3/6(日)中央競馬

【勝負レース】
・中山9R
・阪神10R

【重賞】
・中山11R(弥生賞)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

中山9R 自信度C
 
◎⑧アルビージャ
○⑪ブレークアップ

中山22はコース形態上後傾質になりやすく、また外回りということもあり求められるのは立ち回りの上手さよりも純粋な後半力となる。
そのような適性が問われるとなればアルビージャが抜けているか。近4走東京を使われている同馬だが、今回の条件でも(1.1.0.0)としっかり結果を残している。その中で評価したいのが未勝利2着の内容。このレースは中山22らしく後半偏重のラップが刻まれた一戦で、さらに馬群もかなり縦長ということで展開としては先行勢が有利。ここでアルビージャは離れた後方から抜けた上がり最速を記録して差し込む秀逸な内容。この時の勝ち馬は現4歳世代でもトップクラスの後半力を有しているソーヴァリアントであり、ここに不利展開で0.3差まで迫った内容は高く評価できる。
近走についても安定して高いパフォーマンスを見せている同馬。5走前は本質的に向かない前傾寄りのレースながら能力で圧勝。
4走前は後半5F57.7と圧巻のパフォーマンスで勝利。過去に東京23及び24で前半5F62.9以内かつ後半5F57.9以内を記録した馬は12頭でそれが、ブエナビスタ、ソウルスターリング、ベストアプローチ、ウィンテンダネス、ムイトオブリガード、アーモンドアイ、ホウオウサーベル、アフリカンゴールド、オーソリティ、アイアンバローズ、シャフリヤール、そしてアルビージャ。これを見ても優秀な水準であることが分かる。実際にここで接戦を演じたトゥーフェイスは連勝で2勝クラスを突破しており、レースレベルもやはり高かった。
3走前は2000mへの短縮でこれまた後半5F57.7と優秀な水準で完勝。先日2勝クラス頂上決戦を制したキタノインパクトを完封している辺りからもその内容の濃さが分かる。
2走前は淀みない流れで適性外。以前ジオグリフの見解でも触れたが、アロマティコの一族は基本的に前半での追走力を問われると脆いのでこれは度外視。
前走は再び後半力問われるレースでパフォーマンスアップ。4着に敗れているが、これはドスローで前も止まらない中、最速区間のL3で進路空いているのに外に出し続けるロスがあっての結果なので着順以上に強い内容だったといえる。
今回はかなり濃いメンバーが集まっているが、純粋に後半力を問われればこの馬が最上位。前日にぶっ込む馬鹿のせいで現在抜けた人気になっているが、さすがに直前は悪くとも2番人気までにはなると見て推奨する。
対抗にはブレークアップを据える。今回の条件で3戦3勝の同馬だが、評価したいのは未勝利勝ち及び1勝クラス勝ちの内容。
まず未勝利だが、同レースは重馬場で60.8とコース形態考えてもかなりのハイペースを刻んでの逃げ切り。皐月の回顧記事でも触れた通りこの日の中山はイン死馬場かつ直線追い風の影響で外差しがバンバン決まっており、その中でハイペース逃げかつラチ沿いの形で後続完封したパフォーマンスは秀逸であった。
1勝クラスは1000m通過61.1と未勝利戦程でないにしてもそれなりに締まったペースでの逃げ。そこからラストまでほとんどラップを落とさずラスト3Fを11.5-11.4-11.7でまとめる破格の内容。インチー馬場ということを差し引いてもパフォーマンスとしては秀逸であった。実際ここで完封したナムラカミカゼ、トゥーフェイスは既に2勝クラスも勝ち上がっており、この点からも高く評価することができる。
その後2戦はドスロー逃げでキレ負け。やはり上記2レースのパフォーマンスからもある程度流れた方がベターで、それを考えればペースメイクの天才武豊への乗り替わりは大きなプラスとなる。陣営の「ハナには拘らない」というコメントは気掛かりだが、そこはペースを読んだ競馬をしてくれると見て。
ここまで読んで下さった方はお分かりだと思うが、適性的にもアルビージャとブレークアップの共存はおそらく起こり得ない。形式上本命-対抗という形を取っているが、馬券的にはW本命と同義になる。
アルビージャのオッズがどこまで戻るかにもよるが、このレースは単勝2点刺しで狙いたい。



