞)
・阪神11R(フィリーズR)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】 

阪神5R 自信度C

◎⑦タイセイブリリオ
○⑤ドンフランキー

ここは初ダートのタイセイブリリオから狙う。
これまで4戦芝を使っている同馬だが、その内容はいずれも秀逸。新馬戦は小倉12でジャングロなど骨っぽい相手を完封。2戦目はラップの上下が少なく前3頭で決着したレースを唯一後方から差し込み。3戦目はドスローかつコーナー早いラップで出遅れ後方大外ぶん回しとノーチャンスの競馬ながら0.3差。そして最も評価したい前走はスロー+直線向かい風で差し不利の展開を後方から差し込み。同レースは向かい風にも関わらずラスト3F11.5-11.4-11.8が刻まれており、ここの上がり上位3頭はいずれも高い能力を示した。同レースの勝ち馬は次走シンザン記念1着、2着馬は前開催の中京でも屈指のハイレベル戦であったエルフィンS1着とどちらもしっかり結果を残しており、タイセイブリリオにも当然期待が掛かる。
今回は初のダートとなるが、牝系はダートでも結果を残している血統なので走れる下地はあるか。また牝系にミスプロ、バイスリージェント、ストームキャットが入るディープブリランテ産駒というのはラプタスと同じ組み合わせであり、その点からもダート替わりは楽しみ。芝とはいえこれまで前傾質の条件で結果を残してきた点から阪神14という条件も悪くない。人気になる前に仕留めたいところ。
対抗には短縮のドンフランキーを据える。やはり未勝利を勝ち上がった2走前のパフォーマンスが秀逸。今回と同条件で行われた一戦だが、ここで34.3のハイペースで逃げてラストも12.4-12.0-12.5とラップを落とさず後続を千切る強い競馬。1:23.3という勝ち時計は同日の1勝クラスと0.1差で、しかもこの1勝クラスの上位3頭は1,2着馬が既に2勝クラスも突破、3着馬が1勝クラス突破とハイレベルな一戦であり、こことほぼ同タイムで勝利した内容は素直に評価できる。今回はその当時と異なり良馬場での施行となる点が唯一の懸念点だが、血統面からは特段良馬場でパフォーマンスを落とす要素も見当たらない。ここは素直に能力評価して対抗に据えたい。



中山9R 自信度C
 
◎⑭イヤサカ
○⑥ファジェス

コース形態上後半力が問われやすい舞台。ここは当該能力を高いレベルで持ち合わせているイヤサカから狙う。
何と言っても秀逸だったのが前走内容。前半ドスローから後半5F57.8と優秀なラップが刻まれた一戦。先週の弥生賞の際にも触れたが、馬場改修後に中山18以上で後半5F57.9以内が記録されたレースは12例しかなく、その勝ち馬の内訳がナリノモンターニュ、セダブリランテス、ステイブラビッシモ、パッシングスルー、フローレスマジック、ノームコア、ネオリアリズム、ブラックムーン、ドゥラメンテ、クルーガー、オメガキングティー、アスクビクターモアとなる。
このレースはドスロー&高いレベルの後半ラップ&縦長隊列ということで展開としては1,3着馬に圧倒的有利。加えてコーナー区間でも11.2-11.4と早いラップが刻まれており、開幕週インチー馬場かつ内回りということを踏まえれば外回し組ノーチャンスの一戦。イヤサカはここで後方からコーナーでもしっかり外を回す形で圧倒的に展開恵まれた勝ち馬に0.1差まで迫る破格の内容。同レースは同じく展開不利で上がり2位の5着コーストラインの他、展開に恵まれた3着ブレークアップも次走で勝ち上がっており、ラップ通りのハイレベル戦であったことが分かる。ここで文句なしで1番強い競馬をしたイヤサカも当然即勝ち上がりの水準にあると言える。
今回は内回りかつ後半力が問われるレースということで前走に似た条件。そうなれば能力的にも勝ち負けは必至の存在。10倍以上付きそうとなれば問答無用で単勝勝負だろう。
対抗にはファジェスを据える。評価したいのは未勝利突破の3走前。この日は向正面で強烈な向かい風が吹いており、ここで壁を作れない形の馬には厳しいバイアス。ファジェスはこの向かい風区間で壁を作れないどころか一気に捲ってそのまま押し切る破格の内容であった。
その後の2戦についてだが、2走前はハイレベルメンバーかつ東京マイルの持続戦で捲りが効かない苦手なレース質ながら5着と能力の一端を証明。前走は同じく中盤が緩まない流れを無理やり捲って自滅する競馬。今回は条件的にここ2走よりは間違いなく中盤が緩むレースになるはずで、自分の型で運べれば未勝利の内容からも巻き返し必至だろう。



