令和と言うものは

                『令和と言うものは』


カズヤ:売れない小説家。大学時代は、『映画研究部』という、サークルに、所属していて、自主制作映画を、撮ったりしていた。


カツマサ:小説の世界において、本屋大賞を、撮ったこともある、売れっ子小説家。大学時代は、『演劇部』に、所属していて、脚本、演出を、担当していた。


コウタ:大学時代、特に、勉強せず、成績優秀だった男。現在は、AV男優を、やっていて、プレイボーイである。


カナエ:大学時代、『演劇部』に、所属していたが、現在は、AV女優をしている女性。家に帰っては、昔の、公演の動画を、懐かしそうに、見ている。


ソフィア:インド人と、ハーフの、現役の、ミュージカル女優。大学時代は、『演劇部』に、所属していた。


フウカ:天才子役と言われたが、芸能界には、行かず、大学に、進学した少女。現在は、舞台女優をしている。大学時代は、『映画研究部』に、所属していた。


ミユキ:高校時代は、『文芸部』、大学時代は、『演劇部』に、所属していた女性。現在は、AV女優をしている。


サナエ:大学時代は、『映画研究部』に、所属していて、自主制作映画を、撮っていた女性。現在は、AV女優をしている。


スズ:高校時代は、『ボクシング部』、大学時代は、『演劇部』に、所属していた女性。現在は、舞台女優をしている。


トモミ:大学時代は、『文芸部』に、所属していた女性。現在は、文芸雑誌の、編集部に、所属している。


【シーン1】

 ここは、とあるマンションの、一室。ここは、コウタの、自宅になっていて、かなりボロい。ここの、畳の部屋の、布団の上で、コウタとミユキは、互いに、一死纏わぬ姿で、セックスしていた・・・・。


【シーン2】~セックス後、・・・・~

 ここは、とあるマンションの、一室。ここは、コウタの、自宅になっていた。ここの、畳の部屋で、セックスを終えた、コウタとミユキは、服を、着ている所であった・・・・。やがて、服を、着終えると、ミユキは、コウタに、2万円渡す・・・・。


コウタ「・・・・サンキュ!♪・・・・」


ミユキ「・・・・いいのよ・・・じゃっ・・・・」


コウタ「おうっ!」


 この後、ミユキは、玄関の方に向かい、そのまま、ここを出た・・・・。


【シーン3】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、トモミは、カズヤが、ノートパソコンで、書いている、小説の原稿が、出来上がるのを、待っていた。そして、・・・・。


カズヤ「・・・・よしっ!できたぁ~♪・・・・」


トモミ「・・・・お疲れ様・・・・」


 この後、トモミは、カズヤに、USBメモリを渡す。それを、カズヤは、受け取った後、そのUSBメモリに、小説の原稿の、ファイルを、入れると、そのUSBメモリを、トモミに、返した・・・・。


トモミ「・・・・確かに♪・・・・」


 この後、トモミは、そのUSBメモリを、ポーチになおす・・・・。


トモミ「・・・・では、・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 こうして、トモミは、玄関に向かい、そのまま、ここを出た・・・・。これを見て、カズヤは、軽く、一息つく・・・・。


カズヤ「・・・・俺は、ホントは、映画監督を、目指してたんだが・・・まあ、今の暮らしも、悪くない・・・・」


 こうして、カズヤは、大学時代のことを、思い出していた・・・・。


【シーン4】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の、『映画研究部』という、サークルの部室。ここの、編集室のパソコンで、カズヤは、自分の、自主制作映画の、編集をしていた・・・・。しばらく、編集してると、・・・・。


サナエとフウカ「お疲れぇ~♪♪」


 この編集室に、サナエとフウカは、2人して、入って来る・・・・。


カズヤ「・・・・お疲れ・・・・」


 こう言いながら、カズヤは、編集作業を、やめない・・・・。


サナエ「編集、順調♪?」


カズヤ「・・・・ボチボチって所ですかね・・・・」


サナエ「・・・・そっか・・・じゃあ、ウチも、編集するね・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、サナエは、別のパソコンを、自分の、自主制作映画の、編集のため、起動した・・・・。フウカの方は、この部室内の、漫画を、読み始めた・・・・。


【シーン5】~現在のシーン~

 ここは、カツマサの自宅。ここで、トモミは、カツマサが、ノートパソコンで、書いている、小説の原稿が、出来上がるのを、待っていた。そして、・・・・。


カツマサ「・・・・終わりましたよ・・・・」


トモミ「・・・・お疲れ様です・・・・」


 この後、トモミは、カツマサに、USBメモリを渡す。それを、カツマサは、受け取った後、そのUSBメモリに、小説の原稿の、ファイルを、入れると、そのUSBメモリを、トモミに、返した・・・・。


