1/9(日)中央競馬

【勝負レース】
・中山11R

【重賞】
・中京11R(シンザン記念)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

中山11R 自信度D

◎⑯エイコーン
○④ダノンスプレンダー
▲⑫メイショウワザシ

メンバーを見るとメイショウワザシがすんなりハナを取ってそのままペースが落ち着きそうな印象。前傾寄りのレースで良績を残してきたレピアーウィットの動きが若干読みにくいものの、極端なハイペースにはならない可能性が高い。ここはスロー〜スロー寄りのミドルペースを想定して組み立てる。
このような展開になるとやはり高い後半力を示している馬を狙いたい。加えて、今の時計の掛かる馬場に対応できるか否かも重視。土曜深夜の段階ではまだ稍重発表であるものの、さすがに明日一日晴れ予報ならばメインの頃には良馬場に戻る可能性が極めて高いだろう。
本命、対抗には昨年のポルックスSのパフォーマンスを評価してエイコーンとダノンスプレンダーをピックアップする。当時の中山は良馬場の中でも極端に時計が掛かるコンディション。その中で前半がスローだったとはいえ、ラスト4F50.1という時計は極めて優秀で、高い後半力とタフな馬場への適性を示すパフォーマンスであった。ここで勝利したダノンスプレンダーよりも2着エイコーンを評価した理由は3点ある。1点目はラップ。後半4F時計が極めて優秀だった同レースにおいて上がり最速で後方から詰めたエイコーンの方が純粋な後半力という点で高く評価できる。2点目は1点目に付随する話だが、4コーナーの進路取り。このレースはL2が12.2とテン争いの2F目を除いて最速となっているのだが、この区間でインをタイトに回ってきたダノンスプレンダーと大外をぶん回したエイコーンでは負荷の掛かり方が全然異なり、当然後者の方が高く評価できる。3点目は斤量面。単純に当時から1kgのアドバンテージを貰えるのはプラス要素だろう。
人気落ちの要因である近3走の敗戦についてだが、まず3走前については不良馬場に敗因を求めることが可能。この馬の父フリオーソは南関出身ということもあり時計の掛かる馬場への適性が高く、産駒もその特徴を色濃く受け継いでいる。実際に馬場が悪くなる(脚抜きが良くなる)につれ成績は下降傾向。特に上級条件においてはその特徴が顕著となる。以下に3勝クラス以上のダート競争におけるフリオーソ産駒の馬場別成績を示す。

フリオーソ産駒馬場別ダート成績(3勝クラス以上)

これを見ると産駒の好走は良・稍重に集中しており、特に良馬場においてはベタ買いでプラスという驚異的な成績を示している。対照的に重・不良での好走例は母数が少ないとはいえ僅か1戦(スズカフリオーソ)と極端に時計の早い馬場を苦手としていることが分かる。この点からも名古屋城Sの凡走は致し方ないものだと言えるだろう。
ここ2走についてはともに前半が早いラップでありこの馬の適性とはズレる舞台でこれも情状酌量の余地がある。
今回は前述の通り後半力が重要になる展開に加え、時計の掛かる馬場への適性が求められる。この馬にとってはまさに絶好の舞台であり、打点の高さを考えても勝ち切るシーンまであっても驚けない。この人気は明らかに過小評価だと思うが果たして。
対抗には昨年のポルックスS評価ということで同レース勝ち馬のダノンスプレンダー、単穴には単騎逃げが叶いそうなメイショウワザシを。後者については近走厳しい展開続きだったところからの条件緩和であり、打点の高さを考えても十分通用の水準。レピアーウィットが可愛がってくれれば。


