1/23(日)中央競馬

【勝負レース】
・中山5R
・中山9R
・小倉11R

【重賞】
・中京11R(東海S)
・中山11R(AJCC)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

中山5R 自信度C

◎①ロジマンボ
○⑪ラッフルズプレース
▲⑦マイネルクリソーラ

 モネータドーロに人気が集まりそうな一戦。ここはロジマンボに逆転を託す。2戦とも内容は悪くないが、特に評価したいのは新馬戦。今年のダービー馬ドゥラドーレスが勝利した同レースだが、ラップとしては前半〜中盤まで緩い流れで推移。そこからラスト3Fは11.5-11.2-11.6と早い上がりが記録されており、展開としてはシンプルに前へ行った馬が有利な一戦であった。ここでの評価ポイントはしっかりと上がりの脚を使えているかどうか。その点でロジマンボは勝ち馬に次ぐ2位の上がりを使えている辺り一定の能力評価を与えることが可能。着順についてはシンプルに位置取りの差がモロに出たレースなのでそこまで重く受け止める必要もない。このラップを後方から直線だけで、それも進路取りに苦労しながらまとめて差し切ったドゥラドーレスが別格なだけであり、ロジマンボ自身も少なくとも未勝利を突破できるだけの能力は見せたレースであった。前走はそもそもメンバーレベルが高かった中で、1コーナーの入りで外の馬と接触する不利や3コーナー前で置かれるなどチグハグなレース内容。とはいえラスト1Fはそこまでラップが落ちていない中で前との差を一気に詰めているようにここでも一定の能力は示した。今回は同じ中山でも外回り替わり+外差し馬場ということで前走より幾分条件が良化。ドゥラドーレスの物差しという意味でもここは負けられない一戦だろう。
 対抗には大外ラッフルズプレースを狙う。評価したいのは前走。今回と同条件で行われたこのレースは稍重の中で後半5F60秒ジャストと高い水準の後半ラップを記録しており、スローで推移しそうな今回の一戦への重要度は高い。優秀な後半ラップが踏まれた同レースにおいて上がり2位を記録した同馬の内容は優秀で、未勝利なら突破できる能力水準にあると考えられる。今回はそのレースで上がり最速を記録したキントリヒも出走しているが、4角区間でレース中2番目に早いラップが刻まれた一戦においてラチ沿いをピッタリ回ってきた同馬と外々を回したラッフルズプレースでは当然後者の方が高く評価できる。当時より外差しに振れてきている今の馬場でかつオッズ差もかなりありそうなのでこちらを評価したい。
 あとは札幌以来のレースとなるマイネルクリソーラまで抑える。普段から当noteを読んで下さっている方ならもはや説明するまでもないだろうが、冬の中山中長距離戦はとにかくドイツ血統保持馬が強い。同馬の母父はベルリン大賞を制したムタファーウエクということで当該血統保持。新馬戦のパフォーマンス自体は並のレベルなので、あとはバイアスの後押しでどこまでやれるか。先週〜今週にかけてドイツ血統がこれまで以上に猛威を奮っているので拾っておく。