トモミ「・・・・確かに♪・・・・」


 この後、トモミは、そのUSBメモリを、ポーチになおす・・・・。


トモミ「・・・・では、・・・・」


カツマサ「・・・・はい・・・・」


 こうして、トモミは、玄関に向かい、そのまま、ここを出た・・・・。これを見て、カツマサは、軽く、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・いやぁ~、ホント、大学時代の、『演劇部』での経験が、生きてるわぁ~・・・・」


 この後、カツマサは、微笑む・・・・。


カツマサ「・・・・まあ、学生時代には、学生時代の、表現って、あるね♪・・・・」


 こうして、カツマサは、大学時代のことを、思い出していた・・・・。


【シーン6】~過去のシーン~

 ここは、とある大学のサークル、『演劇部』の稽古場。ここでは、脚本、演出の、カツマサを始め、部員である、カナエ、ソフィア、ミユキ、スズの稽古が、行われていた・・・・。


カツマサ「・・・・はい、今日の稽古は、ここまで♪・・・・」


カナエとソフィアとミユキとスズ「ありがとうございました!!」


 こうして、この日の、稽古を、終えた・・・・。


【シーン7】~現在のシーン~

 ここは、とある文芸雑誌の、出版会社。ここの、社長室で、社長とトモミが、話をしていた・・・・。


社長「いやぁ~♪♪カツマサ先生の作品は♪売れ行き順調だなぁ~♪♪」


トモミ「・・・・そうですね・・・・」


社長「・・・・それに引き替え、カズヤ先生は・・・・」


トモミ「・・・・そうですね・・・・」


 この後、社長は、困ったように、一息つく・・・・。


社長「・・・・カズヤ先生の、作品・・・レベルは、高いが、人気がなぁ~・・・・」


トモミ「・・・・はい・・・・」


 トモミの方も、困ったような、顔をしてしまう・・・・。


社長「・・・・時代が、時代なら、バカ売れだったんだが・・・・」


トモミ「・・・・そうですね・・・・」


社長「・・・・うん・・・まあ、赤字になってないから、いいんだがな・・・・」


トモミ「・・・・はあ・・・・」


社長「・・・・うむ・・・・」


 この後、トモミは、困ったように、一息ついていた・・・・。


トモミ「・・・・ではっ・・・仕事に戻ります・・・・」


社長「うむ♪」


 こうして、トモミは、この社長室を出た・・・・。


【シーン8】

 ここは、とあるファミレス。ここの、テーブルの一角に、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、目の前の、料理を食べながら、会話していた・・・・。


