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第189号 「人生のピーク?!」

先月、69歳の誕生日を迎え色々と考える事がありました。
その考えた中で思った事の一つは、私は今まで、人生にはピークがあって加齢と共に坂を下って生きにくくなっていくものだと思っていました。しかし、今、確かに体力は落ちましたが、体力のあった若い時に比べてずいぶんと生き易くなっている事に気付きました。生き易くなった理由は、若い時に比べて何かをする時、不安とか怖れが少なくなっているからだと思います。その理由は、今まで色々な思い通りにならない事に出会って来ましたが、そこから逃げないで、その時の自分の出来る事を一つ一つ対処して乗り越えて来た事が大きいと思います。

 その時その時の自分に出来る事をした結果、手にするものは成功でも失敗でもなく、自分の
人生を素晴らしいものにする為に、どうしても必要な体験でしかないと思うようになりました。
理想の自分ではなく今の実力で行動した結果、その結果にマイナスがあったとしても、それは
それでいい。大事な事は自分の選択に納得して、自分は自分これでいいと自立して生きる事。
自分以上でもなく自分以下でもない。今の自分でOKとあるがままを受け入れる事。
うまくいかない事の方が多かった自分ですが、他人の評価や結果に依存する事が少なくなり、
怖れが弱くなっている自分を見て、自分も気付かないうちに成長していたんだなぁと思います。
人生は優秀さより、コツコツと努力する勤勉さに勝るものはないのだと思います。子供の頃の
神童は途中での勤勉さを欠き、大人になると普通の人と言われる所以がここにあるのでしょう。

 よくよく考えると、若い時分には体力はありましたが、未熟さに臆したりおどおどしたりし
て、わずかばかりの実力さえも発揮出来ずに体力ばかりが空回りしていたような気がします。
確かに今は、加齢と共に体力は落ちましたが、何があろうとそこから逃げないで、落ち着いて
今の実力に応じた力を発揮する能力が身に付きました。そして、何があろうと諦めないで勤勉
にやり続ける限り、人生は必ずどうにかなるもの。うまくいかないことは、諦めたり後悔する
為ではなく、自分の人生をどうにかしようとする勤勉な心を育む為にあるのだと思います。
今、思います。人生にピークなんかなくて只、体力主体に生きる時代と能力を生かして味わう
時代があるだけだと思うようになりました。体力だけで考えるのは、人生の一面でしかない。
それぞれの時代を生き・味わう為に人生はある訳で、ピークなんか無いのだと思います。
 
 尊敬する先生から「人生3分法」という事を教えて頂きました。
学ぶ30年、働く30年、そして、味わう30年と、人生を3分化する考えです。
私は丁度、今は味わう30年の真っ只中にいます。これからの行動基準を、やるべき事から楽
しいか嬉しいかに置いて、ちょっと不良を楽しみながら「不良長寿」を心して、人生のピーク
なんて考えは投げ捨て、ますます明るく元気で勤勉に人生を味わって行こうと思います。

平成27年10月