1/15(土)中央競馬

【勝負レース】
・小倉6R
・小倉12R

【重賞】
・中京11R(愛知杯)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

小倉6R 自信度D

◎⑤ブルーゲート
○⑪グリーンバローズ

 コース形態上中盤が緩みにくく、能力に劣る先行勢の紛れが起きにくい条件。新馬戦がともにドスローの展開利だったハーツアズワンとインザオベーションに人気が集まるなら楽しめそうな一戦。
 本命はブルーゲートとした。評価したいのは2着に入った2走前の内容。まずは以下にラップを。
12.5-11.6-12.6-13.0-12.6-12.0-11.9-11.7-11.4-12.4
前後半で分けると前半62.3-後半59.4となるが、評価したいのは後半5Fの時計。開幕週とはいえ、オーバーシードで行われる冬の中山において後半5Fで60秒を切るのは2歳馬としては優秀な水準。その中でこの馬自身は好位から上がり3位で2着とハイレベル戦においても上位のパフォーマンスを披露しており、この内容からも未勝利は突破できる能力を有している。実際に同レースで上がり最速4着のスリーエクスプレスが次走で勝ち上がっている点からもレースレベルは担保されている。
 前走は同舞台で11着と大敗を喫しているが、これは稍重で1000m通過60.3のハイペースにより先行勢総崩れとなったレースを逃げてのものなのでそこまで悲観する必要はない。
 今回はメンバーを見てもそこまで強力な先行勢はおらず、また仮に他馬が主張したとしても2走前の内容からハナに行かなくても全く問題はない。相手関係を考えてもここは勝ち上がりを期待できる一戦だろう。
 対抗にはグリーンバローズを据える。評価したいのは2走前の内容。このレースは2:00.0の2歳レコードが記録された訳だが、これは同日の野路菊S、古馬2勝クラスよりも速い時計。また野路菊Sとの前半5F時計を比較すると、サトノヘリオス戦の方が0.9秒遅く、この点からこのレースの後半5Fが極めて優秀な水準だったことが分かる。これはこの後の愛知杯の見解を確認すると分かりやすいが、2歳のこの時期でラスト5F58.6というのは破格で、絶対能力がなければ出せない水準となっている。実際にここの出走馬はその後、勝ったサトノヘリオスが次走エリカ賞レコード勝ち、2着フェーングロッテン、8着ナインティゴットが勝ち上がり(後者はダート)、3着サワーホマレー、5着コンジャクション、7着ヴァラーメダルが現級複勝圏好走(ヴァラーメダルはダート)と軒並み巻き返していることが分かる。
 このようにラップからも出走馬のその後からもハイレベルな一戦であったことが分かっている同レースだが、その中でも特に高く評価できるのが4着グリーンバローズ。前述の通りこのレースは後半時計が優秀な訳だが、これだけ高い水準の後半ラップが踏まれた中で勝ったサトノヘリオスと並んで上がり最速を記録した同馬はハイレベル戦の中でも特筆すべきパフォーマンス。もちろん最後方から運んでいた分、上がりが出やすいのは必然だが、それを差し引いても並の未勝利戦であれば突破できるレベルの能力を示したと言っていい。
 前走については稍重の阪神18で1000m通過59.4のハイペース逃げを打っての大敗で情状酌量の余地あり。むしろ負けはしたものの、速いペースで逃げれるだけのテンスピードを見せた点は好感。今回は小倉2000mへの舞台替わりとなるが、冒頭で述べた通りこのコースは中盤が緩みにくく、先行馬が割と厳しい条件。2走前のように差しに回ればまとめて差し切るシーンまで期待できる。 



