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寝る前に聴くハロプロの曲②

1ヶ月ぶりです。
春っぽいと思う2曲について書きました。

アンジュルム「Uraha=Lover」

作詞・作曲は山崎あおいさん。まだ20代の女性シンガーソングライターです。「ひとそれ」ことJuice=Juiceの「「ひとりで生きられそう」って それってねぇ、褒めているの?」もこの方ですね。
タイトル通り、鍵盤のきらきらした音とギターの激しいメロディーが一緒に聴こえてきて、ウラハラ感!と思いました(語彙力がない)。
衣装がウエイトレス風でかわいい。メンバーカラーの衣装や、あえてみんなバラバラなテイストの衣装だったりするのもいいけど、こういう赤チームと青チームみたいなのもそれはそれで良さがあると思うのでした。
この曲の歌詞、とくにサビは、聴いているときにちょっとひっかかるようにつくられているのかなと感じました。
1番のサビを引用してみます。

君に大嫌いなんて言ったわ
振り向き歩き出す
私を引き止めてほしいくせに
君は大好きなんて言ったわ
振り向き歩き出す
私の背中を見て本当は少しだけ
ほっとしてるくせに

この二回出てくる「振り向き歩き出す」が、フレーズとして前後と切れているのもあって、耳で聴いているだけだと“私”と“君”のどちらの行動なのか、すぐには分からない。こうやって文字で見てみると、たぶん二回とも「振り向き歩き出す」のは“私”の方なのだろうと考えられますね。
この曲の“私”は、自分の思いとは「ウラハラ」なことを言ってしまいがちな女の子。“君”とはお互いに性格が合って結構長く付き合ったのに、別れがやって来てしまう……という言ってしまえばそれだけのシチュエーションですが、「ウラハラ」というキーワードがうまく活きているなと思います。
先ほど1番のサビを引用しましたが、ラストのサビはこんな感じ。

君が大好きだった本当は
ずっと言えなかった
ウラハラな台詞でも通じ合えた君はもう
私の背中を見て本当は少しだけ
ほっとしてるくせに

1番もそうですが、「本当は」っていう言葉がたくさん出てきます。「ウラハラ」な台詞ばかり言っていて、通じあえていると思っていたけどいつの間にかお互いに「本当」って何なのかわからなくなってしまったのかなあ、なんて想像してしまいます。
でも、“君”はこの別れの場面においても“私”の言っている「大嫌い」が「ウラハラ」だということはきっとわかっている。そして“君”の「大好き」を受けて、「私の背中を見て本当は少しだけほっとしてるくせに」なんていうのも、「ウラハラ」に表現してしまっているだけで、“君”がそんな風に思っていないのは“私”もわかっている。
あーーややこしい。でもそこがいい。

Buono!「ソラシド~ねえねえ~」

作詞・作曲は津野米咲さん。モーニング娘。の「泡沫サタデーナイト!」もこの方です。幅広い。
最初聴いたときに、雨上がりみたいに爽やかな曲だと思いました。
1番のBメロの歌詞が印象的です。

空が晴れたら嬉しくって
花が散ったら悲しくって
人はなんて忙しい生き物なんだ

私は俳句の季語を連想したのですが、季節の移ろいを表す描写ってたくさんありますよね。例えば雨にも、菜種梅雨、五月雨、白雨などなど本当にいろんな呼ばれ方がある。それをすべて自分の五感で感じ取っていたら、確かにめっちゃ忙しいと思います。
でも、実際にはそういう季節の感じ方をできる人って少ないのではないでしょうか。便利になった世の中で、仕事やなんやかんやに押し流されながら生きていると、季節や天気を感じて心が動く余裕もなかなか無いように思います。この歌詞はあえて、そういうことを気づかせてくれるためのフレーズなのかなと感じました。ちょっとだけ空を見上げてみよう、公園の花を眺めてみよう、って。
そして1番のサビ。

上手くやれるほど強くない
逃げてしまうほど弱くない
ちょっとした痛み心に逐一積もるけど
他の誰でもない
君の人生は君だけが生き抜ける

色んなことを悩んで迷って、それでも逃げないで生きていくことをストレートに歌っていて、前向きになれる力をくれる曲だなと思います。曲そのものもそうですし、歌い上げているBuono!の三人の表現も。
あ、貼り付けたMVはショートver.なのですが(公式がそれしかなかった)、この曲は最後が一番ぐわっと盛り上がるので絶対フルで聴いてください!