6/4(土)中央競馬

【勝負レース】
・東京5R
・東京6R
・東京10R

【重賞】
・中京11R(鳴尾記念)


自信度
S→大勝負したいレース
A→しっかりとした額で勝負したいレース
B→ある程度自信のあるレース
C→ここから普通に買いたいレース
D→余裕があれば買いたいレース



【勝負レース】

東京5R 自信度D

◎①オールパルフェ
○②エゾダイモン
▲⑤トーセンサウダージ

今年も遂に2歳戦が開幕。6月東京らしく評判馬が多く名を連ねているが、ここは人気の盲点になりそうなオールパルフェから狙う。
まず新馬を予想する上で一番分かりやすい調教だが、単純な時計と通ったコースなどを擦り合わせれば動きはメンバーの中でも1,2を争う存在ということで初戦から動けそう。
次いで血統面だが、父リアルスティールは配合から個人的に仕上がりの早い馬を多く出すと見ており、また自身の特徴から新馬らしい緩い流れに強い産駒が多数輩出されると考えられる。実際上記の追い切り面と照らし合わせても仕上がりは早そうな印象。さらに配合を掘り下げると、母父がルーラーシップとなっているが、ディープの中でもディープらしいリアルスティール×ルーラーシップとなればやはり大箱高速馬場向きに出やすいのではないか。ということで東京マイルの新馬戦はドンピシャだと考えられる。
最後に厩舎だが、和田雄二厩舎は6月東京芝新馬にその年の一番馬を持ってくることが多い。単勝万馬券となったウインアグライアを筆頭に、ベルウッドブラボーやカイトゲニー、コロンドールなどこの時期に穴を開けるシーンが多く散見される。
またPOG的な裏技で父や母と同厩舎に入った馬が狙い目という話は有名だが、この馬の母は同じ和田雄二厩舎ということでその点も後押しになる。ちなみに母はデビューが遅れたとはいえデビュー戦で勝利しており、同じノウハウで仕上げているとするならばなかなか心強いのではないか。
と、いつもの予想記事に比べるとかなり不確定要素の多い考察になってしまったが、それも新馬ならではということで。血統の派手さで人気を被る馬が多い一戦だけに複合的な買い要素の多いこの馬を狙うのはかなり妙味があると見て推奨する。
対抗には人気所で唯一抑えておきたいエゾダイモンを。グローリーヴェイズの半弟で父ハーツという字面から東京マイルがベストだとは全く思わないが、とはいえ兄弟4頭のうち2頭新馬勝ちの血統、1月生まれ、追い切り超抜とくればさすがに走ってくる可能性が高い。他の人気馬を軽視するだけにここはしっかり評価したい。
単穴にはおそらく人気薄となるトーセンサウダージを。単純な追い切りの動きなら本命馬と並んで1,2を争うレベル。兄が6月の新馬を制したトーセンサンダーという血統背景と合わせても仕上がりは早いと見て問題ないだろう。
ディープ後継の父に典型的な米国高速血統を詰め込んだ配合からも高速東京は間違いなく合うだろうし、ここまで人気がないのは明らかに過小評価だろう。
人気を集めそうなところで言うと、まず明確に軽視したいのはノッキングポイント。同馬の母はオークス2着の名牝チェッキーノだが、チェッキーノに限らずこの牝系は基本的に2歳戦とは縁のない成長曲線を辿る傾向にある。大抵は秋以降のデビュー、早期デビューを果たした馬も結局結果が出るのは年末や年明け以降というのがほとんど。最近でもサブライムアンセムなんかが早期デビューをするも馬券になれず、休養を挟んだ冬以降に活躍し始めた。唯一の例外はコディーノだが、逆にこれだけ活躍している牝系ながら2歳戦で結果を出したのがその一例という事実は興味深い。
で、ノッキングポイントがどちらに分類されるかだが、追い切りの動きを見る限りは間違いなく前者だろう。ここは思いっきり軽視したい。
スティルディマーレはベタだが国枝厩舎の新馬戦ということで食指は動かない。追い切りは見た目の時計こそ良いものの、どれも馬場の内を通ったものなのでそこまで高い評価はできない。実際兄弟を見ても早期デビューで結果を出したのは2歳8月の新馬で3着に入ったアヴァンセヴェリテぐらいで、その他は概ね遅いデビューとなっている。人気で特に買う理由もないので軽視。逆に同厩舎で新馬を勝った馬は大物になる可能性が高いので、そちらに期待しているなら買ってもいいだろう。