阪神10R 自信度D

◎③シャイニーロック
○②ルプリュフォール

明日も直線向かい風予報の阪神。メンバーを見ると前半は流れそうなのでただ前行ける馬狙うというのでは厳しいものの、やはり勝ち切るという観点からはある程度位置を取れるタイプから入るのがベターか。前傾耐性の高い先行馬を狙いたい。
そうなると打点の高さや枠並び考えてもシャイニーロックが最適だろう。
まず打点という面では真っ先に評価したいのが今回と同条件で行われた 5走前心斎橋Sの内容。
12.2-10.6-10.9-11.1-11.5-11.7-12.2
稍重の馬場状態で前半3F33.7の超ハイペースが刻まれ、そこからラストまで減速し続ける典型的な差し有利展開。シャイニーロックはここで後続を離してハナ争いをしており、このラップをまともに踏んでいる。ここで逃げ争いをしたナムラムツゴローは人気薄だったとはいえ離れた最下位まで沈んでおり、ここで2着に残した内容は破格と言える。ここの前受け勢は5着ビップウィンクが現級勝ち上がり、10着カワキタアジンがこのレース後に現級2度の馬券内としっかり巻き返しており、ここで一番強い競馬をきた同馬はクラス突破の力を有していると考えられる。
その後のレースについてだが、4走前は中京14で前半3F33.9の超ハイペースを前受け。着順こそ6着も3着とは0.1差と大きく負けておらず、またここの前受け上位勢は2着リレーションシップ、3着サンライズオネストとその後大きく飛躍している。ここに1kgあげて差のない競馬となれば内容としては高く評価できる。
2走前は阪神14で前半3F33.5の明らかなオーバーペースをまともに前受け。ここの先行組は3着スマートクラージュ、5着スティクスが既に現級を抜けており、やはり前に厳しかったことが分かる。
前走はハイペースかつ外負荷の大きいラップを前受け+外3と一番厳しい形。最終的には11着まで沈んでいるが、直線では一時抜け出す手応えを見せたように負け方としては100点のレースであった。
今回もおそらくある程度のハイペース負荷は受けるが、直線向かい風の恩恵に加え、枠の並びから容易にラチ沿いが取れる可能性が高く、おそらく近走では最も恵まれる。適性的に高速すぎる馬場が若干の不安ではあるが、それでもこのオッズなら食指が動く存在だろう。
対抗にはルプリュフォールを据える。近走は一貫して高いパフォーマンスなのだが、その中でも特筆すべきは今回と同条件で行われた2走前の内容。同レースは時計が掛かる馬場で1:20.1が記録されたハイレベル戦。この日の阪神は直線向かい風ということもあり、基本的には先行勢有利。加えて同レースはコーナー区間でも早いラップが踏まれており、その上で先行勢が馬場の外を回す形になっているので後方勢はさらに外を回すか、馬場の悪いインを付くかを迫られる厳しい展開。ここで評価すべきは外を回す形でしっかり上がりを使えていた馬で、その組からは3着グレイイングリーンが現級勝ち上がり&阪急杯不利展開で好走、6着オメガラヴィサンが次走2着、8着トオヤリトセイトが次走3着と軒並み巻き返している。ということでここで大外ぶん回して上がり最速を記録したルプリュフォールも当然高く評価できる。
今回もその時と同様向かい風予報というのが気掛かりだが、純粋なペースで言えば差し有利に働く可能性が高いメンバーだけに、まとめて差し切るシーンまであっても驚けないだろう。