ミユキ「・・・・最近、AV女優も、ギャラ安くなったよね?・・・・」


サナエ「・・・・うん・・・・」


カナエ「・・・・正直・・・・」


 この後、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、ほぼ同時に、深く、ため息をついた・・・・。


ミユキ「・・・・別に、AV女優でいたいとは、思わないけど、世の中、妙に、潔癖症よね?・・・・」


サナエ「・・・・それ・・・・」


カナエ「・・・・分かる・・・・」


 この後も、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、黙々と、料理を、食べてる・・・・。


サナエ「・・・・大学時代は、良かったわぁ~・・・・」


ミユキ「・・・・そう?・・・・」


カナエ「・・・・私は、良かった派・・・・」


 この後、ミユキは、深く、ため息をつく・・・・。


ミユキ「・・・・何か・・・カツマサさんの台本には、文句言いたかったけどね・・・・」


カナエ「・・・・それは、あるけど、演劇は、楽しかった・・・・」


サナエ「・・・・ウチは、『映画研究部』だったけど・・・・」


カナエ「・・・・サナエちゃんの映画、面白いね・・・・」


サナエ「・・・・うん、まあ・・・自己満やけど・・・・」


ミユキ「・・・・いやっ、カツマサさんより、いいよ・・・カツマサさんこそ、自己満やけん・・・・」


カナエ「・・・・うん・・・カツマサさんより、サナエちゃんの方がいい・・・・」


サナエ「・・・・そんなに、酷かったん?・・・・」


カナエ「・・・・うん・・・何って言うか・・・・」


ミユキ「・・・・所詮、萌オタよ・・・カツマサさんなんて・・・・」


カナエ「・・・・う~ん・・・何か・・・難しい哲学を、載せてるけど、必ず、萌えキャラいるのよね・・・・」


サナエ「・・・・それは、引く・・・・」


カナエ「やろう!!?」


サナエ「・・・・うん・・・・」


ミユキ「・・・・みんな、アイドルやらされてただけよ・・・文学じゃない・・・・」


カナエ「それぇ~!!」


サナエ「・・・・どんな話なん?それ・・・・」


ミユキ「・・・・小説、読んだら、分かる・・・・」


サナエ「!小説!?・・・・書いとん??・・・・」


ミユキ「・・・・まあね・・・・」


カナエ「・・・・売れっ子小説家だから・・・・」


サナエ「・・・・へぇ~・・・・」


ミユキ「・・・・小説業界も、変わった・・・みんな、萌え文化・・・・」


サナエ「・・・・分かる・・・・」


カナエ「・・・・ホントそれ・・・・」


サナエ「・・・・う~ん・・・カズヤも、小説家、やりよるんやけど・・・・」


カナエ「?誰やったっけ??」


サナエ「・・・・元『映研』部員・・・売れてないけど、小説家やね・・・・」


カナエ「・・・・へぇ~・・・・」


ミユキ「・・・・カズヤか・・・あの人は、オカルトや、ゴシックの印象が、強い・・・・」


サナエ「!知っとるん!?」


ミユキ「・・・・うん・・・最近の、小説家の中じゃ、悪くない・・・・」


カナエ「・・・・カツマサさんより、面白いと?・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・男性作家なのに、女性向け・・・・」


カナエ「・・・・へぇ~・・・・」


サナエ「・・・・売れっ子作家より、面白いのに、売れてないんや・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・何か・・・ね・・・・」


サナエ「・・・・へぇ~・・・・」


カナエ「・・・・今度、貸してくれん?・・・・」


サナエ「いいよ♪カズヤの小説、毎回チェックしてるから、全部、持っとるよ♪」


ミユキ「・・・・私も、持ってるけど、全部じゃない・・・・」


カナエ「・・・・へぇ~・・・まあ、でも、ありがとう・・・・」


サナエ「いいよ♪♪遠慮せんで♪」


ミユキ「・・・・読んでみたら、分かるよ・・・面白いから・・・・」


カナエ「・・・・分かった・・・・」


 この後も、サナエ、ミユキ、カナエの3人は、料理を、食べながら、楽しく、会話していた・・・・。


【シーン9】

 ここは、とあるラーメン屋。ここで、フウカ、ソフィア、スズの3人は、それぞれ、ラーメンを、食べながら、会話していた・・・・。


スズ「・・・・何か、ヤバいね・・・大学の、映画のサークルって・・・・」


フウカ「・・・・うん・・・何か・・・AV業界との、繋がりが、強いんだよね。意外と・・・・」


 この後、スズは、一息つく・・・・・


スズ「・・・・ふ~む・・・・」


ソフィア「・・・・映画は、本格的だったのに・・・か・・・・」


フウカ「それっ!!」


ソフィア「・・・・ああっ・・・・」


 この後、ソフィアとスズは、しばらく、深く、考え込む・・・・。


ソフィア「・・・・演劇界も、そこそこ、居るんだよね・・・業界の人・・・・」


スズ「・・・・そうなんだよねぇ~・・・・」


フウカ「・・・・そうなんだ・・・・」


スズ「・・・・うん・・・・」


 この後、フウカ、ソフィア、スズは、黙々と、それぞれの、ラーメンを、食べている・・・・。


フウカ「・・・・何か・・・撮影機材が、気軽に、手に入るから、・・・ちょっと、機材に、詳しけりゃ、やってけるし、普通に、就職しても、ブラックだから、余計に・・・・」


ソフィア「・・・・ああっ・・・・」


スズ「・・・・ヤバいね・・・・」


 この後、ソフィアとスズは、しばらく、深く、考え込んでいた・・・・。


フウカ「・・・・小説家に、転向した、カズヤ君は、正解だったね・・・・」


ソフィア「・・・・舞台に、転向した、フウカちゃんもね・・・・」


スズ「私も!!そう思う!」


フウカ「・・・・まあねぇ~・・・・」


 この後も、フウカ、ソフィア、スズは、黙々と、それぞれの、ラーメンを、食べていた・・・・。


【シーン10】

 ここは、カツマサの自宅。ここで、トモミは、カツマサに、カズヤの小説を、読んで貰っていた・・・・。しばらくし、カツマサは、それらの小説を、読み終わる・・・・。


トモミ「・・・・どう・・・ですか・・・・?」


 この後、カツマサは、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・とても、斬新で、面白い小説ですね・・・・」


