6/3〜6/4 回顧

6/3(土)
・東京9R

6/4(日)
・東京5R
・東京11R


6/3(土)

東京9R
⑬カランセ

12.4-11.2-12.0-12.2-11.9-12.0-11.4-11.9
終日異常値レベルの時計が頻発していた東京ダート。その影響で実距離より短い適性の馬が断然有利で、かつ前に行かなければお話にならない状況に。
その中で取り上げたいのは9Rの7着カランセ。履歴を見ても分かる通り明らかに今回の馬場で追走出来るスピードはなく、最後方から差し遅れる形に。
とはいえ直線で派手な進路カットがありながらラストは猛烈に詰めており、脚力面ではこのクラスに目処を立てる内容。
追走力の要求度が下がる条件ならば巻き返しの公算は高いだろう。



6/4(日)

東京5R
①チェルヴィニア
③キャットファイト

出た〜ラスト○○F△△秒以内で騒ぐやつ〜
まあここでボンドガール取り上げるとほんとに芸がないのでその他の要因と重ねて書ける2頭を。まずはラップの話を。
12.7-12.0-12.4-12.1-12.1-11.2-11.0-11.1
まず目を引くのがラスト3F33.3という数字で、これは東京芝16以上新馬でモズメイメイ、モリアーナと並んで史上最速タイの数字。参考までに今年のダービーワンツーのタスティエーラ、ソールオリエンスが33.5なので新馬時点のパフォーマンスだけで言えばGI級。
さらに同レースで評価したいのは中盤も比較的緩まず推移している点で、これは重賞のペースにも対応する下地があると読み取れる。ちなみに2歳東京芝16以上でラスト5F57.5以内を記録したのは同レース以外だとジオグリフの新馬戦、コントレイルの東スポ杯、グランアレグリアのサウジRCのみ。
これだけの水準なので勝ったボンドガールは当然今後のクラシック路線でも注目の的だと思うが、個人的に将来的は2着チェルヴィニアの方が上に立つ可能性は高いと見ている。
その理由は自分の記事で度々触れている事だが、ハッピートレイルズ牝系が3歳春頃に開花し始める傾向にあるという点。
実際同牝系の多くは遅めのデビューor早期デビューでも2歳時は勝ちあぐねて、年明け以降に連勝で重賞戦線に乗ってくる馬が多い。裏を返せばこの一族で6月にハイパフォーマンスを見せたとなればそれだけ絶対能力が高いという一つのエビデンスにもなる。実際6月新馬を快勝した同馬の兄ノッキングポイントはダービーで不利な外枠から5着に健闘。
そのノッキングポイントの初戦は脚力面では評価出来る内容だった一方、新馬らしく中盤が大きく緩んでおり、その後ペース耐性を獲得するまでに2度の敗戦。対するチェルヴィニアは自ら中盤負荷を刻んでのハイパフォーマンスという事で、2歳6月のハッピートレイルズ牝系としては異例中の異例。
仮に牝系通りの成長曲線で3歳を迎えられれば、活躍馬揃いの一族の中でも突出した存在になる可能性は大いに考えられる。
その他で取り上げるならば6着キャットファイト。同馬は道中頭を上げて馬群を嫌がっていた上、直線も狭いところに怯んで進めないという内枠新馬の悪いとこが全て出たレースに。
とはいえラストでスペースが空くと猛烈に伸びていたように脚力の一端は証明。競馬慣れの見込める2戦目以降は巻き返しを期待出来そう。願わくば外枠が欲しいところ。



東京11R
⑦ガイアフォース

12.0-10.8-11.4-11.8-11.6-11.1-11.2-11.5
戦前の見解で昨年の安田と今年のVMは近年の東京マイルGIの中でも中盤が異例の緩み方をしていたと述べたが、このレースもそれに近いラップ推移に。レース全体に対して3〜5F目の占有率が38.1%で、同区間が追い風だった事を踏まえれば明確に”中緩み”の水準。
実際上位の顔触れを見ても、加齢で巡行性能の落ちたソングライン、瞬発力にステータス全振りのセリフォス、ソングラインと同じく加齢で18質に適性が寄ったシュネルマイスターと中盤負荷が少なかった事を裏付ける決着に。
その中でこのレース質が合わなかったのは4着のガイアフォース。同馬は小倉2000mのスーパーレコードを記録した一戦などを見ても持続質の高速巡行戦に滅法強いのは明白で、中緩みの上がり勝負は本来の土俵とはズレる条件。
しかも同レースは中緩み区間で動けず微妙にポジションを下げた上、直線でもソングラインの脚色に負けて仕掛けを遅らされる形に。同馬のキャラを考えてもかなり厳しい競馬になった筈だが、その中で2着とタイム差なしの4着は立派。
ツイートでも述べたが、現状の能力を維持したまま来年の大阪杯に出てくるなら全ツ案件。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?