勇者カズヤⅥ
『勇者カズヤⅥ』
カズヤ:ワカバ村出身の剣士。後に、世界を救うための『勇者』となる。
メグミ:ワカバ村出身の賢者で、カズヤの幼馴染。『勇者』のパーティに加わる。
ゴウダ:ワカバ村出身の戦士の大男で、カズヤの幼馴染。『勇者』のパーティに加わる。
マミ:ワカバ村出身の女性格闘家。カズヤの幼馴染。『勇者』のパーティに加わる。
バサラ:世界を支配した魔王。
【シーン1】
ここは、魔王城。ここで、魔王バサラは、最後の四天王、竜王セラフの死を、感知する・・・・。
バサラ「・・・・セラフまで・・・やられたか・・・・」
この後、バサラは、しばらく瞳を閉じた後、ゆっくり目を開ける・・・・。
バサラ「・・・・やはり・・・対決せねば、ならないようだな、勇者よ・・・・」
この後、バサラは、不敵な笑みを、浮かべる・・・・。
バサラ「・・・・さてっ・・・今回こそは、勝たせてもらう・・・・」
こう言った後、バサラは、高笑いしていた・・・・。
【シーン2】
ここは、とある森の中の平原。ここで、カズヤとマミが、組手を始めていた。カズヤは、剣を構え、マミは、戦闘態勢である。カズヤとマミは、互いの出方を伺っている・・・・。
マミ(先手必勝!!)
こう考えた直後、マミは、カズヤの方に駆けて行き、カズヤとの間合いを、急速に詰めていく・・・・。
カズヤ「大地の力よぉ~!!」
この呪文によって、カズヤの足元から、マミの方に、地面がひび割れていく。これに対して、マミは、舌打ちした後、大地の力が、マミの方に、行き着く前に、マミから見て、右に跳ぶ・・・・。
カズヤ「電気よぉ~!!」
この呪文により、カズヤの両手から(剣を持ったまま)、電流を出す。それに対して、マミは、左右に半円状に、駆けて行きながら、電流を、躱していき、カズヤとの間合いを、少しずつ、詰めていく・・・・。
カズヤ(・・・・随分、対応が、早くなったな・・・・)
マミとの間合いが、カズヤの剣の間合いに、なりそうになった所で、カズヤは、電気魔法を止め、剣に切り替える。そして、剣の間合いに入った所で、カズヤは、カズヤから見て、左から右に上半身へ、横一線に剣を振る。それに対して、マミは、下に屈んで、その剣を躱す。
マミ「はあぁ~っ!!!!」
こう叫びながら、マミは、カズヤの顎に向かって、ジャンプアッパーを繰り出す。これに対して、カズヤは、上半身を逸らして、このアッパーを躱し、今度は、カズヤから見て、右上から左下に向かって、剣を振り、マミの左足を狙う。これに対して、マミは、両足で、剣を白刃取りをする・・・・。
カズヤ「!?何っ!!?」
そのまま、マミは、バク宙で、カズヤの剣を奪った上、地面に着地し、その剣を、手に取る・・・・。
カズヤ「戻れぇ~!!!!」
この呪文により、マミの手の、カズヤの剣が、カズヤの手元に戻る・・・・。
マミ「!えっ!?」
この後、カズヤは、マミの顔面に、突きを繰り出す・・・・。
マミ「!うわっ!!」
そのカズヤの、剣による突きが、マミの目の前で、止まった所で、組手が終了となった・・・・。カズヤは、フ~ッ!と息を吐き出す・・・・。
カズヤ「随分、判断が、早くなったなぁ~♪」
マミ「!?えっ!!?・・・・そう・・・かなぁ~・・・・??」
カズヤ「ああっ!♪間違いない♪」
マミ「・・・・そっ・・・か・・・・♪」
カズヤ「うん♪そう♪♪」
メグミ「お~い♪二人共ぉ~♪ご飯できたよぉ~♪♪」
森の方から、メグミのこんな声が、聞こえて来る・・・・。
カズヤ「!おっ!♪飯だ!!♪」
マミ「今日は何かなぁ~♪♪」
こうして、組手を終えた、カズヤとマミは、メグミに呼ばれ、森の方へと、駆けて行った・・・・。
【シーン3】飯の時間
ここは、森の中。ここで、カズヤ、メグミ、ゴウダ、マミの四人は、焚き火を囲って、メグミの作ったご飯を、食べていた・・・・。
カズヤ「料理の腕!上げたねぇ~♪♪メグミちゃん♪」