【重賞】

中山11R 自信度C

◎⑩アスクビクターモア
○②メイショウゲキリン
▲⑦ドゥデュース
△⑨インダストリア

新馬から一貫して高いパフォーマンスを見せているアスクビクターモアから狙う。
新馬戦は東京18新馬4傑のジオグリフ戦。東京18新馬で1:48.9以内かつ後半3F34.5以内を記録したレースは過去に6例しかなく、それがラブユアマン戦(2着ドゥラメンテ)、グレートマジシャン戦、モカフラワー戦、ドゥラドーレス戦、サリエラ戦、そしてジオグリフ戦。アスクビクターモアの同レースにおけるパフォーマンスとしてはジオグリフ、アサヒに次ぐ3番手だが、この2頭はともにこの世代トップクラスかつ東京の瞬発力戦に滅法強いタイプなので悲観する必要はない。4着以下を大きく離した点からも3頭はそれぞれ高い評価が可能となる。
3走前は中山18の未勝利でアサヒを逆転して勝利。レース内容としてはドスロー前有利の流れで、好位から立ち回った同馬と出遅れて大外ぶん回したアサヒでは後者の方が厳しい競馬だったのは間違いないが、それでもこの馬自身もインチー馬場かつコーナー負荷の高いラップを外々回している点から高く評価できる。ちなみに同レースは後半5Fが57.7という数字になっているが、馬場改修後に中山18以上で後半5F57.9以内が記録されたのは12例しかなく、それがナリノモンターニュ、セダブリランテス、ステイブラビッシモ、パッシングスルー、フローレスマジック、ノームコア、ネオリアリズム、ブラックムーン、ドゥラメンテ、クルーガー、オメガキングティー、そしてアスクビクターモアとなる。2歳でこの水準をクリアしたのはアスクビクターモアのみということで絶対能力の高さが読み取れる。
3走前アイビーSは出走馬のその後を見ても分かる通りのハイレベル戦。レースとしてはスローかつ中盤で大きく緩むラップに加えてイン死馬場ということで外からスムーズに加速した組が最も恵まれる形。馬群が凝縮したこともあり、前後の隊列で言えば後ろの方が恵まれていた。アスクビクターモアはここで前受け+インで窮屈になって仕掛け遅れ+伸びないラチ沿いと苦しすぎる競馬ながらドウデュースと0.1差3着と秀逸なパフォーマンスを披露。ここの前受け組はドウデュースが朝日杯制覇、ルージュラテールが牝馬戦線トップクラスのパフォーマンスとその後軒並み強い競馬を続けており、ここで最も厳しい競馬をした同馬も高く評価することができる。
前走はL3が11.4とかなり外負荷の高いラップを外からねじ伏せる形で着差以上の完勝。倒した相手もゆりかもめ賞や、すみれSの内容から能力高く、そこを完封している辺りやはり能力的には高いものを持ち合わせていると考えられる。内回りをクリアした点も好感が持てる。
今回のメンバーに入っても能力面は優に勝ち負けの存在で、かつ権利獲得が必須という点からも勝負度合いも高い。ここはきっちり勝ち切って貰いたいレースだ。
対抗にはメイショウゲキリンを据える。評価したいのは2000mで行われた2戦。まず3走前だが、同レースはドスローからラスト3F11.9-11.1-11.7と早いラップが踏まれた一戦。スロー逃げとはいえ馬群が凝縮していた点からそこまで大きな展開利はなく、加えて直線で伸びないラチ沿いを通る形とむしろ不利な競馬。ここでホープフル2着のジャスティンパレスと0.1差のハイパフォーマンス。
続いて前走きさらぎ賞の内容。同レースはほとんどラップが上下しない美しい持続ラップが刻まれたレース。このレース自体の評価としては、逃げた同馬がほとんどラップを落とさない中で外ぶん回して差し切ったマテンロウレオが最も強く、次点で2着のダンテスヴューという評価になる。ただ開幕最終週+稍重と時計が掛かる馬場で1000m60.6で通過しながらラストまでほとんど減速していないメイショウゲキリンのパフォーマンス自体も高く評価できる。当時は内が荒れており、ラチ沿いを通って3着に残したのも価値が高い。
そこから今回はインが良い馬場での内回りレースと条件としては大きく好転。また当時敗れたマテンロウレオは賞金が足りてることもあってか追い切りを見ても明らかに叩き仕様。対してこちらは最終で自己ベストの猛時計を記録しているように状態としては間違いなくこちらが上。メンバーを見ると逃げて勝利した経験のある馬が他に2頭いるがともに絶対にハナというタイプではなく、また鞍上が横山武となればしっかり主張してくれる可能性が高い。
諸々含めて9番人気は過小評価されすぎている印象で、この人気なら割と強めに狙いたいところ。
単穴にはドウデュースを据える。ここ3戦の内容から先行力、小回り耐性、絶対能力と減点ポイントは特に見当たらない。マイルG I経由となればある程度位置を取れる可能性が高く、やはり崩れる可能性は低いか。
最後に絶対能力的にはここでも最上位だと思っているインダストリアを据える。新馬はアスクビクターモアのところでも触れたモカフラワー戦。個別のパフォーマンスとしては4傑の中でもドゥラドーレスに次いでNo.2の存在となる。続く未勝利はドスローで差しがまず届かない流れを後方からまとめて差し切り。前走も緩い流れで前が2頭そのまま残るところをほぼラスト1Fだけで差し切り、時計も優秀と3戦ともハイパフォーマンスを続けている。
ただ前走初の中山でコーナリングの下手さが露呈。外回りであの形となれば、内回りの今回はほぼ間違いなく外を回す形になるだろう。今のインチー馬場で今回のメンバー相手にそれで勝ち切れるかと言うとなかなか難しく、その中で2番人気となれば多少評価は落とすべきと判断して抑えまでとした。

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