輝く言葉
昔々、あるところにアサイがいた。
アサイは浅かった。
誰かの言葉を借り、誰かの真似をし、誰かの影響の下でそのまま生きた。
アサイの友達にフカイがいた。
フカイは深かった。
自分の言葉を語り、自分なりに生き方を開拓し、自分だけの輝きをもっていた。
アサイはフカイに聞いた。
「君はなんでそんなに輝いてるんだ? その原動力は何?」
フカイは、沈思黙考した。
ゆっくりと話す。
「俺は誰かの真似をしようとは思わない。自分だけにしか無いものを見つけたいから。自分の奥には、さらに深い自分がいる。その自分を見つけるのが楽しい。だからかな。いつも生きることを楽しんでる」
アサイは人の真似をするのをやめた。
誰かの言葉が浮かんでくる。
それをそのまま使うのでなく、その奥にある本当の自分を見るようにした。
アサイの胸は響いている。
……そうか、僕は、怠けていた。
誰かの言葉を借りるのは思考停止。
思考を進めるとき、胸の響きが言葉を語りだす。
……自由自在だ。心が語りだしている。自分は自分でいることを喜んでる。
アサイはフカイに言った。
「自分は、自分でいることを本当に喜ぶんだね」
フカイは笑った。
「自分以外になったら、自分がかわいそうだろう。本当の自分でいるとき、本当に幸せなんだよ」
アサイは輝いてると言われるようになった。
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