ゴウダ「思った思った!!♪」
メグミ「えっ!?そうお♪?」
マミ「・・・・うん・・・一段とおいしい・・・・♪♪」
メグミ「えっ!?でも、何も変えてないけど♪?ずっと、作り続けて来たからかなぁ~♪??」
ゴウダ「かもね!!♪」
カズヤ「元々!!おいしかったけどねぇ~!!♪」
マミ「ホントホント♪♪」
メグミ「いやぁ~!!♪照れるなぁ~!!♪♪」
カズヤ「照れなくていいって♪♪事実だから♪」
ゴウダ「そうそう♪♪」
メグミ「いやぁ~!!♪・・・・」
こうして、カズヤ一行の、仲間内の会話は、弾んでいった・・・・。
【シーン4】食事後
カズヤ一行は、焚き火を囲ったまま、神妙な面持ちで、話し始めた・・・・。
カズヤ「・・・・前のセラフ戦でも、そうだったけど・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・作戦は・・・ない・・・うん・・・・」
マミ「・・・・だよね・・・・」
ゴウダ「根性しかない!!」
カズヤ「・・・・だな・・・・」
マミ「・・・・うん・・・・」
メグミ「・・・・作戦は、立てようがない・・・魔王城は、幽界の城だから・・・・」
カズヤ「・・・・魔王相手だしな・・・・」
マミ「・・・・だね・・・・」
ゴウダ「よぉ~し!!やるぞぉ~!!!♪」
カズヤ「・・・・ああ・・・・」
マミ「・・・・やるわよ・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・・」
この後、カズヤは、軽く一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・とりあえず、寝るか・・・・」
メグミ「・・・・そうね・・・・」
マミ「・・・・うん・・・・」
ゴウダ「待ってろよぉ~!!魔王バサラ!!!!」
カズヤ「とりあえず、火の番は、俺だな・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・頼んだ・・・・」
マミ「・・・・次は、私ね・・・・」
カズヤ「・・・・ああ・・・・」
メグミ「さっ!寝まっしょ」
ゴウダ「おうっ!!」
こうして、カズヤは、火の番をし、他の三人は、寝袋を用意し、それらの寝袋で、眠り始めた・・・・。
【シーン5】~この日の真夜中~
先程の森の中。ここで、カズヤは、火の番をしていた・・・・。
カズヤ「・・・・いよいよ魔王戦・・・ここで、魔王に勝てば、世界は救われる・・・・」
こう呟きながら、カズヤは、しっかりと火の番をしていた。そうして、火の番をしていると、寝ているはずの、メグミが、カズヤの火の番に、顔を出す・・・・。
カズヤ「!!メグミちゃん!!?」
メグミ「・・・・うん、あたし・・・・」
カズヤ「・・・・どうしたの??火の番、まだ俺が担当だけど・・・ってか、次、メグミちゃんじゃなくて、マミじゃなかったけ??・・・・」
メグミ「・・・・眠れなかったから、起きただけよ・・・・」
カズヤ「・・・・そっそうなんだ・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・隣いい??・・・・」
カズヤ「!?えっ!!?・・・・うん・・・いいけど・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・じゃあ・・・・」
この後、メグミは、火の番をしている、カズヤの隣に座る。そんなカズヤは、メグミに対して、ドキドキしてしまい、顔も赤く、動作も言動も、ギコちない。暗いためか、メグミの方は、カズヤの顔が、赤いことに気付いていない。実は、メグミの方も、顔が赤く、ドキドキしている・・・・。
メグミ「・・・・いよいよだね・・・・」
カズヤ「!?えっ!!?」
メグミ「・・・・魔王戦・・・・」