中京10R 自信度B

◎⑧ラヤス
○⑤リメイク
▲⑨グットディール

ヒヤシンスSの際に「1頭怪物が混じっている」とツイートしたラヤス。結果としては7着に敗れたものの、しっかりと能力は示してくれた。
そもそもこの馬を怪物と評したきっかけは2走前の内容。姫路のJRA交流で後続を1.6秒千切る圧勝劇を演じた訳だが、何より驚きなのは1:36.6という時計。普段地方を見ない人にとってはあまりピンと来ないだろうが、少なくとも未勝利の3歳馬が出すような時計ではない。直近の姫路1500mのレースでこれに最も迫ったのが1月にA1A2で行われたレースの1:36.8なのだが、ここで勝利したのは重賞でも勝ち負けを演じているマイタイザン。さらに同レースには中央でオープンを走っていたドライヴナイトなどもおり、姫路でもトップクラスの馬たちが集まった1戦であったことが分かる。3歳2月にしてそのレースよりも早い勝ち時計を記録したラヤスは桁外れのパフォーマンスだったことが分かる。
中央での最初のダート2戦はともに2桁着順に大敗しているが、これは砂を被って走る気を無くしたのが全て。圧勝を飾った姫路のレースでは後方から大外をぶん回す形で運んでおり、揉まれず伸び伸び走らせれば高い能力を有していることが分かった。
それを踏まえて前走のヒヤシンスSでは離れた最後方から大外を回す競馬を選択して上がり最速を記録。この日の東京は超高速馬場+顕著なイン前有利馬場であり、加えて同レースはラップ推移的にも後方外回し組ノーチャンスのレース。その中で3歳最上位クラス相手に不利展開で0.8差なら上々の内容と言える。
今回は良馬場かつ前傾質の中京14ということで前走より格段に勝負しやすい舞台設定。懸念だった枠順も外枠を引き当て不安がなくなった。土曜のレースを見る限り中京はそこまで極端なイン前有利バイアスは発生していない模様。フラットな馬場状態ならば2走前のパフォーマンスからも勝ち負け必至だろう。
相手には能力上位のリメイクとグットディールを据える。ジレトールについては前走の内容自体は悪くないものの、インチー馬場のドスロー逃げとかなり恵まれた印象。今回は他に速い馬がいることから前走のように恵まれる可能性は低く、そうなると前傾質でしっかり結果を残してきたリメイク、グットディールに対しては分が悪いと見て軽視する。



【重賞】

中京11R 自信度C

◎③ジャックドール
○⑬サンレイポケット

世間的にはハイペース想定という意見が多いようだが、上りスタート+初角まで距離が短い中京20で極端に早くなる可能性は低い。また逃げ馬候補についてだが、ショウナンバルディは中京20で前受けしたレースはいずれもスロー、ギベオンは近走見るとさすがにスピード衰えてる、レイパパレはタフ馬場でしか逃げれた実績が無いということでメンバー的にも極端なハイペースは考えづらい。ここはジャックドールがすんなり逃げる想定で組み立てたい。
さすがにこの条件かつ開幕週ですんなり逃げられるとなれば人気でも本命はジャックドール。
目下4連勝中の同馬だが、当然その中身も秀逸。その中でも特にここ3戦はいずれも破格のパフォーマンスを見せている。3走前は今回と同条件で後半5F57.3を記録。前半ドスローだったのが要因ではあるのだが、それを差し引いてもこの時計は並の馬に出せる水準ではない。これは過去に中京2000mで行われた全レースの中で最速の記録で、2位はタップダンスシチーの57.4となっている。この内容からも後半力の高さについては文句の付けようがない。
続いて2走前だが、道中ほとんど緩まない持続ラップを刻みながらラスト3F11.0-11.3-12.0と高速上がりを記録。東京20は前半が緩みやすい舞台であり、その中で1000m通過59.9はスローではない水準。そのラップで運びながらラスト3Fで上記の時計を刻み、逃げて上がり最速を記録した同馬はメンバー中でも傑出した存在だったことが分かる。ここで破った相手も強く、特に2着ハーツイストワールは東京の後半力勝負では(詳細は割愛するが)重賞クラスの1頭。そこを全く寄せ付けないパフォーマンスは圧巻の一言であった。
前走も1000m通過59.4と淀まないペースでの逃げ。ラップバランス的にも道中ほとんど緩む区間がないラップを刻み、そこからラスト3F10.9-11.4-12.4と高速上がりを使われては後続ノーチャンス。相手関係も、2着アドマイヤハダルは持続戦では皐月賞4着、中山記念3着とトップレベルの存在で、そこを当該展開で完封した同馬の強さが改めて際立つ。
冒頭で今回は後半力勝負になる可能性が高いと述べたが、ここ2戦の内容から仮に持続戦になっても全く問題がない同馬。
さらにこの馬の特徴としてL3で最速ラップを踏むレース運びが挙げれる。ここ4戦いずれもそのようなラップ構成で勝利しているのだが、これはL3が下り坂かつスパイラルカーブになる中京20との相性抜群で、さらに開幕週のイン有利馬場となればその効果は増幅される。先の能力面と併せてもここは勝ち負け必至のレース。勝って大舞台に臨んで貰いたい。
対抗にはサンレイポケットを据える。後半力勝負になるならば今回のメンバーでは上位筆頭の存在である同馬。天皇賞とJCは上手く立ち回ったとはいえ超強力メンバー相手に4着。前走は回顧記事でも取り上げた京都記念で3着。同レースは後半5F57.5が記録されているが、これは過去の阪神内回りレースではスワーヴリチャードの大阪杯に次いで2位の記録。これだけ優秀な後半ラップが記録されたレースで開幕週となれば当然イン前有利なのだが、サンレイポケットはここで後方からそれなりに外回す形で差し込む強い内容。
ここ3走のパフォーマンスからも後半力が問われるレースならばこのメンバーでは能力上位。昨年この条件では2戦走ってともに6着に敗れているが、金鯱賞は持続ラップで差し込めない流れをデアリングタクトに並ぶ上がりで0.2差、鳴尾記念は外負荷の高いラップで一番外を回す競馬とともに敗因明確。正直大外枠というのは頂けないが、最近の競馬を見ても明らかにインへの意識が強い鮫島騎乗となればこの枠でも工夫して乗ってくれると見て。



