3/5(土)中央競馬

【勝負レース】
・阪神5R
・中山10R

【重賞】
・阪神11R(チューリップ賞)
・中山11R(オーシャンS)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

阪神5R 自信度D

◎⑬ヴァリッド
○③ハギノモーリス
▲①ムーンリットナイト

話題の(?)ハギノモーリスが出走の1戦。ここは能力とオッズの乖離が大きそうなヴァリッドから狙う。
同馬は先週のオーダーナチュラル推奨時にも取り上げたゼッフィーロ戦からの臨戦。同レースの評価は変わらないのでその際の文章を引用。
“13.0-12.6-11.9-12.0-12.3-11.9-11.4-11.7
テンはゆっくり入るとそこから中盤はワンペースで推移し、ラストはしっかり加速が求められた一戦。同レースはラスト3Fが35.0となっているが、過去に中京マイルの新馬戦でこの水準をクリアしたレースは19例で、その中にはアドマイヤリード戦やアドマイヤマーズ戦、ピースワンパラディ戦、ギルデッドミラー戦などが含まれている。現3歳世代で言うとセリフォス戦、ナミュール戦、ショショローザ戦、そして同レースの4レースのみとなっている。さらに上記の19例を勝ち時計順に並べた際、同レースは6位タイにランクインしており、この点からもハイレベルな一戦だったことが読み取れる。この水準を開幕最終週+稍重と時計が掛かるコンディションで記録したのも強調できるポイントだろう。”
上記の通り前走はハイレベルな一戦であった。この時の記事では「展開的に先行勢の方が恵まれた」として差し込んだオーダーナチュラルを本命にし、同レース3着のモズベイパーコーンを軽視した。ただ今回本命のヴァリッドは直線で馬場の悪いラチ沿いを通りながら3着以下にしっかり差を付けており、同じ前受け好走勢でもモズより高く評価できる。
今の阪神はイン前有利馬場。その中で7枠とかなり外目の枠を引いてしまったが、内の馬を見るとこの馬より早そうなのはハギノモーリスぐらいで、主張すれば外2を取れそうな並び。先行意識の高い団野騎手ならばしっかり前目を取ってくれそうで、直線向かい風予報を加味しても先行すれば勝ち負けになるはず。ケデシュやサニーバローズ辺りに人気が行って盲点になることを祈るばかり。
対抗には実質未勝利突破のハギノモーリス。今回のメンバーを見渡してもおそらく一番テンが早いのはこの馬で、インチー馬場かつ直線向かい風で逃げて能力も最上位となれば崩れるシーンは考えづらい。新馬戦はイン死馬場でハイペース逃げかつラチ沿い通って2着、前走はスロー上がり勝負で実質1着と異なる展開で強い競馬をしている点からも馬券の軸として最適だろう。
単穴にはムーンリットナイトを据える。今回のメンバーを見るとハギノモーリス次第ではあるがおそらくスロー濃厚。そのような展開では一貫した高いパフォーマンスを見せているのが同馬。
新馬は後方からとはいえオタルエバー戦で上がり最速。3走前はビーアストニッシド、ウインバグースが上位に入ったハイレベル戦で上がり最速を記録し0.2差4着。同レースは展開的にも単純に後方勢不利で、ここで差し損ねた組からは5着のプルサティーラが先週ハイレベルメンバーの中で勝ち上がり。
ここ2戦タフな流れで凡走を繰り返しての人気落ち→得意展開想定の今回は馬券的にも絶好の狙い目だろう。



中山10R 自信度D

◎⑬デッドアヘッド
○⑭ノーブルシルエット

ソルトイブキ、ワイドソロモン、アリエノワール、テリオスベル、マイネルアストリア。さすがに前傾戦が想定される。
そのような展開で狙いたいのが本命のデッドアヘッド。右回り前傾戦では滅法強い同馬。8走前は今回と同条件の前傾戦でダノンスプリンダーを完封。3走前羊蹄山Sではハイペースかつラップの上げ下げが少ないレースで好位から終始外回す一番厳しいレース運びで3着。後方&外回しの勝ち馬が次走オープンでも強い内容の2着、インをロスなく立ち回って恵まれる形の2着馬がその後3勝C→オープンと連勝(しかもオープンの内容秀逸)、前受け6着のハヤブサナンデクンが3勝C突破とレースレベル自体も高かった。
今回は展開的にも条件的にもこの馬が得意な舞台。割と近走の中には看過できない敗戦も含まれているが、打点の高さとオッズを天秤にかければ十分狙えると判断して推奨する。
相手にはノーブルシルエットを。この馬も前傾質のレースを得意としており、現級でも内房Sや市川Sで同様の展開を好走。逆に3走前や前走のように緩い流れだと低調なパフォーマンスとなるので今回のペースはプラスだろう。この並びと鞍上なら一列引いた競馬をしてくれそうなので軸としては信頼できる。