トモミ「そうですよね!!?」


カツマサ「・・・・はい・・・でも、これらは、問題作、過ぎますね・・・・」


 これを聞いて、トモミは、ため息をつく・・・・。


トモミ「・・・・そう・・・ですよね・・・・」


カツマサ「・・・・はい・・・とても、よくできてますが、・・・いえっ、よくできてるから、売れないと言っても、過言じゃない・・・・」


トモミ「・・・・ですよね・・・・?」


カツマサ「・・・・はい・・・でも、個人的には、会って、話してみたいですね・・・・」


トモミ「・・・・はあ・・・・」


 この後、カツマサは、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・彼の作品を、売れるように、するには、簡単です・・・映画を、見るのではなく、小説を、読むことです・・・・」


 カツマサの、このセリフに、トモミは、驚きを、隠せない・・・・。


トモミ「・・・・小説・・・ですか・・・・?」


カツマサ「・・・・はい・・・彼の作品は、新し過ぎます・・・どうも、話を聞いてると、映画の影響が、デカいみたいで・・・・」


 これを聞いて、トモミは、神妙な、面持ちになる・・・・。


トモミ「・・・・そう・・・ですね・・・大学時代は、映画のサークルに、入って、自主制作映画を、作ったり、してたみたいで・・・・」


カツマサ「・・・・ですよね・・・・?」


トモミ「・・・・はい・・・・」


 この後、カツマサは、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・才能は、感じますし、時代が時代なら、ベストセラー、連発でしょうね・・・・」


トモミ「・・・・やはり・・・・」


カツマサ「・・・・はい・・・・」


 この後、カツマサは、ため息をつく・・・・。


カツマサ「・・・・彼は、文学に触れれば、現代に、溶け込むことが、できるでしょう・・・・」


トモミ「・・・・なるほど・・・・」


 この後、カツマサは、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・彼には、もっと、ライトノベルでもいいから、小説に、触れさせて下さい・・・・」


トモミ「・・・・分かりました・・・では、失礼しました・・・・」


カツマサ「・・・・いえいえ・・・・」


 この後、トモミは、立ち上がり、玄関の方に向かい、この部屋を出た・・・・。


【シーン11】

 ここは、カナエの自宅。ここの寝室の、ベッドの上で、カナエは、サナエに借りた、カズヤの小説を、読んでいた・・・・。やがて、カナエは、この小説を、読み終わる・・・・。


カナエ「・・・・確かに、カツマサさんのより、面白い・・・・」


 この後、カナエは、考え込む・・・・。


カナエ「・・・・これに、比べると、最近の小説って、現実逃避感が、ある気がする・・・・」


 この後、カナエは、しばらく、深く、考え込んでいた・・・・。


【シーン12】

 ここは、サナエの自宅。ここの寝室の、ベッドの上で、サナエは、カナエに借りた、カツマサの小説を、読んでいた・・・・。やがて、サナエは、この小説を、読み終わる・・・・。


サナエ「・・・・これじゃ、萌えだわ・・・・」


 この後、サナエは、ベッドの上で、横になり、天井を、見上げる・・・・。


サナエ「・・・・やっぱ、カズヤの小説がいい・・・うん・・・・」


 こう言いながら、サナエは、天井を見上げ、呆然としていた・・・・。


【シーン13】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、ノートパソコンで、ネット上の、『小説のサブスク』を、紹介して貰っていた・・・・。


カズヤ「・・・・映画から離れ・・・ですか・・・・??」


トモミ「・・・・はい・・・これが、カツマサ先生の、アドバイスです・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後、カズヤは、ノートパソコンの、画面上の、小説の文字を、眺めていた・・・・。


トモミ「・・・・とにかく、小説を、読みまくって下さい・・・才能は、カツマサ先生も、感じると、おっしゃっていたので・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後、トモミは、立ち上がる・・・・。


トモミ「・・・・では、・・・この辺で・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、トモミは、玄関の方に向かい、そのまま、この部屋を出た・・・・。


【シーン14】

 ここは、とあるファミレス。ここの、テーブルの一角に、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、目の前の、料理を食べながら、会話していた・・・・。