東京6R 自信度C

◎⑤モントブレッチア
○⑬イロハニオエ

今年から2歳馬の新馬戦もスタートし、いよいよ佳境に入ってきた3歳世代の未勝利戦。ここは初ダートのモントブレッチアから狙う。
東京13は傾向的にもワンペースの持続戦になりやすいのだが、そのようなラップならこれまでの戦歴からもこの馬が能力1枚抜けている印象。
特にイン前が圧倒的に恵まれた中で後方から大外ぶん回して0.3差4着にまとめた4走前スリールサンセール戦のパフォーマンスは秀逸で、この走りからも大箱の持続戦が想定される今回の舞台はドンピシャなのではないか。
肝心のダート適性についてだが、血統を見ると同馬の2代母は帝王賞馬ネームヴァリュー、近親はダート短距離で交流重賞でも活躍したスマートアルタイルを筆頭にほとんどがダートで勝ち鞍を上げた馬というダート一族。父キズナも芝ダートの勝利数や好走率がほぼ変わらない兼用種牡馬だけに今回の条件替わりはむしろ歓迎の口だろう。
メンバーを見渡しても能力・適性ともに抜けており、オッズが割れるなら素直に単勝を狙いたい。
相手にはイロハニオエを据える。
前走は上がり最速を記録して5着。まあ上がり最速掲示板と言っても超ハイペースで前がバテたところを後方から拾っただけなので着順自体は過大評価禁物だが、それでも直線向かい風の中でメンバー唯一の上がり36秒台を記録した点は褒められるし、初出走ながら既走馬相手に馬群を縫って伸びてきた辺りセンスを感じさせる走りであった。
今回はそこから延長+東京替わり+外枠ということでベタに前走の内容が生きそうな条件。追い切りの動きからも未勝利は突破できる馬だけに、ここはある程度目に見える結果が欲しいところ。



東京10R 自信度C

◎③ソウテン

今週から3歳vs古馬の戦いが開幕。ここの力関係の見極めが新たな焦点となるのだが、降級制度廃止後は目に見えて分かるほど3歳馬の成績が上昇。今回は割愛するが、データを見てもそれは明らか。まあ当然と言えば当然なのだが。今回のメンバーを見ても古馬勢はいかにも頭打ちといったメンバー多数だけに、セオリー通り3歳馬から狙いたい。
ここまで読んで、3歳馬が人気を2分しているから狙いもクソもないと思われたかもしれないが、その中でもソウテンの単勝なら十分妙味が取れると見て推奨する。
1番人気濃厚のアネゴハダは前走桜花賞で不利な外回しから一時は前を飲み込む手応えで伸びてラスト1Fで止まるという如何にもな負け方からの短縮ローテ。東京14は短縮組が圧倒的に優勢のコースだし、桜花賞前には超ハイレベルフィリーズRでハイペ前受けしての3着となれば売れるのは理解できる。ただこの馬自身キズナ産駒らしく上がりには限界のあるタイプで、スローから直線トップスピード勝負になりやすい東京14への条件替わりが合うイメージはない。
対して本命のソウテンはこれまでのレース振りからも今回の条件ドンピシャの印象。3走前は同条件で2着に0.4差付ける快勝。特別時計的な裏付けがある訳ではないが、抜け出す時の脚は明らかに他馬と一線を画しており東京への適性の高さを証明。
前走は阪神12で1:08.3と極めて優秀な時計で勝利。レース内容としてもハイペースを好位で追走しながらラストは向かい風の中で11.6-11.6とラップを落とさず完勝。パフォーマンス自体の優秀さもさることながら、レース内容から今回の延長も全く苦にしない可能性が高い。
ちなみにカナロア産駒は東京14で単勝回収率129%とベタ買いでもプラス。母数が200ある中でのデータなので信憑性が高い。
おそらく単勝3〜5倍は貰えそうで、今回のメンバーでそれだけ付けば馬券的には十分妙味があると言える。ここは強い勝ち方を期待したい。