カズヤ「!?えっ!!?えっ!!?・・・・ああっ!!そっ!そうだね!こっ!ここまでの道のりは!なっ!長かったね!!・・・・うん・・・・」
こう喋っている、カズヤの方は、やはり、どこかギコちない・・・・。
メグミ「・・・・何かさ・・・・」
カズヤ「!?えっ!!?」
メグミ「・・・・もちろん・・・魔王を倒して、世界を救う気では・・・いるんだけど・・・さ・・・・」
カズヤ「!?けど!!?」
メグミ「・・・・倒せるって・・・確証は・・・ないでしょ・・・・?」
これを聞いて、カズヤは、苦笑する・・・・。
カズヤ「・・・・そりゃあ、世界を救う戦いだ・・・確証なんかないさ・・・・」
メグミ「・・・・だよね・・・・」
カズヤ「・・・・うん・・・・」
この後、メグミは深く、ため息をつく・・・・。
メグミ「・・・・だから・・・言っとかなきゃ・・・っと思ってさ・・・・」
カズヤ「!?何を!!?」
この後、しばらく間があく・・・・。
メグミ「・・・・私・・・カズヤが・・・・」
カズヤ「!?えっ!!?」
この後、メグミは、緊張を誤魔化すように、咳払いをする・・・・。
メグミ「・・・・カズヤが・・・好きなの・・・・」
これを聞いて、カズヤは、照れと恥ずかしさで更に、顔を赤くしてしまう・・・・。
カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」
この後、しばらく間があく・・・・。
メグミ「・・・・小さい頃から、ずっとそうだった・・・勇者を目指し、剣の修行に打ち込んでいた頃から・・・・」
カズヤ「・・・・メグミちゃん・・・・」
この後、少し間があく・・・・。
メグミ「・・・・だから、毎回、弁当を作った。だから、カズヤの負担が、少しでも軽くなるように、作戦も立てたし、サポートもできた。私は・・・小さい頃から・・・カズヤが好きなの・・・・」
この後、しばらく間があく・・・・。
メグミ「・・・・生きて帰れる保証はない・・・だから・・・言うとしたら・・・今かな・・・って思った・・・・」
カズヤ「・・・・メグミちゃん・・・・」
この後、メグミは、咳払いをする・・・・。
メグミ「・・・・返事が・・・聞きたいな・・・・♪」
この後、カズヤの方も、ドキドキを誤魔化すように、咳払いをする・・・・。
カズヤ「・・・・ぼっ僕もだよ・・・メグミちゃん・・・・」
メグミ「・・・・カズヤ・・・・」
この後、カズヤとメグミは、口付けを交わした。そんな、カズヤとメグミの様子を、火の番のために、目を覚ましていたマミが、聞き耳を立てていた。
マミ(・・・・今、私が、出てきたら、とんだおじゃま虫ね・・・・♪)
こう思いながら、マミは、ニヤニヤしていた・・・・。
【シーン6】次の日の朝・・・・
夜、グッスリ眠った、カズヤ一行は、出発の準備を終えていた・・・・。
カズヤ「行くか!!♪」
この後、メグミ、ゴウダ、マミの三人は、コクンッ!と頷いた後、ここを出発した・・・・。
【シーン7】
ここは、魔王城。ここで、魔王バサラは、玉座で、瞳を閉じた状態で、座っていた。そのまま、しばらくして、目を見開く・・・・。
バサラ「・・・・さあっ!来るが良い!!勇者達よ!・・・・」
【シーン8】
ここは、大陸の中央。ここは、カズヤ一行も、何度も通った場所だが、何も無かった、この場所に、漆黒の城があった。正確には、異空間となっていて、この漆黒の城である、魔王城のある方は、幽界で、自分達のいる世界が、現実世界で、その間に、ポータルのような、世界の裂け目となっていた。その大きさは、かなり大きい・・・・。
カズヤ「・・・・こんなとこが、あるとはなぁ~・・・・」
メグミ「・・・・ここ、何度も通ったんだけどね・・・・」
マミ「・・・・うん・・・・」
ゴウダ「・・・・そうだなぁ~・・・・」
メグミ「・・・・世界の裂け目・・・か・・・・」
この後、カズヤ一行は、この裂け目を、しばらく呆然と、眺めていた・・・・。
カズヤ「・・・・行くぞ・・・・」