カナエ「はい♪♪サナエちゃん♪」


 こう言いながら、カナエは、サナエから、借りていた、カズヤの小説を、サナエに返す・・・・。


サナエ「おう♪じゃあ♪♪カナエちゃん♪」


 こう言いながら、サナエの方も、カナエから、借りていた、カツマサの小説を、カナエに返す・・・・。


カナエ「・・・・うん♪・・・っで♪・・・どうやった♪?・・・・」


サナエ「・・・・うん・・・まあ・・・分かるかな・・・萌えって言うか・・・アイドルって言うか・・・・」


カナエ「やろう!?」


サナエ「・・・・正直ね・・・・」


ミユキ「・・・・まあ・・・そんな感じやね・・・・」


サナエ「・・・・そうやね♪・・・っで♪・・・どうやった♪?カズヤさんの小説は♪・・・・」


カナエ「うん♪マジ!面白い!♪」


サナエ「やろう♪?」


カナエ「うん♪♪・・・・でも、何で、売れてないんだろ?・・・・」


サナエ「不思議やろう!!?」


カナエ「・・・・ホント・・・何でやろ・・・・?」


ミユキ「・・・・客の問題よ・・・・」


カナエ「!客!?」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


サナエ「?・・・・どういうこと・・・・??」


 この後、ミユキは、深く、ため息をつく・・・・。


ミユキ「・・・・まあ・・・今の世の中・・・金持ってんの、萌オタでしょ?一般的な人は、AV業界の人も、含めて、お金持ってないわけよ・・・・」


サナエ「!だから!!萌えキャラのいる!作品の方が!売れるんだ!」


ミユキ「・・・・そういうこと・・・・」


サナエ「ああね!!♪」


カナエ「・・・・何か・・・ヤバくない・・・・?」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


サナエ「文学にも、萌え文化、広まるか・・・・」


ミユキ「・・・・そういうこと・・・・」


サナエ「ありえぇ~ん!!」


カナエ「・・・・ってことは、景気が、良くならんと、文学も、萌え文化のままなんや・・・・」


ミユキ「・・・・まあねぇ~・・・・」


 この後、少し、間があく・・・・。


サナエ「マジ!!ありえんのやけど!」


カナエ「・・・・カツマサさんの売れてるって・・・たまたまなんや・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


カナエ「・・・・うわぁ~・・・・」


 この後、ミユキは、黙々と、料理を、食べていて、サナエとカナエは、しばらく、呆然としていた・・・・。


【シーン15】

 このシーンでは、カズヤが、『小説のサブスク』で、いろんな小説を、読みまくってるシーンが、次々に、流れて来る・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「こうして、僕は、サブスクで、いろんな小説を、読みまくった。今まで、小説原作の、映画は、たくさん見てきたが、原作を、改めて読むと、映画と小説の違いに、気付く。しかし、これが、何になるのか?読めども読めども、分からなかった・・・・」


【シーン16】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、トモミに、小説を、読み続けてきた、感想を、言っていた・・・・。


カズヤ「・・・・っと言う訳で、・・・まあ、文章力は、向上したと思いますが、これが、何になるんだか・・・・」


 これを聞いて、トモミは、深く、ため息をつきながら、立ち上がる・・・・。


トモミ「・・・・そうですか・・・まあ、カツマサ先生には、そう伝えます・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