【重賞】

中京11R 自信度C

◎③サンレイポケット
○⑨ジェラルディーナ

先週の日曜終盤には完全に高速馬場の域に入っていた中京芝。そこから週中も雨が降らずにBコース替わりとなれば高速馬場+イン有利はほぼほぼ確定的か。
その上で展開面だが、大前提として中京芝20はコース形態からスローで流れての後半力勝負になりやすい。逃げ馬のペースメイクによって5F戦になることも3F戦になることもあるが、どちらにせよ後半型の馬が走りやすい舞台と言える。今回は逃げ候補こそ3頭いるが、それぞれの馬キャラと騎手キャラを踏まえればそこまで速い流れになる可能性も低いか。コース傾向に忠実な馬を狙う。
サンレイポケットに本命を打つ。3F戦、5F戦どちらにせよ後半力という観点で見れば高いパフォーマンスを期待できる1頭。3F戦では秋天で3強に迫りヒシイグアスとポタジェに先着し、5F戦では以前回顧記事でも取り上げた超ハイレベル戦の京都記念でバイアスに逆行しながら3着確保。同じくバイアスに反する競馬をしたジェラルディーナともども極めて優秀なパフォーマンスであった。
前走は開幕週のインチー馬場で8枠なのに加え、前半から速いペースが刻まれる苦手なラップ推移ということで情状酌量の余地あり。また順番が前後するが、昨年の同レースも同じく8枠からL3最速のラップを6頭分近く外ぶん回す競馬なのでこちらも度外視可能。
今回は待望の内枠確保で、鞍上と併せても上記2走のような競馬になる可能性は極めて低く、秋天やJCのようにイン→アウトの形が期待できる。シンプルに能力最上位ながらオッズ割れそうなここは素直に信頼したい。
対抗にはジェラルディーナ。イン有利と言っておきながら外枠の人気馬を買うのはどうなのかと言われそうだが、この頭数と鞍上を考えればそこの不利は最小限に抑えてくれると期待して対抗に。
近走はどのレースも優秀なのだが、特に評価したいのは3走前京都記念。サンレイポケットのところで触れられなかったのでここで詳細を説明しておく。前述の通りこれについては過去に回顧を載せているのでその際の文章を引用。
“後半5Fが57.5と非常に優秀な後半ラップが踏まれた同レース。もちろん1000m通過61.7とドスローで推移したのが大きな要因だが、それを差し引いても稍重でこの時計は極めて優秀な水準。阪神20及び22の中距離内回りレースで後半57.5というのは歴代で2位タイの記録。1位がスワーヴリチャードの大阪杯で57.1、2位が同レースとオルフェーヴルの大阪杯、3位が57.8で4レース並んでいるが、それがステイインシアトルの鳴尾記念、トゥザグローリーの鳴尾記念、キングカメハメハの神戸新聞杯、ディープインパクトの新馬戦となる。2歳新馬でこれを記録するバケモンは置いといて、このメンバーを見ても優秀な水準であることが分かるだろう。
この基準からシンプルに上位馬は評価できるのだが、その中でも特筆すべきパフォーマンスを見せたのが4着のジェラルディーナ。同レースは前述の通り優秀な後半ラップが踏まれたレース。まずは下記に後半5Fの推移を載せる。
11.6-11.4-11.4-11.0-12.1
前半ドスローからこれだけ優秀な後半ラップが踏まれたとなれば当然先行勢有利で、実際に逃げたアフリカンゴールド、イン3のタガノディアマンテの穴馬2頭がワンツーを決めた。さらにコーナー区間でも早いラップが踏まれており、当時のインチー馬場を踏まえても外回し組はノーチャンス。その中でジェラルディーナは後方+4角で4〜5頭分外をぶん回す競馬。並の馬なら全く伸びずに終わる形で、上がり最速を記録して0.3差4着というのは破格のパフォーマンス。”
上記のように京都記念のパフォーマンスはG I級のものであり、かつ同じく後半力が問われる今回の舞台への親和性も高い。
この前後2戦については、チャレンジCが直線で10.6-11.6と早いラップが踏まれたレースで馬場の悪いインを通る競馬、前走が牝系的に合わない前半問われるマイル戦&馬場的にもラップ的にも外回しNGの中大外ぶん回しとどちらも明確な敗因がある。
今回は条件的には間違いなく前走より向く舞台。枠は痛恨だが、それを加味しても十分勝負になる1頭だろう。
人気所の見解についてだが、まずヴェルトライゼンデは屈腱炎明けで中間坂路のみと明らかに脚元を気にした調教メニューなので軽視。
キングオブドラゴンは2走前が重賞レベルのパフォーマンスだが、対照的に緩めた阪神大賞典が低調なパフォーマンス。あれだけ緩いペースかつ展開利があって距離がどうこうというのも無理があるだけに同じく前半が緩くなりそうなここでは軽視したい。
ギベオンも同様の理由で軽視。過去2度の好走のようにペースを引き上げれば良いのでは?という声もありそうだが、昨年の金鯱賞はペースを引き上げたというよりタフな馬場で有力各馬が後半ラップを上げられなかっただけと言う印象。今年の金鯱賞はジャックドールが引き上げてくれたペースを絶好枠からイン立ち回れた利が大きいだけに、高速馬場で自らハイラップ刻めるだけのスピードはないと見ている。
ショウナンバルディはコース巧者ではあるが、近走はテンのスピードが落ちていることからこの並びだとほぼ確実に外3回されそうということで厳しいか。
カイザーバローズは明確な下げ要素こそないものの、これまで見せてきた打点からシンプルに印打った2頭より上に取る理由がないのでこちらも人気ならわざわざ買いたくはない。

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