このセリフに対して、メグミ、ゴウダ、マミの三人は、コクンッ!と頷いた後、カズヤ一行は、この幽界に、足を踏み入れた・・・・。
【シーン9】
一方、ここは、魔王バサラ側。こちらでは、魔王バサラが、玉座に座っていた・・・・。
バサラ「来たな!!♪」
この後、バサラは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
バサラ「行け!!モンスター共よ!」
【シーン10】
一方、こちらは、カズヤ一行側。こちらでは、魔王城に向かって、駆けて行っていた。すると、・・・・。
カズヤ「!!こいつらは!!!!」
前方を見ると、魔王城の方から、モンスター達が、やって来る。それは、四天王の部下であった、複数の、大量の、リザードマン、スケルトン、悪魔、ドラゴン達であった・・・・。
カズヤ「・・・・迎え撃つぞ・・・・」
メグミ「・・・・ええっ・・・・」
ゴウダ「やってやる!!」
マミ「・・・・よぉ~し・・・・」
こうして、カズヤとゴウダは、それぞれ剣と斧を抜き、メグミとマミは、戦闘態勢に入る。そうして、カズヤ一行とモンスター達は、ぶつかり合い、カズヤ一行は、モンスター達を倒しながら、魔王城まで、進み続ける・・・・。
【シーン11】
一方、こちらは、魔王バサラ側。こちらでは、カズヤ一行の様子を、自分の部下のモンスターの、視界を通じて、眺めていた・・・・。
バサラ「・・・・なるほど・・・この男が・・・勇者カズヤか・・・・」
このカズヤの様子を見て、魔王バサラは、先代勇者コウタを、思い出す・・・・。
バサラ「・・・・懐かしいなあ・・・先代勇者コウタよ・・・この男・・・お前の息子か?・・・俺が戦った時の、お前に似ている・・・・」
この後、魔王バサラは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
バサラ「勇者カズヤを倒し、もう一度、四天王を呼び出す♪」
【シーン12】
一方、こちらは、カズヤ一行側。こちらでは、モンスター達を、蹴散らしながら進み、魔王城の入り口に辿り着き、そのまま入る。モンスター達は、城の、中からも外からも、モンスターが、溢れるくらい、襲い掛かるが、モンスター達を、蹴散らし続けながらも、進んで行く。そして、上へと上がって行き、最上階の、魔王バサラの部屋に、辿り着く。なぜか、モンスター達は、入って来ず、入り口は閉まる。この部屋には、カズヤ一行とバサラのみである・・・・。
ゴウダ「!?なぜ!モンスター達は!入って来ないんだ!!?」
カズヤ「?・・・・さあ・・・・??」
バサラ「・・・・入れても良かったんだがなぁ~・・・・」
ゴウダ「!!お前は!!?」
バサラ「魔王・・・バサラだ♪」
ゴウダ「!!魔王!!?お前が!!?」
バサラ「そうだ♪♪」
こう言いながら、魔王バサラは、不敵な笑みを浮かべている・・・・。
カズヤ「・・・・魔王・・・バサラ・・・・」
バサラ「・・・・まあ・・・私の気紛れだ♪・・・お前達とは、私一人で、勝負しようと思ってね・・・・♪」
カズヤ「!?何っ!!?」
バサラ「・・・・特に君だよ♪♪勇者カズヤ♪・・・・」
カズヤ「!俺っ!?」
バサラ「・・・・そうだ・・・君は、よく似ている・・・勇者コウタに・・・・♪」
カズヤ「!・・・・父さんに・・・・!?」
バサラ「・・・・ほお。では、やはり、君は、勇者コウタの息子か・・・・?」
カズヤ「・・・・そうだ・・・・」
この後、魔王バサラは、高々と高笑いする・・・・。
バサラ「・・・・似てて当然と言うわけか・・・さすが、親子・・・・」
カズヤ「・・・・お前が・・・父さんが倒した・・・・」
バサラ「・・・・そうだ・・・その魔王バサラだ・・・・」
この後、カズヤは、剣を構える・・・・。
カズヤ「・・・・これ以上、御託はいい・・・お望み通り、勝負だ!!・・・・」