トモミ「・・・・引き続き、小説を、読み続けて下さい・・・・」


カズヤ「・・・・分かりました・・・・」


トモミ「・・・・では、・・・・」


 この後、トモミは、玄関に向かい、そのまま、この部屋を出た・・・・。


【シーン17】

 ここは、とあるラーメン屋。ここで、フウカ、ソフィア、スズの3人は、それぞれ、ラーメンを、食べながら、会話していた・・・・。


フウカ「・・・・何かさぁ~・・・・」


スズ「?んっ?どした??」


フウカ「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


フウカ「・・・・あたし・・・舞台作品に、リアリティー、感じないんだよね・・・・」


スズ「ああっ」


ソフィア「・・・・それは、分かる・・・・」


フウカ「!でしょ!?」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


スズ「・・・・何か・・・どの作品も、・・・何となく・・・平和だなぁ~って感じぃ~?・・・・」


フウカ「!それぇ~!!」


スズ「やっぱりぃ~♪」


ソフィア「・・・・うん・・・何か・・・あれが、・・・『萌え』なのかな?・・・って感じ・・・・」


フウカ「でしょう!!?・・・・何か・・・大学時代の、カズヤ君の、作品の方が、リアリティーあったわぁ~・・・・」


スズ「?カズヤ君??」


ソフィア「ああっ、例の、自主制映画監督の・・・・」


フウカ「そう!!♪・・・・いやぁ~、あの人の映画、面白かったわぁ~♪・・・・」


スズ「そんなに!!面白いと!?」


フウカ「うん♪♪」


ソフィア「・・・・カズヤ・・・!カズヤって!小説家の!?」


フウカ「!はい!今!小説家やってるって!言ってました!」


ソフィア「・・・・カズヤ・・・あのカズヤかな?・・・・」


フウカ「!知ってるんですか!?売れてないって、言ってましたけど・・・・」


ソフィア「・・・・ああっ・・・確かに、マイナーな、小説家では、あるね・・・・」


スズ「・・・・マイナーかぁ~・・・通りで、聞いたこと無いなと思った・・・・」


フウカ「・・・・同じであるとは、限らないけどね・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・でも、あの人の作品は、リアル・・・・」


スズ「・・・・へぇ~・・・・」


ソフィア「・・・・読んでみる?・・・・」


スズ「!そんな、面白い?」


ソフィア「まあね♪」


フウカ「・・・・あたしも、読んでみたいなぁ~・・・・」


ソフィア「・・・・ああっ・・・あたしも、映画、見てみたいかも・・・・」


スズ「あたしもぉ~♪」


フウカ「・・・・えっ?見ます??・・・DVDありますよ・・・・」


スズ「!見たぁ~い!♪」


ソフィア「・・・・私も・・・・」


フウカ「!えっ!?じゃあ、貸しますよ♪」


スズ「お願ぁ~い♪」


フウカ「いいよ♪」


スズ「ホント!?やったぁ~♪」


 この後、ソフィアは、一息付き、スズは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべていた・・・・。


【シーン18】

 ここは、カツマサの自宅。ここで、トモミは、カツマサに、カズヤの思ったことを、報告した・・・・。


カツマサ「・・・・なるほど・・・文章力は、上がったと・・・・?」


トモミ「・・・・はい・・・・」


 これを聞いて、カツマサは、微笑む・・・・」


トモミ「?・・・・カツマサ・・・先生・・・・??」


カツマサ「・・・・いえっ♪・・・それで、いいんですよ♪・・・・」


 これを聞いて、トモミは、呆然とする・・・・。


トモミ「?・・・・へっ・・・・??」


カツマサ「・・・・たくさん、文章を、読むことで、文章力がつく・・・狙い通り・・・・」


トモミ「・・・・はっ・・・はあ・・・・」


カツマサ「・・・・いえっ・・・大事なことです・・・小説家たる者・・・小説を、読まなくては・・・・」


トモミ「・・・・まっ・・・まあ・・・・」


カツマサ「・・・・他の作家さんの、作品に触れる・・・大事ですよ・・・それだけで、特殊性が、薄れる・・・・」


トモミ「・・・・特殊性が・・・薄れる・・・・」


カツマサ「・・・・そうです・・・小説を読む人が、見たい作品・・・それは、名作にあります・・・・」


トモミ「・・・・はあ・・・・」


カツマサ「・・・・売れるには、みんなの、見てる作品から、影響受ける、必要があります・・・・」


トモミ「・・・・なるほど・・・・」


 この後、カツマサは、一息つく・・・・。


カツマサ「・・・・もうしばらく、続けましょう・・・その後、練習で、書いた作品を、私に、見せて下さい・・・・」


トモミ「・・・・分かりました・・・・」


カツマサ「・・・・まあ、そんな感じで・・・・」


 この後、トモミは、立ち上がる・・・・。


トモミ「・・・・はい・・・・」


 この後、トモミは、玄関に向かい、そのまま、この部屋を出た・・・・。


【シーン19】

 ここは、スズの自宅。ここの寝室の、ベッドの上で、スズは、ソフィアから借りた、カズヤの小説を、読んでいた・・・・。しばらくして、スズは、その小説を、読み終わる・・・・。


スズ「・・・・確かに、面白い・・・カツマサさんと違う・・・・」


 この後、スズは、しばらく、深く、考え込む・・・・。


スズ「・・・・何か・・・AV業界のことまで、描かれてて、リアル・・・・」


 この後も、スズは、しばらく、深く、考え込む・・・・。


スズ「・・・・とりあえず、フウカちゃんからも、借りたDVDも見よう・・・・」


 この後、スズは、DVDを、取り出し、ノートパソコンに入れ、そのDVDを、鑑賞し始めた・・・・。


【シーン20】

 ここは、ソフィアの自宅。ここの寝室の、ベッドの上で、ソフィアは、フウカから借りた、カズヤの、自主制作映画の、DVDを、鑑賞していた。しばらくして、ソフィアは、このDVDを、見終わる・・・・。