中山9R 自信度C

◎⑥ウィンバグース
○④ミッキーブンブン
▲⑩パンテレリア
△①イルチルコ

 なかなかの好メンバーが揃った一戦。ここは未勝利勝ちから臨むウインバグースを本命に。
 デビューからの3戦全てで高いパフォーマンスを見せている同馬。まず新馬戦だが、このレースはドスローで推移し、ラスト2Fは11.2-11.0と極めて高い瞬発力が求められた一戦。前半ペースが極めて遅かったこともありこの数字をどこまで信用するかという話にもなるが、2歳時に中山芝でラスト2F22.2以内でまとめたレースはノームコアのアスター賞とこれの2例しかない為、ある程度信頼しても問題ないか。ちなみにこれを22.5まで広げても馬場改修後では13例しかなく、その内訳がウォーターナビレラ、プルパレイ、オニャンコポン、マルターズディオサ、ショウナンハレルヤ、ルトロヴァイユ、サクセッション、ブレッシングレイン、レッドアネモス、グレイシア、ノームコア、バレリオ、そして同レースということでやはり絶対能力がなければ出せない水準ということが分かる。ウインバグースはここで2着に敗れているものの、上がり最速を記録して0.1差ならば同等以上の評価を下すことが可能。
 2戦目はこれまたドスローで推移してラスト3Fの瞬発力勝負。前半〜中盤まで緩みに緩んだこともあり展開としては先行勢に有利で、実際に前2頭でワンツー決着。この馬自身も先行していたので4着以下の馬と比較すれば展開は優遇されたのだが、勝ち馬との比較で言えば純粋にポジション取りの差が出ての敗戦で内容としては勝ちに等しいものであった。その勝ち馬がその後重賞でも通用してる辺り、それと同等レベルのパフォーマンスを見せた同馬も当然能力的には高く評価できる。
 これまではスローの上がり勝負で結果を残してきた同馬だが、それが良い意味で裏切られたのが前走。このレースは前半1000m61.0と早い流れを自ら刻んでの逃げ切りで、2戦目までの内容とは全く異なるものであった。過去5年に福島18の2歳戦で前半61秒以内で推移したレースは12例しかないことからもこの時期としてはタフな流れであったことが分かり、そのペースを自ら刻んで逃げ切った同馬は高く評価できる。
 3戦の内容から能力面ではここでも最上位で、加えて複数展開への対応力も高い。福島18での逃げ切りという地味な臨戦でオッズもある程度貰えそうなここはしっかり勝負したいところ。
 相手には以前回顧記事で後半5Fのラップが優秀と述べた葉牡丹賞で上がり1位、2位のボーンディスウェイとイルチルコ、土曜noteでも述べた通りラスト2Fラップが優秀な中で上がり最速を記録したパンテレリアまで抑える。



小倉11R 自信度C

◎⑧サクラルーフェン
○④ゴールドパラディン
▲⑩ミステリオーソ

 終日雨予報でメイン時には重〜不良になりそうな小倉ダート。そのような馬場状態となればサクラルーフェンを狙いたい。
 成績からも分かる通りの道悪巧者で、重以上のレースでは2着、1着、4着と安定している。その上で評価したいのは不良馬場で行われた昨年の豊前Sの内容。まずはラップを以下に示す。
7.0-10.5-11.4-12.5-12.2-12.0-12.1-12.3-12.3
前半900m通過53.6と不良馬場であったことを考えても超が付くハイペースの水準。さらにその内訳を見ると、テンの500mが28.9と極めて速い数字で推移した後、中盤で大きく緩んでいる。当然このようなラップバランスでは先行勢に掛かる負荷が大きく、実際に後方待機勢が上位を独占した。
 ここで先行勢最先着を果たしたのがサクラルーフェン。このラップを3番手で運んで0.2差4着という内容は秀逸で、メンバーの中でも一際強い競馬だったと見て問題ない。同レースの先行勢は6着リネンファッションを筆頭にその後軒並み巻き返していることからも前受けして4着の同馬のパフォーマンスを認めることが可能だろう。さらにこのレースで展開が向いた差し勢もテオレーマやサンライズホープなど決して弱い馬ではなく、その相手に展開不利で互角の走りを見せたサクラルーフェンは秀逸なパフォーマンスであった。今回はその時以来の道悪馬場で、加えて当時からハンデも1kg減でのレース。全く人気がないものの、この条件なら十分通用する可能性を秘めている。
 相手には錦秋Sの内容が秀逸かつ今回の適性と相関するゴールドパラディン、昨年の豊前Sで早めに動いて2着のミステリオーソを据える。