小倉12R 自信度D

◎⑭フロスティクォーツ
○⑩マイトレジャーフジ
▲⑥ナリタローゼ
△⑦ショウナンガニアン 

 今年もカナロアが無双する小倉開催が始まりますね。今回は3頭のカナロア産駒が出走しているが、その中でも本命はフロスティクォーツとした。
 自分のnoteでは度々解説しているが、カナロア産駒の大半は高速馬場かつ淀みないタフな流れの条件に高い適性を示す。これは牝系にstorm catやIn Realityが入る血統故の特徴と言えるだろう。もちろん例外は存在するが。そしてこのような特徴から、ラップが緩みにくく、かつ高速馬場になりやすい開幕前半の小倉ではカナロア産駒がとにかくよく走る。実際に開幕週の良馬場小倉芝レースにおけるカナロア産駒の成績を見ると(12.3.4.46)で勝率18.5%、連対率23.1%、複勝率29.2%と高い数値を記録。また回収率ベースで見ると単回値183%、複回値83%と破格の数字を残していることが分かる。今日、明日の天気予報を見ても雨はまず降らなそうで良馬場濃厚。そうなれば素直にカナロア産駒を信頼したい。
 で、繰り返しになるがその中で本命に選んだのがフロスティクォーツ。主な理由としてはこれまた血統面から。この馬はカナロア×ディープという配合だが、この配合は短距離、それもスプリンターに出るケースが多い。代表例としてはファンタジストやジュビリーヘッド、ボンボヤージなどが挙げられる。中距離で活躍するアドマイヤハダルなどの例外ももちろん存在するのだが、全体的な傾向としてはやはり短距離志向の強い血統と言える。実際にカナロア×ディープの芝1200m成績を見ると(17.11.10.73)で勝率15.3%、連対率25.2%、複勝率34.2%と高い好走率を示している。回収率ベースでも単回値97%、複回値87%とベタ買いとしては優秀な数字を記録。またこれを良馬場のレースに絞ると(16.10.5.49)で勝率20.0%、連対率32.5%、複勝率38.8%、単回値129%、複回値94%と全ての数字が跳ね上がる。単勝回収率はベタ買いでも大きくプラス域に入っており、前述の小倉開幕週データと組み合わせれば思考停止で買っても勝てるレベルの数字と言える。
 ただこれだけだと、対抗のマイトレジャーフジも同様のことが言える。では何故こちらを上にとったかと言うと、それは牝系。この馬は2代母にスプリングチケットを持つ血統だが、この牝系からは名スプリンターカレンチャンを筆頭に、スプリングソング、カレンモエといったスプリント重賞活躍馬が多数輩出されている。前述のカナロア×ディープの1200m成績と合わせても、やはりこの馬の適性としてはスプリントにあると考えることが出来るだろう。
 この馬自身3走前、4走前とスプリント戦を使って着外になっているが、前者はドン詰まり、後者はインチーかつ直線向かい風の中を後方大外ぶん回しとどちらも明確な敗因がある。今回は快速馬ナリタローゼがいるということでそこまで温いペースにはならないはずで、ある程度展開面の助けも期待できる。昇級後もマイルの前走を除けば安定して上がりの脚を使えているだけに、諸々条件がハマりそうなここならまとめて差し切るシーンまで期待したい。
 対抗には前述のカナロア×ディープのデータ、そして開幕週カナロア産駒のデータからマイトレジャーフジを。
 単穴にはテンスピードはずば抜けており、開幕週ならスピードのまま押し切れそうなナリタローゼを。母父にA.P. Indyが入るダイワメジャーだけに前傾戦かつ高速馬場のここはドンピシャだろう。
 あとはそのナリタローゼが作るハイペースで実績を持つショウナンガニアンまで抑える。