ソフィア「・・・・確かに!!・・・面白い!・・・・」


 この後、ソフィアは、この作品を、作ったカズヤに、感心していた・・・・。


【シーン21】

 ここは、フウカの自宅。ここの寝室の、ベッドの上で、フウカは、ソフィアから借りた、カズヤの小説を、読んでいた・・・・。しばらくして、フウカは、その小説を、読み終わる・・・・。


フウカ「・・・・この独特の作風・・・確かに、カズヤ君っぽい・・・・」


 この後、フウカは、呆然とする・・・・。


フウカ「・・・・何か・・・進化してるって、言われたら、・・・進化してる・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


フウカ「もう一回!!読も!♪」


 この後、フウカは、カズヤの小説を、もう一回、読み始めた・・・・。


【シーン22】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、トモミは、カズヤに、カツマサの、言葉を、伝えていた・・・・。


カズヤ「・・・・文章力を上げ、特殊性を、薄れさせる・・・ですか・・・・」


トモミ「・・・・はい・・・そう言ってました・・・・」


カズヤ「・・・・なるほど・・・・」


トモミ「・・・・もうしばらく、小説を、読み続けてくれとのことです・・・・」


カズヤ「・・・・はい、分かりました・・・まあ、・・・作品に触れるのは、楽しいですし・・・・」


トモミ「それは♪♪良かったです♪・・・では♪♪・・・・」


 この後、トモミは、立ち上がり、玄関の方に、向かって行き、そのまま、この部屋を出た・・・・。


【シーン23】

 ここは、とあるラーメン屋。ここで、フウカ、ソフィア、スズの3人は、それぞれ、ラーメンを、食べながら、会話していた・・・・。


フウカとスズ「はい!♪ソフィアちゃん♪」


 こう言いながら、フウカとスズは、ソフィアに、カズヤの小説を、返した・・・・。


ソフィア「・・・・うん・・・じゃあ、・・・・」


 こう言いながら、ソフィアは、その小説を、受け取る・・・・。


ソフィアとスズ「はい!♪フウカちゃん♪」


 こう言いながら、ソフィアとスズは、フウカに、カズヤの、自主制作映画のDVDを、返した・・・・。


フウカ「うん!♪っで♪どうだった♪?」


スズ「面白かったぁ~!!♪」


ソフィア「・・・・私も・・・・」


フウカ「でしょう♪?」


スズ「うん♪♪」


ソフィア「・・・・っで・・・小説の方は・・・・?」


スズ「いやっ!面白かった!!マジ!!リアル!」


ソフィア「・・・・でしょ・・・・?」


スズ「うん♪♪」


フウカ「・・・・あれ・・・多分、・・・カズヤ君と、同一人物・・・・」


ソフィア「やっぱりぃ~♪?」


フウカ「だってさぁ~♪どことなく!作風に♪面影あるもん!♪」


ソフィア「分かるぅ~♪」


スズ「私もぉ~♪」


フウカ「ねえ~♪」


スズ「うん♪♪」


 この後、フウカ、ソフィア、スズは、満面の笑みで、ケラケラと、笑い合っていた・・・・。


フウカ「・・・・あの作風ねぇ~・・・・♪」


ソフィア「・・・・きっと、今のAV時代が、あの作風に、進化させた感じがするね・・・・♪」


スズ「分かるぅ~♪」


フウカ「ねえ~♪」


 この後、フウカ、ソフィア、スズは、無邪気に、笑い合っていた・・・・。


【シーン24】

 ここは、カツマサの自宅。ここで、トモミは、カツマサが、ノートパソコンで、書いている、小説の原稿が、出来上がるのを、待っていた。そして、・・・・。


カツマサ「・・・・終わりましたよ・・・・」


トモミ「・・・・お疲れ様です・・・・」


 この後、トモミは、カツマサに、USBメモリを渡す。それを、カツマサは、受け取った後、そのUSBメモリに、小説の原稿の、ファイルを、入れると、そのUSBメモリを、トモミに、返した・・・・。