【重賞】

中京11R 自信度D

◎⑪オーヴェルニュ
○⑬ブルベアイリーデ
▲⑤スワーヴアラミス
△⑮サンライズホープ

 サルサディオーネの回避で若干ペースが読みづらくなったものの、それでもイッツクールの存在からある程度ハイペースになりそうな一戦。サンライズホープやブルベアイリーデといった早い流れで好走している先行勢の動きも含めて前傾戦を想定して組み立てたい。
 そうなればオーヴェルニュはここでは抜けているか。この馬は4〜5F区間に渡っての持続的な脚を使う能力に長けており、同様の能力では現役でも屈指の存在。その一方でギアチェンジ能力を問われると脆いという弱点もあり、そのような能力が問われた帝王賞やインに収納して弱点を引き出す形になったみやこS、展開自体は向いたがまたしても窮屈な形になって良さを殺したチャンピオンズCでは大敗を喫している。中央でも屈指のギアチェンジ型優位の中京18においてこの馬が好走するには前傾戦になることが必須なのだが、前述の通りイッツクールやシリウスS好走組の存在から今回はこの馬向きの展開になる可能性が高い。そのような条件下では東海Sや平安Sを見ても分かるように無類の強さを誇っており、今回のメンバーでは能力が抜けている印象。
 ちなみに良馬場だと走らないという声もあるが、それに関してはテーオーケインズを破ったベテルギウスSの内容からも全く問題ない。思いのほか懐疑的な見方をされている印象で、割れた人気になるのなら素直にこの馬を信頼したい。
 対抗にはブルベアイリーデ。評価したいのは2走前シリウスSの内容で、このレースは前半900m55.1と良馬場としてはかなり早いペースで推移。このペースを前受けして後半も62.3でまとめたサンライズホープと少し離されたが3着のブルベアイリーデは優秀な内容。ちなみにカフェファラオが勝利した前年の同レースが55.0-62.8なのを見ても時計的価値は高い(向こうは中京ベストではないが)。
ここで勝利したサンライズホープも当然高い評価が必要なのだが、今の中京は含水率が低く時計が掛かるコンディション故、米国血統はとにかく相性が悪い。父マジェスティックウォリアーは米国血統の中でも特に速い馬場を得意とする種牡馬だけにここが唯一にして最大の不安。能力は認めつつも抑えまでとする。ブルベアイリーデは時計の掛かる馬場への不安も特になく、加えて当時から斤量は1kg軽くなる。シリウスSの内容から前傾戦のパフォーマンスならここでも上位の存在だろう。
 あとは前傾持続戦に滅法強いスワーヴアラミスまで抑える。ハイペを先行して押し切ったエルムSの内容からも得意展開なら十分足りる。



中山11R 自信度B

◎⑩ラストドラフト
○⑪オーソクレース
▲⑥ポタジェ
△①キングオブコージ

 ここ2ヶ月の記事で散々言い続けてきて冬の中山におけるドイツ血統の強さ。その集大成がこのレース。当然本命は唯一のドイツ血統保持馬ラストドラフトに打つ。
 血統的な話をする前にまず今回の展開面だが、メンバーを見ても極端なハイペースは考えづらいか。キャッスルトップがどれだけのペースを刻むかが読みづらいものの、芝のG IIクラスで早い流れを作れるかというと怪しい。上り坂が続くコース形態を加味しても、スローからの後半5F持続戦を想定。
 後半寄りのラップが想定される中で評価したいのは4走前日経賞の内容。同レースは後半5Fが58.7とこの条件としては極めて優秀な水準を記録。高いレベルの後半ラップが踏まれたのに加えて前半がスロー、さらに当時はインチー馬場だったこともありインの先行勢が圧倒的に有利なレースとなった訳だが、ラストドラフトは後方から一番外を回す明らかにバイアス・展開に逆行した競馬。これだけ厳しい競馬をしながらも上がり3位を記録したのは優秀で、コース取りを考えれば実質的には最速の水準であったとも考えられる。ここで外を回して3着のワールドプレミアが次走で春天を勝利した点からもインにバイアスがあったのは明白だろう。その後のレースについては、毎日王冠が熱中症で度外視、天皇賞は中団からしっかり上がりを使えており内容的には及第点、前走はドスロー前残りで物理的に間に合わない競馬。今回はスローからの持続的な末脚を求められるドンピシャの条件替わり。加えて、冒頭で話した通り冬の中山でのドイツ血統バイアスも掛かる。ここ2週だけでもブレークアップ、オニャンコポン、レッドライデンと2000m以上レースで当該血統が3勝と凄まじい勢いを見せており、間違いなくこの馬にとって追い風が吹いている状況。近走内容から衰えも感じられず、ここは3年連続の好走及び悲願のAJCC初制覇を期待したい。

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