【重賞】

阪神11R 自信度B

◎②ジャマン
○⑨ウォーターナビレラ
▲⑧サウンドビバーチェ
△⑥ナミュール

桜花賞と言われても異論がないだけのメンバーが揃った一戦。各路線で優秀なパフォーマンスを見せた馬が集結しているが、それでもやはり主要レースの中では阪神JFのレベルが1枚抜けていたと見るべきだろう。荒れた馬場で1:33.8の時計。唯一のG Iなので当然と言えば当然だが、現3歳牝馬路線では最速のタイムとなっている。当然ここの上位馬については能力的に高い評価が必要となるだろう。
ただ今回は同じ阪神マイルとは言え当時とはだいぶ条件が異なる。
その最たるものが展開だろう。阪神JFはその世代で2歳唯一かつ初G Iということもあり基本的に前半から流れるタフなレースになりやすい。一方でチューリップ賞は前哨戦ということもあり、有力馬が叩きの意味合いで臨む傾向にある為ペースは緩くなりやすい。このような傾向はそれぞれのレース結果にも如実に反映されている。過去5世代の好走馬脚質を見ると、阪神JFが逃げ・先行(3.2.1)差し・追込(2.3.4)なのに対し、チューリップ賞は逃げ・先行(6.2.3)差し・追込(0.2.2)と違いは明らか。ちなみに阪神JFで馬券になった逃げ・先行馬はチューリップ賞で(2.0.2.0)と馬券内率100%となっている。これは単に強い馬だからという可能性もあるが。
実際に昨年の阪神JFはテンの3Fが34.1と超ハイペースを記録するタフな流れ。そこから中盤で緩んでラストは高いレベルで再加速が求めれており、近年の同レースの中でもとりわけ先行勢に厳しい展開であった。そこから今回のチューリップ賞へと移っていく訳だが、前述の通り前哨戦ということでそもそも緩いペースになりやすいという側面に加え、今回は逃げた経験のある馬がウォーターナビレラとジャマンの2頭しかいない。前者は新馬のスロー逃げのみということで実質的に逃げ馬はジャマンのみということになる。12や14をハイペースで逃げていた馬が複数出走していた前走よりペースが早くなることはまず考えられないだろう。この点からもやはり傾向通り先行勢優位に働く可能性が高い。
これらの点を踏まえれば今回ウォーターナビレラが阪神JF組で最上位の評価となる。前走は上記の通り先行勢不利の流れ。同馬はテン負荷をしっかり受けたのちに馬群凝縮して再加速を求められる一番厳しい位置取りの推移をしながら、適性的にも展開的にも完璧に嵌った勝ち馬に0.2差と秀逸な内容。
今回は前述の通りスロー寄りの流れになるが、同じ急坂マイルで行われた3走前サフラン賞で先行してラスト3F11.4-11.0-11.3とまとめた内容からも全く問題なし。また展開面以外でも、当時の外差し馬場から今回は内前有利馬場に替わる点、直線向かい風予報など加点要素も多い。ナミュールとサークルオブライフに人気が行くならこの馬の単勝でも十分狙う価値はあるだろう。
ただそれを差し置いても本命にしたい馬がいる。それがずっと温め続けていた桜花賞my本命予定馬のジャマンだ。
何と言っても評価したいのが新馬戦のパフォーマンス。まず第一に勝ち時計が極めて優秀な水準。過去に阪神マイルの新馬戦を1:35.0以内で勝利した馬はジャマンを含めて僅か7頭しかいない。
これだけでもある程度の価値があるのだが、それ以上に評価したいのはその中身。このような早い時計での決着は、大抵は前半からハイペースで引っ張ったペースメイカーによって副次的に記録されるものが多く、実際に上記でジャマン戦を除いた6例のうち4例は1000m通過が60秒より早く、残り2例も60秒台で通過していた。その中でジャマン戦は1000m通過が61.3秒と7例の中でもダントツで遅く、その中でこれだけ優秀な時計を記録しているのは能力面を裏付けるエビデンスとなる。ちなみに2番目に遅いのがエアスピネルの60.6となっている。補足として、ジャマンの新馬戦が行われた当日は雨の影響が残り高速馬場でなかったという点も時計的価値をさらに裏付けるポイントとなるだろう。