阪神11R 自信度D

◎⑩キミワクイーン
○⑨ブッシュガーデン
▲②ナムラクレア

条件的にも持続戦が想定される一戦。当該展開で強い競馬を見せてきた馬から狙いたい。
本命はキミワクイーンとした。現3歳世代のレースで最もレベルの高かった持続戦はもちろん阪神JFであり、ここで強い競馬を見せた同馬を最上位評価とした。チューリップ賞の記事でも言及したが、このレースはテン早→中緩み→再加速というラップからも差し勢有利の流れ。キミワクイーンはここで前受けから直線は伸びないインを通っており、競馬の形としては最も苦しいレースであった。その中で今回人気のナムラクレアと0.5差、アネゴハダと0.3差と強い内容。それ以前のレースについても、2走前はオタルエバーやコムストックロードといった骨っぽい牡馬勢に勝利、3走前はイン死馬場の直線3F勝負で内を通って6着と悪くない内容、新馬戦は展開にかなり恵まれたとはいえ、稍重の中ラスト2F10.8-11.0と高いレベルの瞬発力を披露して勝利とデビューから一貫して高いパフォーマンスを見せている。血統構成を見ても、短距離牝馬にバクシンオー→そこから生まれた牝馬にダイワメジャー→そこから生まれた牝馬にロードカナロアと明らかに短距離向きの血統。さらにカナロア×ダメジャの配合は中央勝ち鞍の全てが14以下ということで今回の短縮は間違いなくプラス。本質的に向かないマイルでもG Iで強い競馬を見せていただけに、そこから短縮して相手弱化のここは勝ち負け必至。ナムラクレアに人気が行くなら単勝で狙いたいところ。
対抗にはビックリするぐらい過小評価されているブッシュガーデンを狙う。ここ4走ダートを使われている同馬だが、パフォーマンス的にはデビューから4戦の芝レースの方が高い。新馬戦は開幕週の1000m戦で前が止まらない流れを唯一差してきて3着。2戦目は縦長隊列+直線向かい風で物理的に届かずの2着。3戦目は条件が違うとはいえ牡馬重賞でも好走しているトーセンヴァンノを破って勝ち上がり。
そして秀逸だったのが4戦目のクローバー賞。隠れハイレベル戦の同レース。道中ほとんど緩まない流れからラスト3F11.4-11.7と加速する2歳戦としては質の高いレースで、勝ち時計の1:29.1というのも優秀な水準。同レースは1着馬が阪神JF2着、3着馬がデイリー杯3着&白梅ショウ1着、5着馬が京王杯1着とメンバーレベルも高く、ここで2着のブッシュガーデンも当然高く評価できる。
このレース内容から持続戦への適性面でも不安はなく、今回の舞台設定は歓迎の口。ダート4戦で完全に人気がカモフラージュされたここは絶好の狙い目だろう。
単穴にはナムラクレアを据える。前走は展開が向いたとはいえハイレベル持続戦の阪神JF5着。2走前は今回と同条件でウォーターナビレラ相手に相対的な不利競馬で0.1差2着。シンプルに近走内容から人気でも評価が必要な1頭だろう。

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