全身に毒がまわっている
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豊かになるから文学は百パーセントいいものだなんて、そんなばかなことはありません。豊かになるかもしれないけども、毒がまわって世間的に役に立たない人間になることもある。(『真贋』吉本隆明 著,講談社文庫)
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11歳か12歳の頃、それはもう読書ばかりしていた。
授業の合間の5分休みに読書、休日は8時間読書、ずっと下を向いて小さい字を目で追って気分が悪くなるまで読書……。
大量の毒を摂取し、20年経った今。全身に毒がまわっているのを感じる。
現に私は役立たずの無職を