カズヤの、このセリフの後、ゴウダ、メグミ、マミも戦闘態勢に入る・・・・。このカズヤ一行の様子を見て、魔王バサラは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
バサラ「・・・・さあ・・・いつでも来たまえ・・・・♪」
こうして、カズヤ一行とバサラは、互いが互いの、出方を伺う。そして、・・・・。
ゴウダとマミ「はああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
こう叫びながら、ゴウダとマミは、両サイドから、バサラの方に、駆けて行き、突っ込んでいく・・・・。
バサラ「はあっ!!!!」
この掛け声と共に、バサラは、魔力による衝撃波で、ゴウダとマミを、二人の、後方の壁まで、吹っ飛ばす・・・・。
カズヤ「!!ゴウダ!!マミ!!!・・・・くそっ!・・・・」
カズヤは、視線を再び、魔王バサラの方に戻し、剣を構え直す・・・・。
カズヤ(・・・・あの二人を、魔力による、衝撃波だけで、吹っ飛ばすなんて・・・さすがに、相手は、魔王・・・と言うわけか・・・・)
この後、カズヤとメグミは、魔王バサラとの互いが互いの、出方を伺う。しばらく、このまま、間があく。そして、・・・・。
カズヤ「炎よ!!」
この呪文により、カズヤは、剣を持っていない、左手から、速い火炎放射を、放った・・・・。
バサラ「水よ!!」
この呪文により、バサラは、両手から、水砲を放ち、カズヤの速い火炎放射を、消し去り、カズヤの方に、向かって来る。これに対して、カズヤは、舌打ちし、その水砲を紙一重で、躱した・・・・。
カズヤ「・・・・直接行っても、魔力の衝撃波で、近付けない上、属性技は、ダメか・・・メグミちゃん!!マミちゃん!!ゴウダ!!」
メグミ「!!えっ!!?」
マミ「!!何っ!!?」
ゴウダ「!!どうした!!?」
カズヤ「魔王は!!属性技や!関節技は効かない!あれをやるぞ!!」
この後、メグミ、ゴウダ、マミは、意を決する・・・・。
マミ「・・・・やはり・・・あれしか・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・・」
ゴウダ「よしっ!遠慮なく使え!!」
この後、カズヤは、軽く笑う・・・・。
カズヤ「・・・・ありがとう・・・みんな・・・・」
この後、カズヤは、魔王バサラの方に、向き直り、剣を構え直す・・・・。
バサラ「・・・・私に効く、属性技や関節技が、無いと、開き直るか・・・・」
カズヤ「・・・・ああ・・・・」
この後、魔王バサラは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
バサラ「いいだろう!!来るがいい!私も全力の魔法で!!応えてやろう!」
この後、メグミは、瞳を閉じて、一息つき、集中する。そして、・・・・。
メグミ「エネルギーの流れよぉ~!!」
この呪文により、メグミ、ゴウダ、マミの気と魔法力が、カズヤに宿る。
バサラ「ほう♪」
バサラは、感心する・・・・。
カズヤ「はああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
バサラ「面白い!!!!」
魔王、バサラの方も、魔法力をため始める・・・・。
バサラ「おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
カズヤ「オーバー全気魔力斬!!!!」
この叫びと同時に、カズヤの剣が、赤く光り、バサラの方に、突っ込んでいく・・・・。
バサラ「暗黒魔法ダークバースト!!!!」
この呪文によって、バサラの両手から、大型の、漆黒のエネルギー砲が、カズヤに向けて放たれる・・・・。こうして、カズヤの剣と、バサラの暗黒魔法が、ぶつかり合う・・・・。
カズヤ「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
