6/18〜7/3 次走注目馬


6/18(土)

函館9R

③ショウナンナウシカ
⑥フミバレンタイン

12.2-11.3-11.6-11.6-11.1-11.1
スプリント戦では文句なしのドスローで推移しラスト2Fは11.1-11.1と減速せず。
ちなみに函館12はL2区間の一部が4コーナーと重なっており、上記のラップなら必然的にイン前が恵まれる。
このレースから次走の巻き返しが期待出来そうなのはショウナンナウシカとフミバレンタイン。
前者はシンプルに最もラップへの逆行度合いが高かった1頭で、インを通った中で前にいた馬から順番に決着していったレースにおいて後方から大外ぶん回して押し上げる競馬を選択。ラストは先行勢と脚色が同じになっているが、上記のラップと照らし合わせればこの馬自身はしっかりと伸び続けていることが分かる。
バテず切れずのレース振りや小倉12で勝ち上がった履歴からタフな馬場やペースといった減速要素の多い条件でこそ輝く同馬。開催が進んで外差しが決まりつつある今の函館(7/4現在)なら巻き返しは必至だろう。
※7/2に出走済みだが、同レースはイン死馬場でラチ沿い狙った上にドン詰まりということで次走も再び狙える。
そして後者はイン前決着を出遅れ後方からというノーチャンスの競馬で6着。これで2走前の東京戦に続いて2走続けての出遅れだけに、現状は距離を伸ばす選択が最善手なのではないかと考えられる。実際、ハイペースを自ら演出してサウンドビバーチェに肉薄した菜の花賞や、ラップ的にロスなく立ち回った組が恵まれた中、大外ぶん回で勝ち負けを演じた1勝Cの内容から14以上では現級でも最上位クラスの能力を有している印象。
仮に条件好転した際に、今回の着順で人気を落とすなら迷わず狙いたい1頭だ。



東京10R

⑩サトノルーチェ

最近の記事で再三説明しているが、非高速馬場東京14において距離延長は圧倒的に不利な臨戦過程。
サトノルーチェはメンバー唯一の延長ローテとレース前から大きなハンデを背負っての一戦。それも同条件の構造的に不利な8枠というおまけ付きであった。
レースでは初角で上手く馬群に潜り込むも、直線ではそれが災いして伸びないインを通らされる形に。
今回は諸々含めても”好走しようのない”一戦であり、これだけ悪条件が重なりながら勝ち馬と0.5差5着なら及第点の内容。レースレベルが高かったかと問われると答えに窮してしまうが、少なくともこの馬自身にとっては厳しい一戦だっただけに、次走以降まともに能力を発揮できる条件なら巻き返しを期待しても良いのではないだろうか。



6/19(日)

阪神7R

⑪トルナヴァ

開幕週、そして何より4角向かい風の影響でインが極端に恵まれていたこの日の阪神。7Rは勝ったトーホウディアスこそ軽斤量を生かして外から早めに動く形だが、2,3着に関してはラチ沿いベッタリの進路を取った馬。ラップと照らし合わせても外をぶん回した組には厳しい一戦であった。
その中でも特に取り上げたいのがトルナヴァ。レース序盤からかかり気味で、鞍上も抑え切れずハイペースを前受けせざるを得ない形。そのままコーナーでも大外を回す競馬では当然脚が残っているはずもなく、ラストは失速して6着に。8枠で前に壁を作れなかったのが災いした結果になってしまった。
そもそもレース前から腹回りに異常な発汗が目立っており、上記の暴走と照らし合わせれば走れる状態になかったと考えられる。
今回、そしてエルフィンSでも外からかかり気味に外から押し上げる競馬が続いているだけに、内枠替わりor短縮で見たい1頭。能力値的には1勝Cに居ていい馬ではないだけに、次走以降気性面のマイナスをカバーできる条件なら積極的に狙いたい。



東京11R

⑮タイセイディバイン

フェブラリーS当日に匹敵するレベルの極端なインチーバイアスが発生していたこの日の東京ダート。
それはユニコーンSにおいても例外ではなく、インを掬った馬が1〜3着を独占する結果に。4着ヴァルツァーシャルについても直線ギリギリまでラチ沿いに進路を求めていた。
その中で一際強い競馬を見せたのが5着のタイセイディバイン。上記の通りインが圧倒的に恵まれたレースにおいて唯一外3を回す形ながら掲示板を確保。しかもハイペースを前受けして早めに動く競馬だったのでより価値の高いパフォーマンスであった。
今回が初ダートながらいきなり重賞で掲示板を確保した同馬。以前福永Jがワイドファラオで同レースを勝利した際のインタビューで、「初ダート重賞挑戦で勝つのは中々簡単ではなく、そのような馬はメイショウボーラーなど後々GIでも活躍するケースが多い」と述べていた。特に部門ごとのスペシャリストが多く存在する現在競馬においてその傾向はより顕著で、実際近10年の中央ダート重賞において初ダートながら掲示板に入った馬はカデナ、エアスピネル、モズアスコット、ワイドファラオ、レッツゴードンキ、ダノンリバティ、そしてタイセイディバインの7頭のみ。それだけに今回のタイセイディバインが残した実績はラップや馬場による有利不利以上に大きな意味を持つ。
今後どちらの路線に進むのか定かではないが、もしダート界へ挑戦状を叩きつけるのであれば非常に楽しみな1頭と言えるだろう。