【重賞】

中京11R 自信度B

◎⑩アナザーリリック
○⑨ソフトフルート
▲①ルビーカサブランカ
△⑤クールキャット
△⑪カセドラルベル

 年々出走馬が豪華になっている印象の愛知杯。特に今年は先々のG I戦線でも楽しみな馬が多数出走。目移りをするメンバーだが、ここは明け4歳馬アナザーリリックに本命を打つ。
 手始めに今回の展開について整理を行う。まず出馬表を一目見れば分かる通り、今回は明確な逃げ馬が一頭もいない。候補としてはウインアグライア、クールキャット、スライリー、アイコンテーラー、ラヴユーライヴ辺りだろうが、どれが逃げるにせよ極端なハイペースになる可能性は極めて低いだろう。中京2000mのコース形態を考えるとやはりここはスローペースを想定して組み立てたい。
 緩い流れが想定されるとなれば、後半力の高いアナザーリリックを真っ先に評価したいところ。まずこの馬の適性面について、同馬はこれまでマイルで2勝を挙げているものの、本質的には中距離で脚がしっかり溜まるレースにあると考えている。この馬は兄弟こそ短距離馬ばかりだが、その一方でポップロックやカノンコード、ペンタトニックなどを輩出したバリバリのスタミナ牝系出身でもある。実際この馬自身、菜の花賞は差し遅れ、NHKマイルは追走に苦労と良馬場マイルではともに末脚が活かせない競馬となっており、前述の牝系の影響が色濃く出ていると考えられる。対照的にマイルでも重馬場で時計の掛かるコンディションであったアネモネSは直線強烈な向かい風の中先行勢をまとめて差し切る強いパフォーマンスを見せているように、やはり適性としては中距離寄りに映る。
 その上で評価したいのが距離を伸ばしたここ2走の内容。まず2走前だが、このレースは前半59.4とクラスを考えればそこそこ流れた一戦。展開としては後方にいたアナザーリリックにとって不利なレースではなかったものの、L3→L2が11.1-11.1と早いラップを刻まれてる中で一気に先行勢との差を詰めているのは高く評価できる。前半からある程度締まったペースになった同レースにおいて上がり3F33.2を記録している意味は大きく、また勝ち時計の1:45.2も極めて優秀。ちなみに翌日に行われた関越Sの時計が1:46.1、勝利したサトノウィザードの上がり3Fが33.0ということからもこのレースの価値の高さを読み取ることができる。
 続いて前走の秋華賞についてだが、このレースで特徴的だったのがL4,L3のラップで、3コーナー区間であるL4が全体で2番目に速い11.5、4コーナー区間であるL3が全体最速の11.3で推移した。このようなラップが踏まれたレースにおいては当然コーナーで内をタイトに回った馬が有利となる。アナザーリリックはここで終始外々を回す競馬。パトロールを見れる分かりやすいが、3,4コーナーともに3〜4頭分ほど外を回っており、見た目以上に負荷の大きい競馬であった。対照的に今回人気の中心となりそうなアンドヴァラナウトは内々を綺麗に立ち回っており、その上で0.4差ならば能力的には遜色がないどころかむしろこちらの方を上と評価することもできる。これだけ厳しい競馬をしながら勝ち馬と0.6差なら内容としては申し分なく、新潟でのパフォーマンスがフロックでないことを証明する形となった。
 ここ2戦中距離にシフトしてからのパフォーマンス通りなら当然このメンバーでも中心視できる存在で、加えて前走パフォーマンス的にはこちらの方が高かったにも関わらずアンドヴァラナウトに2kg差貰いの53kgはかなり恵まれた印象。ここでの勝利を皮切りに、春のG I戦線へと名乗りを上げてもらいたい。
 ここからは相手探しだが、前述の通り今回はスローで流れる可能性が極めて高い。それだけに重要となるのは後半で早いラップを刻む能力。ということでここでは今回のメンバーが過去に出走した中京2000mレースのうち、後半5F59.0以内を記録したものを複合的な視点でまとめた。以下がその表である。

中京2000mにおいて後半5F59.0以内を記録したレース


純粋な後半5F時計だけで見ると、都大路S、有月特別、マリアエレーナが勝利した1勝クラスが最速タイとなっている。ただマリアエレーナのレースに関しては、前半が63.2と超の付くドスローだったこともあり時計的価値は少し下がる。
 純粋な後半時計だけでなく複合的な視点で考えた結果、シドニーTに出走した2頭を高く評価したい。このレースは後半5Fが58.4と4位タイの時計だが、これは稍重で時計の掛かる馬場だったことを考えれば実質的にはトップの水準。重で58.6のケフェウスSもレース自体の評価は同等レベルの水準だが、今回出走するマリアエレーナに関しては0.2差3着に敗れている上に、今回はそこから斤量プラス5kgということで評価せず。話をシドニーTに戻すが、このレースは前述の通り稍重で後半5F58.4とこの中でも実質的にトップの水準。加えてここに出走した2頭はともにコーナーで外を回す不利を強いられており、それを踏まえれば時計以上に高い価値を見出す事が可能。さらに2頭とも当時から斤量減で臨める点も大きく、諸々含めても今回想定される展開ではしっかり評価すべき対象。ともに位置を取れるタイプでないのが若干不安だが、内で我慢すれば差し届く範囲と見て。
 抑えには上記の表で4着とはいえ勝ち馬と0.1差かつ後半最速を記録しているカセドラルベル、スローからの後半力勝負になったフローラSにおいて好位から上がり最速かつL3→L2で11.3のギアチェンジを見せた点から先行できれば面白いクールキャットを据える。

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