バサラ「おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
ぶつかり合った結果、カズヤの方が、押されていく・・・・。
カズヤ「・・・・くっ!・・・くっ!・・・くっ!・・・くっ!・・・・」
バサラ「・・・・なかなかやるな・・・さすが、勇者コウタの息子・・・だがっ!!今回勝つのは!この私だああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
この叫びと共に、バサラの暗黒魔法による、エネルギー砲が、カズヤを、急激に、押すが、カズヤの方は、何とか、踏み止まる・・・・。
バサラ「・・・・しぶといな!!・・・・」
カズヤ「・・・・くっ!・・・くっ!・・・くっ!・・・くっ!・・・・」
カズヤの方が、ジリジリと押されている。だが、・・・・。
カズヤ「負けてたまるかああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
こう叫ぶと、カズヤは、自分を押していた、バサラの漆黒の、エネルギー砲を、斬り裂いていきながら、発射元である、バサラの方に、駆けて行き、間合いを、急速に、縮めていく・・・・。
バサラ「バカなああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
こうして、バサラは、カズヤの『オーバー全気魔力斬』により、体を真っ二つに、斬り裂かれた・・・・。
バサラ「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・!!!!」
体を切り裂かれ、バサラは、黒い煙となって、消え去った・・・・。
バサラ「今回も!!私の負けのようだな!勇者カズヤよ!親子共々!見事だ!!だがっ!!!人間達の!負の感情が!世界で満たされた時!私は!再び!!復活するであろう!」
こんなセリフが、部屋中に響き渡る。そして、この部屋の中の、空間が歪み、幽界が消え、現実世界の、平原に戻る・・・・。ドッ!と疲れ果てた、カズヤ、メグミ、ゴウダ、マミは、グタッ!と平原に倒れる・・・・。
カズヤ「・・・・終わった・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・・」
ゴウダ「・・・・世界は、救われた・・・・」
マミ「・・・・そうね・・・・」
この後、涼しい風が、この平原を、吹き抜ける・・・・。
カズヤ「・・・・とりあえず・・・休むか・・・・」
メグミ「・・・・うん・・・・」
ゴウダ「・・・・だな・・・・」
マミ「・・・・正直、疲れた・・・・」
こうして、世界に、平和が訪れた・・・・。
【シーン13】~半年後~
ここは、教会の入り口。既に、結婚して、夫婦となって、子供を産んだカップルがあった。カズヤとメグミである。今日の結婚式は、別のカップルである・・・・。
カズヤ「・・・・正直、驚いたよ・・・・」
メグミ「・・・・まさか、あの二人が、結婚するなんてね・・・・♪」
カズヤ「・・・・まあ・・・でも、お似合いだよな・・・・♪」
メグミ「そうねぇ~♪」
この後、教会の入り口のドアが開く・・・・。
カズヤ「!おっ!♪出てくるみたいだぞ♪♪」
メグミ「ええっ♪♪」
この教会の、入り口から出て来たのは、ゴウダとマミであった・・・・。
カズヤ「よっ♪お二人さん♪♪」
メグミ「結婚おめでとう♪♪」
この後、この場の、大勢の出席者達から、盛大な拍手が、贈られる。当然、カズヤとメグミも、拍手を贈る・・・・。
マミ「行っくよぉ~♪♪」
この後、花嫁である、マミが、ブーケトスをする。さて、このブーケは、誰の手に・・・・?
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