6/25(土)

東京10R

⑫ナイトフローリック

ユニコーンS当日から週を跨いたこの日も相変わらずのインチー馬場が継続。このレースに限らず内枠勢や逃げ馬の台頭が目立っていた。
その上で10Rのラップが以下の通り。
12.4-11.5-12.0-12.1-11.9-11.7-12.0-12.8
スロー×一貫ラップ×L3(4角区間)11.7と仮に馬場バイアスが発生していなくてもイン前が恵まれるであろう一戦。このラップで先頭集団と後続集団が一定の距離感を保つ隊列では前者が圧倒的に有利なのは明白で、実際順番は入れ替わったものの前にいた5頭がそのまま掲示板を独占する形に。
この中で取り上げたいのは8着のナイトフローリック。同馬はこの流れを後方かつある程度外回す形から勝ち馬と0.6差まで猛追。前述の絶望的な条件を考えれば及第点どころか相当高く評価できる内容で、現級に目処を付けたと見て問題ないだろう。とはいえポジション取りを見ても分かるように追走力には課題が残る。1勝Cこそマイルで勝ち上がったが、それ以前は2100mで結果を残してきただけに、定石通りなら距離延長で狙いたい1頭だろう。



6/26(日)

阪神7R

⑬マッハモンルード

開幕週超高速馬場×4角向かい風×内回り×ドスロー
条件的にもイン前が圧倒的に恵まれるのは必然で、実際にイン3→逃げ→イン5の順番で決着した一戦。
この中で次走以降巻き返し期待できて且つ極端に売れなそうなマッハルンモードを取り上げたい。
上記のイン前決着の中で3〜4角にかけて一際外を回したのが同馬。この進路取りではラストに脚が鈍るのは必然でイン好位組に相対的に伸び負ける形にはなったが、それでもアーティットやアップデートといった骨っぽい3歳勢と遜色ない競馬が出来ている点については一定の評価が必要。
リッスンの牝系出身であることからそもそも今回のような高速馬場が向いていなかったという事実もあり、次走以降適性条件に替われば即巻き返しが期待できる1頭だろう。



7/2(土)

函館2R

⑧ホウオウベリテ

雨の影響で終日高速馬場で施行された函館ダート。そのような状況下での1700m戦は当然適性的にはマイルないしそれ以下に実績のある組が優位となり、対照的に中距離寄りの適性を持つ馬は不利になりやすい。
ホウオウベリテはまさしく後者。サウンドトゥルー、アナザートゥルース、ルールソヴァールと2000m超の交流重賞で活躍する馬を兄に持ち、この馬自身も冬のタフな中山18や短距離馬殺しの良馬場新潟18で好走しており、今回の高速17という条件は適性と真逆の一戦であった。実際レースで道中の速い流れに付いて行けなかった辺り、明確に追走力が不足していたと考えられる。
前述した通り中距離戦では一度も崩れていないだけに、適性舞台に戻った際は積極的に狙いたい1頭。



7/3(日)

函館11R

①アイスバブル

ここは趣向を変えて今回のパフォーマンス自体ではなく、次走の特定レースへの狙いという観点でアイスバブルを取り上げる。
同馬の中間過程を見ると1週前まで栗東で調整し、函館に持ってきたのは当週になってから。明らかに今回のレースへの勝負気配は薄かったと考えられる。
そもそもこの馬はミスパスカリ一族らしく前傾戦に適性のあるタイプ。今回のレース自体は極端なスローにならなかったものの、59kgかつ函館18に使ってくる時点で完全に次走への叩きだったと考えるのが自然である。
裏を返せば次走こそがこの馬本来の狙い目。その次走は恐らく函館記念ということで、適性的にも斤量的にもここがメイチのはず。
昨年2着に好走した同馬だが、今年は早々に函館を使って滞在×叩き2走目ということで陣営が更なる前身を狙っているのがひしひしと感じ取れる。もちろん実際にそこで買うかはメンバーや馬場次第ではあるが、一先ず今回の敗戦をまともに受け止める必要がない事だけは強調しておきたい。

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