12/3〜12/4 回顧

12/3(土)
・阪神8R
・中山9R
・中山12R

12/4(日)
・阪神10R


12/3(土)

阪神8R
⑤グッドウッドガイ

土曜の阪神はかなり特殊な馬場傾向。含水率が高い影響でインチー気味も、逃げ馬もそれはそれで残れないようなレースが多発。特にその傾向が顕著に現れていたのが10Rで、この時は向正面追い風で前半3F35.3となかなかのスローで推移したにも関わらず先行勢総崩れでの差し決着に。それもメディーヴァルやエイユーストロング、トーセンアランなど能力の高い馬たちが沈んでいる辺り偶然とは考えにくい。
さらに好走馬の履歴を見ると未勝利〜上級条件に至るまで穴を開けたのは殆ど短縮or今回より長い距離での実績を豊富に持っていた馬(リアンクール、タイキスウォード、ピースキーパーなど)と、上記の傾向を裏付ける結果に。

それを踏まえた上で8Rのラップを以下に。
12.6-11.1-11.6-12.3-12.4-12.4-13.2
前半3F35.3は逃げたグッドウッドガイにとって一見楽なペースに映るが、同日3勝Cも同じ入りである事を踏まえれば前述の馬場傾向と合わせても先行勢にはタフなレースだった可能性が高い。その上でL4〜L3のコーナー区間で緩めており、逃げた馬はポジションの利をあまり活かせていない印象。実際映像を見てもコーナー区間では既に2番手の馬とピッタリ重なる形になっており、ラップと合わせてかなり下手な逃げだったと言っていい。
そしてこの馬自身の履歴を見ると、中央でも最もスピード質によった小倉1000mでの好走が目立っており、明らかに前述の馬場傾向に反するタイプだったと見て間違いない。
今回は展開や馬場に泣いただけであり、次走以降適性条件に戻れば巻き返しの可能性は十分だろう。



中山9R 
⑩バルサムノート

12.4-10.9-11.9-12.6-12.2-11.9-11.9-11.8-11.5-12.0
時計・後半ラップともに文句なしで優秀な水準。葉牡丹賞は昨年も回顧記事で取り上げたが、それと比較しても1〜2枚上のレベルにある印象。
勝利したミッキーカプチーノについては敢えて言及する必要もないと思うので、ここでは負けた組からバルサムノートを取り上げたい。
同レースは1000m通過60秒ジャストとこの時期の2歳中山20としては速い流れで推移し、そこから後半も全く緩まないラップ構成。開幕週で内を使える馬場状態も加味すれば当然内を掬った差し勢有利で、実際1〜3着は当該競馬、4着馬もラチ沿いを通っての好走であった。
その中で同馬は先行集団に取り付いて4角でも4頭分外を回す厳しい競馬。普通なら大敗してもおかしくないレース運びで掲示板を確保した辺り見た目以上に能力は高いと見て間違いないだろう。
今回は賞金を加算する事が出来なかったものの、今後クラシックを戦うにあたって早い段階でペース負荷を経験出来た点は好感。そもそも以前ヴェルテンベルクの記事でも取り上げた通り新馬戦のパフォーマンスが極めて優秀だけに、この後の重賞戦線でも活躍を期待できる1頭と見て問題ないだろう。



中山12R
④アイルビーザワン

11.8-10.5-10.9-11.7-11.7-11.6
勝ち時計の1:08.2は翌日のリステッドと0.1差、3勝Cと0.2差(勝ち馬はオープン通用クラスの打点)と文句なしで優秀な水準。土日ともほぼ無風だった事を考えれば字面通りの評価が可能だろう。
この時計を演出したのは紛れもなく前半3F33.2のハイペース。そこからコーナー区間11.7-11.7と緩んでいるとなれば展開的には当然後方勢有利ということで、次走以降見直すべきは上記のペース負荷を受けた組となる。
アイルビーザワンは【8-11】という通過順だけ見ると展開に恵まれたように映るが、実際はテンで出して行った後に前の馬が下がってきた影響でポジションを落としているように寧ろ出走馬中でも最も厳しい競馬になっている。
ただそこから再加速を求められる不利な展開の中でもしっかり伸び返しており、前述のレースレベルと合わせてもスムーズなら巻き返せるラインにいるはず。
今回が新馬戦以来の芝となった同馬だが、脚力はありながら極端に砂被りを嫌がって馬柱を汚していた事を踏まえればダートよりもむしろ期待できる印象。次走も売れなそうな履歴だけに、馬券的には是非チェックしておきたい1頭だろう。



12/4(日)

阪神10R
⑤ファユエン
⑦ストーリア

土日ともにインチー傾向の阪神。その中で同レースはスローで推移した上にL3で10.9が刻まれており、展開的には当然インを通った馬が有利。
そのようなバイアスでそもそも能力上位のドーブネがイン3から完璧に立ち回ったのでは後続ノーチャンス。
ここで中団から猛追したストーリアは当然次走即勝ち上がりライン。間違いなく人気を集めるだろうが軽視は禁物か。
その他で取り上げたいのは7着のファユエン。
それなりにスタート出たものの、雁行隊列の罠に嵌り直線までに最後方へと下がってしまうチグハグな競馬。そこから直線でも進路カットされる踏んだり蹴ったりの一戦だった事を考えれば
52kgの恩恵があったとはいえ0.4差も上がり2位の33.2もともに字面以上に評価する事が出来る。
次走以降も注視しておきたい1頭。

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