くどいようだが、このレースを評価できるポイントは他にもある。それが前日未勝利戦との比較。前日に同条件で行われた未勝利戦を勝利したのは牡馬主要重賞でも安定して好走しているビーアストニッシドなのだが、ここの勝ち時計が1:35.4ということでジャマン戦の方が早い。またラップの内訳は、ビーアストニッシド戦が61.9-33.5、ジャマン戦が61.3-33.8ということで中身も似通っている。新馬戦でいきなり既走の牡馬重賞クラスと同水準ないしそれ以上の走りが出来ている点からも絶対能力の高さが読み取れるだろう。
そこから前走は2F距離を伸ばしたエリカ賞に出走。このレースについてはレース後に回顧を載せているのでその際の文章を引用。
“12.7-10.9-12.1-12.1-11.9-11.9-12.0-11.9-11.8-12.4
阪神2000mは1コーナーまでの距離が短いこともあり、前半は基本的にスローになりやすい。その中で1000m通過59.7というのはかなり早い水準。比較として阪神2000m重賞の数値を示すと、チャレンジCの過去5年平均(17〜21年)が61.1、重馬場の今年を除いた大阪杯の過去5年平均(16〜20年)が60.7、同じく2歳戦だと阪神開催となったここ2年の京都2歳Sがそれぞれ61.5、62.8であり、59.7という数値がいかに早いペースかが分かる。これだけのラップを刻みながらレコード決着から0.7差に踏ん張ったジャマンは着順以上のハイパフォーマンスで、改めて能力の高さを証明した。”
上記の通り前走は明らかなオーバーペースで逃げたのが全て。過去に2歳阪神2000mで1000m通過が60秒を切ったのは僅か3例で、それがロジユニヴァースのラジオNIKKEI賞とメイショウヤエガキのエリカ賞、そして同レースとなる。過去の2レースはハイペースの影響で後半がバタバタとなっており、勝ち時計はそれぞれ2:01.7、2:01.9となっている。それを踏まえれば自らこのペースを刻んで2:00.4でまとめたのは、もちろん過去の2レースとは馬場が全く異なるが秀逸な内容。前走から4kg増+ハイレベル混合戦替わり+距離延長での大幅ペースアップと厳しすぎる条件の中でこれだけのパフォーマンスを見せ、新馬戦の走りが偶然でないことを証明した。
今回はそこから短縮で高いパフォーマンスを見せた舞台に戻る臨戦で、かつ展開面や風向きの恩恵、さらにインチー馬場で最内偶数確保と怖いぐらいに好走の下地が揃っている。相手はこれ以上ないぐらいに揃ったが、それでも今回の舞台なら十分勝ち負けの存在。まだ世間にバレ切っていないここで仕留める。
単穴にはこちらも能力の割に過小評価されすぎているサウンドビバーチェを据える。
やはり評価したいのは今回と同条件で行われた2走前白菊賞の内容。当時の阪神はAコース最終週で時計の掛かるコンディション。その中で1:34.8という走破時計や34.4というレース上がりは優秀な水準で、ここで後続を千切って一騎打ちを演じた上2頭は高く評価できる。ここで勝利したルージュラテールは次走エルフィンSで3着好走。このレースは前開催の中京マイルで金杯に次いで2番目の勝ち時計が記録されたハイレベル戦であり、また(詳細は省くが)ラップ推移的に最も強い競馬をしたのはルージュラテールということで同馬は現3歳牝馬でもクラシック通用レベルのポジションにいると考えられる。そこと同等レベルのパフォーマンスを見せたサウンドビバーチェも相対的に高く評価することが可能で、その時と同じ舞台に戻るとなれば今回のメンバー相手でも通用する下地は十分にあると考えられるだろう。
最後に抑えとしたナミュールを。前走の阪神JFは差し有利の流れとはいえ、出遅れから馬場の悪いインを通って勝負になるところまで差し込んでいる辺り能力的には最上位の存在。スロー寄りの流れになる点も(詳細は省くが)過去2走の内容から全く問題はない。とはいえ前走より前が圧倒的有利になる条件で出遅れ癖がありながら断然1番人気というのはあまり買いたくはない。三連系の抑えとして加える。