【重賞】

中京11R 自信度D

◎③ソリタリオ
○②ラスール
▲⑩マテンロウオリオン

出世レースとして名高いシンザン記念。ここは名牝ラスティックベルの血を引くソリタリオを本命に。
予想の入口としては京都金杯での違和感に遡る。このレースは戦前の予想で、「高速馬場かつ早い流れにより14寄りの馬が台頭する」と述べた。展開としては想定通りに前半が早く、また決着時計も1:32.9と高速馬場といっていい水準のタイムが記録された。しかし1,2着はザダルとダイワキャグニー、どちらも明らかに18寄りの馬である。ここに大きな違和感を覚えた。ではこの2頭の共通点は何か。それはともに東京での持続戦で好走してきた事である。ザダルは昨年のエプソムカップ、ダイワキャグニーは2年前のエプソムカップや昨年の毎日王冠でこのレース質で好走している。3着のカイザーミノルも14寄りとはいえ昨年の毎日王冠で走れている点から、上位3頭は皆これに該当していた。この要因としては、前半からペースが流れることでL3→L2のギアチェンジ性能は問われにくくなり、持続的な末脚を使える馬に利がある為と考えられる。
これを頭に入れた上で、一旦今年の展開考察に入る。今回は外枠に12で逃げ切った経験があるジャスティンヴェルがいる並び。ここ2走は控える競馬をしているものの、今回は陣営コメントからハナを奪う可能性が高く、また積極的な騎乗が多い西村騎手への乗り替わりとなればおそらくこの馬が逃げるだろう。中京16はスタートから初角までの距離が短く、この馬が外からハナを取りにくるとその分必要以上にペースが早くなる可能性が高く、そうなると前半からタフな流れが想定される。冒頭の話と合わせて考えると、早い流れの中で持続的な末脚を使える馬が狙い目となる。
前置きが長くなったが本命はソリタリオとした。
デビューからの4戦で一貫して高いパフォーマンスを見せている本馬。
まず初戦だが、このレースは1000m通過60.8とこの時期の新馬戦としては比較的流れたレースで先行勢最先着の2着。同レースの前受け組は3着ニシノラブウインク、7着コースタルテラスが未勝利を突破している。加えてこの日は外を回した馬は相対的に不利なバイアスであり、ここで前受け+4角大外で2着は高く評価できる内容であった。
3走前は1000m通過59.7とこれまた2歳戦としては割と流れたレースで、ここで2番手から2着と好内容。敗れた相手は新馬戦でダノンスコーピオンに肉薄し、白菊賞を勝利したルージュラテールであり、この強敵相手に不利展開の中で食い下がった内容は悪くない。
2走前は1000m通過59.9のレースを2番手で運んで快勝。同レースは他の上位馬の通過順を見ても分かるように後方待機勢に利があったレースであり、ここで前受けから後続を寄せ付けずに完封した走りからもやはり能力の高さを読み取ることができる。
そして一番評価したい前走だが、このレースは1000m通過が60.1と平均ペースで推移。テンから終いまで緩む区間がなく淡々と流れたレース、ラスト3Fも11.5-11.6-12.1といわゆる中京らしいギアチェンジは求められず、適性としては今回のレースと近いものが問われた。このレースでとりわけ強い競馬をしたのがソリタリオである。このレースはL3が11.5と2F目と並んで最速タイなのだが、中京の急コーナーでこのラップが踏まれては当然外を回した馬は苦しくなる。その中でソリタリオは外3の形で勝利。それも前半から流れたレースを前受けして、自分から動いた上でのこの形であり、負荷としては見た目以上に大きい。この競馬で押し切った辺り2着以下とは見た目以上に大きな差があり、まさに完勝と言える内容であった。今回は枠の並びからも前走と異なりインをロスなく回れる可能性が高い。前走内容と併せて考えれば重賞のここでも勝ち負けの水準で、ここは強い走りを見せてもらいたい。
対抗にはポテンシャルお化けのラスールを。新馬戦はスローからの瞬発力勝負であり、今回の舞台で求められる能力とは少々方向性が異なるのだが、それを差し引いても印を回さざるを得ないほどパフォーマンスレベルは高かった。このレースのラスト3Fが11.2-11.5-11.6と高い水準での瞬発力となった訳だが、この中でこの馬自身は2位に0.7差をつける上がり最速で快勝。これを好位付け+最速区間のL3で外の馬に被される不利を受けながら記録しているのは極めて優秀。まだ1戦しか走っていないものの、打点の高さで言えば今回のメンバーでも文句無しのトップだろう。フランス長距離色の強い血統だけに持続戦への適性面に不安は残るものの、能力だけで覆してくる可能性が高いと見て対抗に据える。
単穴にはマテンロウオリオンを。この馬については前走内容について回顧記事を書いているのでその際の文章を引用する。
“このレースは前半3Fが35.2となっているが、この日の阪神は向正面で強烈な追い風が吹いており、その区間を走る距離が長い阪神14において、このペースは2歳戦と言えどもスローペースの水準。実際にレースの上がり3Fは34.8となっており、これは当該条件としてはかなり早い水準(阪神Cで35.0)。この展開の中では好位差し勢もラストまで止まることはなく、ラスト3F11.5-11.4-11.8と急坂阪神においてほとんどラップを落としてない。
この展開を離れた最後方からまとめて差し切ったマテンロウリオンのパフォーマンスは秀逸で、これなら重賞レベルでも通用の水準。”
能力面については上記の通りで、重賞のここでも十分通用の水準。今回は前走と異なり持続質のレースが想定されるが、これについても新馬戦でクリアしているので問題なし。この馬も勝ち負けに加わってこれる1頭だろう。

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