【アニメ感想】ハズビン・ホテルへようこそ

4年前にYoutubeで上のPILOT版のHazbin Hotel を見た.カートゥーン調の個性豊かなキャラクターがダークな雰囲気(グロ有り)をコミカルに表現していることに加え,私はミュージカルは好きだったので早く続きが見たいと思っていた.

何気なくアマプラを見たらそのHazbin Hotelがちゃんとシリーズとして8話公開されていて嬉しくなって一気見してしまった.

あらすじを簡単に紹介する.地獄では人口増加が問題となっており,そのため天国から一年に一度「エクスターミネーション」と呼ばれる地獄の住人への虐殺が行われていた.地獄の王の娘のチャーリーが恋人(レズビアン)のヴァギーと一緒に地獄に住む魂を救済して天国に昇天させて人口過密問題を解決するために更生施設のホテルを開業する.そこで,ラジオデーモンの異名を持つ悪名高い悪魔,アラスターが手伝いを申し出て….といった内容である.

まず,エログロ描写は少し容赦ない.エロの直接的な描写はしばしばあり,グロは日常茶飯事レベルで描写されている.それでもカートゥーン調でポップに描かれているため大人なら大丈夫だと思う.

すごいと思ったところ

個人的にすごいなと思ったのは,あらゆる性的マイノリティの属性を持ったキャラクターが出てきてはいるがこれみよがしに描写はされておらず違和感を感じないことがすごいと思った.あくまで自然にキャラクターの性的立場の描写をしているため,「このキャラクターはこういうキャラクターなのだ」と自然に受け入れている.その情報がノイズとなることなく作品を楽しめるのはなかなかできることではないと思った.

お気に入りの話(シーズン1 第四話)

自分が一番好きな話は第四話である.ハズビンホテルの宿泊者であるエンジェル・ダストの苦悩の話であり,その描写とその苦悩は誰でも共感できる部分があるだろう.詳細は伏せるがエンジェル・ダストは過去の自分の選択を少なからず後悔しており,(悪魔同士が結ぶ)契約に縛られて自由の身ではない.そしてその苦悩から自分を守るべく自分を偽り,自分を騙して,破滅しそうなほどに自分を傷つけていた.自分を許せていなかったのだ.

ハズビン・ホテルのバーテンダーのハスクはそんなエンジェル・ダストの悩みと本心に気づいており,「お互いに負け犬だけど,一緒にいればなにか変わるかも.自己嫌悪はもういい希望を持っていい.ホントの自分でいよう」と劇中歌の中で歌っている.月並みな感想だが,私はこの歌に感動した.まだ自己受容ができてない私にとって,「自分は自分のままでいい」を実行できている彼らが羨ましくも輝かしい.

最後に

ダークコメディであり,エログロ描写がふんだんにあるため,子供にはあまりおすすめしづらいがとても良い作品である.少しでも興味をもったらYoutubeのPilot版から見て欲しい.キャラクターが全員個性的で愛することができるだろう(一部の天使を除いて).

もう一度Youtube のリンクを貼っておく.


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