無印とした2歳女王サークルオブライフは前走が余りにも条件嵌まり過ぎていた印象。ここ3戦持続戦で高いパフォーマンスを見せている同馬が唯一敗れたのが上がり勝負となった新馬戦。国枝厩舎の新馬戦という点や勝ち馬がイクイノックスという点を加味しても1.2秒離された辺りやはり瞬発力勝負は分が悪い印象。もちろんここ2戦ペースが流れた中で33秒台の上がり使っているので強いは強いのだが、少なくとも前走よりは向かない条件で、また当時の他好走馬との比較で逆転される可能性が高い。2番人気でも買いたいとは思わない。

 



中山11R 自信度C

◎⑦ジャンダルム
○④ダイメイフジ

オッズが拮抗しているがここはジャンダルムが抜けている印象。
同馬のレースでまず真っ先に評価すべきは5走前の春雷Sだろう。前半3Fは33.2とリステッドとしては早い流れになった一戦。またコーナー区間では11.1とこちらも平均と照らし合わせて早いラップが踏まれており、展開的にはインの差し馬が最も恵まれる形。ジャンダルムはここで先行+外3と真逆の競馬で2着に0.4差をつける圧勝。走破タイムの1:07.3も優秀で、これは過去のオーシャンSと比較してもトップレベルの水準。同レースで7秒台前半を記録したのはモズスーパーフレア、ダノンスマッシュ、ショウナンカンプのみで、いずれもその後GIを勝利している。
このレースには今回もそれなりに人気を集めるであろうマリアズハートとナランフレグが出走していたが、どちらもイン差しの恵まれる形かつ斤量利があった中で完敗している。そこから1年近く経っているとはいえ、早々簡単に埋まるパフォーマンス差ではなく、実際近走内容を見ても能力的にはかなり開きがある印象。
ジャンダルムはそれ以降馬券に絡めていないが、どのレースも明確な敗因がある。4走前は苦手なタフ馬場かつ先行勢が大きく内を開けたことで物理的に間に合わない競馬。3走前セントウルSは自分のnoteで度々触れているが、近年の12重賞の中でも屈指のハイレベル戦でここの4着は素直に評価。2走前はインチー馬場&(メンバーや馬場考えると)スローの流れ&コーナー早いラップを後方から大外ぶん回しでノーチャンス。前走は超ハイペースかつコーナー緩んでの再加速で先行勢に全く利がないレースを前受け。個人的に(引退してしまったが)現スプリント界でNo.4だと思っているカレンモエですら7着が精一杯の流れで、そこで57.5kg背負っていたとなれば情状酌量の余地あり。
今回は近走比で大幅相手弱化&得意舞台戻り+斤量大幅緩和と大きく条件が好転し、それでいて前走とそこまで大差ないオッズが貰えそうとなれば期待値はかなり大きい。
また補足になるが明日の中山は向正面向かい風、直線追い風の予報であり、前の人気馬が壁を作れない形で消耗する可能性が高い。そういう観点でもこの馬に(2つの意味で)追い風と言えるだろう。このメンバーなら単勝メインで突破したい。
基本単勝で問題ないのだが、相手を取るなら大穴としてダイメイフジを拾っておきたい。近走は着順ほど悪い内容ではない同馬。4走前は開幕週インチー馬場で内枠の3頭が上位馬を占めるレースを大外ぶん回し。3走前は相手強化の中延長でハイペース前受け。2走前は時計の掛かる馬場で前半3F33.1の超ハイペースをまともに前受け。前走はスロー+コーナー早いラップを後方大外ぶん回しとどれも言い訳は可能。
今回は枠の並びからも中団のインを取れそうで、人気の先行勢が向正面の向かい風で消耗する中上手く壁を作って運べればチャンスがあっても。

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