トモミ「・・・・確かに♪・・・・」


 この後、トモミは、そのUSBメモリを、ポーチになおす・・・・。


トモミ「・・・・では、・・・・」


カツマサ「・・・・お待ち下さい・・・・」


 この後、トモミは、立ち上がろうとするのを止め、再び座る・・・・。


カツマサ「・・・・カズヤさんですが・・・・」


トモミ「・・・・えっ?・・・ああっ・・・小説は、読み続けてるみたいですよ・・・・」


カツマサ「・・・・ですよね・・・・?」


トモミ「・・・・はい・・・・」


 この後、カツマサは、軽く、一息をつく・・・・。


カツマサ「・・・・では、練習作品を、カズヤさんに、作って貰いましょう・・・・」


 これを聞いて、トモミは、目が点になる・・・・。


トモミ「ホントですか!!?」


カツマサ「・・・・はい、そろそろ、彼の作品の、感性の、変わり度合いを、見たい所です・・・・」


トモミ「分かりました!!伝えます!」


カツマサ「・・・・お願いします・・・・」


トモミ「・・・・では、・・・・」


 この後、トモミは、玄関の方に向かい、そのまま、外に出た・・・・。この後、しばらくして、カツマサは、深く、ため息をつく・・・・。


カツマサ「・・・・正直、・・・僕より、才能あるけど、僕ほど、売れるとは、思えない・・・・」


 この後も、カツマサは、深く、ため息をついた・・・・。


【シーン25】~数日後、・・・・~

 ここは、カズヤの自宅。ここで、トモミは、カズヤに、カツマサの、言葉を、伝えていた・・・・。


カズヤ「・・・・練習作品を・・・・?」


トモミ「・・・・はい・・・・」


カズヤ「・・・・分かりました・・・やってみます・・・・」


トモミ「・・・・お願いします・・・・」


カズヤ「正直♪いっぱい!♪作品を、読んだおかげか、新しいアイディアが、ドンドン!!浮かぶんですよね♪♪」


 これを聞いて、トモミは、クスクスと笑う・・・・。


トモミ「・・・・それは!♪良かったです♪・・・ではっ♪♪・・・・」


 こうして、トモミは、玄関の方に向かい、そのまま、この部屋から、外に出た・・・・。


カズヤ「・・・・よぉ~し♪・・・書くぞう♪♪・・・・」


 こうして、カズヤは、満面の笑みで、ノートパソコンに、小説を、執筆し始めた・・・・。


【シーン26】

 このシーンでは、カズヤが、自宅で、練習作品を、作ってるシーンが、次々に、流れて来る・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「こうして、僕は再び、作品を、執筆し始めた。久しぶりの、作品造りだったが、なぜか、物凄く、いろんな、インスピレーションが湧き、ワクワクしながら、作品造りに、没頭できた。やはり、新たな刺激は、インスピレーションに、繋がる。でも、この刺激が、なぜ、小説でなければ、ならなかったのかは、分からなかった。だが、今までにない、作品であることは、確かだった・・・・」


【シーン27】

 ここは、カツマサの自宅。ここで、トモミは、カツマサに、カズヤの練習作品を、読んで貰っていた・・・・。カツマサは、熱心に、読んでいる・・・・。やがて、カツマサは、その練習作品を、読み終わる・・・・。


トモミ「・・・・どう・・・ですか・・・・?」


カツマサ「・・・・かなり、改善されてますね・・・・」


トモミ「!!そうですかぁ~♪♪」


カツマサ「・・・・はい・・・彼の、いい所が、そのまま生き、かつ、特殊性よりも、普遍性が、強くなりましたね♪・・・・」


トモミ「・・・・なるほど・・・・」


カツマサ「・・・・では、・・・彼を、作家生活に、戻してあげて下さい・・・・」


トモミ「!はい!!」


カツマサ「・・・・僕に、できることは、ここまでです・・・・」


トモミ「分かりました!!」


カツマサ「・・・・期待してます・・・・」


トモミ「はい!!」


 こうして、トモミは、満面の笑みで、立ち上がり、そのまま、玄関に向かい、この部屋から、外に出た・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「・・・・こうして、僕の作品は、レベルが、上がった・・・しかし、多少、売り上げは、伸びたが、大きく、伸びることは、無かった・・・・」


【シーン28】~とある日、・・・・~

 ここは、とあるファミレス。ここの、テーブルの一角に、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、目の前の、料理を食べながら、会話していた・・・・。


サナエ「・・・・あいつは、天才なんだけどなぁ~・・・・」


カナエ「・・・・うん・・・より文学的になったね・・・・」


ミユキ「・・・・そうね・・・・」


 この後、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、揃って、深く、ため息をついた・・・・。


サナエ「・・・・世の中が悪い・・・・」


カナエ「・・・・だね・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


 この後も、カナエ、ミユキ、サナエの3人は、揃って、深く、ため息をついた・・・・。

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