ゴーストタウン化のリスク(廃業したホテルの後始末)

■突然廃墟になるわけではない

地方の衰退、あるいは後輩を表す言葉に「シャッター通り」と言う言葉がある。
稀に地方都市に出向くと、その言葉通り、ヒトのいない商店街を目にすることもある。
観光地・温泉街でも、廃業したホテルがそのまま放置されていることがあり、荒廃が目につく。

しかし、こうした衰退は突然出現するわけではない。地域での人口減、あるいは流通網の発達による地域の特性価値の低下、長期的な都市計画視点の欠如など様々であろう。

しかし、気がついたときにはどうしようもない状況になっていることも少なくない。

○鬼怒川温泉に廃墟群?温泉街が廃墟になった理由や現在の情報をご紹介!
2021年7月20日

実は鬼怒川温泉は、倒産したホテルの廃墟群があることで注目されています。日本有数の温泉街なのに、超一流の旅館の窓の景色にも朽ち果てた廃墟群が…。高層で立派だったホテルも閉業後取り壊されないまま異様な雰囲気を放っているのです。

これほど立派な建物の廃墟群はなかなかないので、廃墟マニアや心霊スポット狙いの観光客が訪れることもしばしば。マニアでなくとも気になるという人も多いのではないでしょうか。

https://kurashi-no.jp/I0033149 より引用

負の側面での人気スポットになっても仕方がない。
こうした廃墟を放置すればいずれ崩落するなどして地域の観光資源を損ないかねない。
観光資源のない観光地などの誰が行くというのだろうか。

■今なら間に合うかもしれない

海外の都市などの調和のとれた町並みは、それ自体が観光資源になる。
日本の伝統を大切にするというのであれば、それにふさわしい政策を考えるべきである。

安易にインバウンドに頼った質の悪いビジネスモデルがはびこっていないだろうか。
下記の記事は警鐘を鳴らしていると思う。

○浅草の“深い傷跡” キレイなまま閉業・休業するホテル続々、インバウンド消失の誤算
2022年05月31日

日本伝統の施設や文化を楽しめる浅草(東京都台東区)は、ご存じの通り訪日観光客に人気の高いエリアだ。特に浅草エリアを南北に走る国際通りには、大小さまざまなホテルと飲食店が立ち並び、コロナ禍以前はスーツケースを引く観光客でにぎわっていた。浅草を代表する高級ホテルである「浅草ビューホテル」も国際通りの中心に建っている。

現在、同通りを歩いてみると、閉業しているホテルの多さに気付く。特に、建物は新しいのに人の気配は全くないホテルが多い。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2205/30/news190.html より引用

どのような街が訪れる人にとっても価値のある姿なのか考えて欲しい。

<閑話休題>

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