自由を求める表現者

                『自由を求める表現者』


カズヤ:大学卒業後、演劇の世界に、飛び込んだ、役者であり戯曲家。大学時代は、映画研究部に、所属していて、映画に詳しい。


アキヒロ:カズヤの、幼馴染。勇者やヒーローが好きで、アンチヒーロー好きな、カズヤと、よくケンカしていた。


シンジ:カズヤとアキヒロの、小学校、中学校時代の、同級生。アトピーを、原因に、イジメられていた。


マオミ:決して、手は出さないが、話術が得意な、いじめっ子。シンジを、イジメていた、張本人で、カズヤが、シンジへのイジメで、怒って、つい手が出た後、カズヤを、イジメの標的にする。


シュンイチ:カズヤの父。会社の次期社長と、言われている。カズヤに、社長になって、会社を継がせるため、もっと、勉強してもらいたいと、考えている。


レイ:カズヤの初恋の相手。演劇部の、部員でもある。成績が、体育以外、オール5。後に、イジメが、原因で、転校する。


ミユキ:カズヤの、2番目の恋の相手。授業を、マジメに、受けなくても、テストの点数がいい、天才児。何でも、でき過ぎて、熱中する物もない。演劇部だったが、飽きて辞めた。


サナエ:カズヤの、大学時代の先輩。よく合コンに、行っていて、男癖が悪いが、自主制作映画も、拘りを持って、撮っていて、そこだけは、カズヤは、尊敬していた。


フタバ:カズヤの、大学時代の後輩。社会人劇団にも、所属していて、カズヤも、何度か、見に行ったことがある。


アキラ:映画に詳しい、映画オタク。マジメな性格で、カズヤの映画への出演も、マジメに、取り組む。


ヒマワリ:演劇をする団体の、専用舞台女優。ツバキの娘で、芸能界からの、スカウトも、断った女優。雑用も、担当している。


ツバキ:演劇をする団体の、演出家、女優。不器用で、機械音痴。その辺りは、ヒマワリが、担当している。


ミヤビ:とあるアイドルグループの、女性アイドル。まだ、中学生で、ダンスが、物凄く得意。背が高い。


モモハ:とあるアイドルグループの、女性アイドル。まだ、中学生だが、歌も、ダンスも、演技もできる、アイドルにしとくのは、勿体無い器。


ナツミ:とあるアイドルグループの、女性アイドル。まだ、中学生だが、笑顔が売りだが、演技にも、マジメに取り組む。


メイ:とあるアイドルグループの、女性アイドル。まだ、中学生だが、ブレイクダンスが、得意で、アイドル離れしている。


【シーン1】~保育園時代~

 ここは、とある保育園にある、野外の遊び場。ここで、カズヤとアキヒロは、殴り合いのケンカをしていた・・・・。


アキヒロ「何で!?ヒーロー好きに!ならんとよ!ヒーローが!全てやもん!!」


カズヤ「そんなの!!俺の勝手だろ!?俺は!アンチヒーローが!好きなの!!」


アキヒロ「何でよ!?卑怯者やん!!」


カズヤ「いちいち!!卑怯かどうか!判断してたら!その隙に!!大事な人を!失う可能性だってある!!」


アキヒロ「意味分からんもん!!何でよ!?正々堂々って!大事やもん!!」


カズヤ「だから!それを!!考えてる隙に!ヤられるし!卑怯な手を!使わない!プライドより!卑怯な手を!!使ってでも!愛を貫けた方がいい!!」


アキヒロ「何でよ!!何でよ!!何でよ!!」


カズヤ「・・・・いやっ・・・ちょっと!・・・話聞いて!!・・・・」


アキヒロ「ヒーローが!全てやもん!!卑怯者じゃないもん!!」


カズヤ「・・・・いやっ・・・ちょっと!・・・バカすぎる!!・・・・」


アキヒロ「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 こうして、カズヤとアキヒロの、殴り合いのケンカは、続いていった・・・・。


【シーン2】~小学校時代~

 ここは、とある小学校の、体育館裏。ここで、シンジは、マオミと、対峙するように、立っていた・・・・。


マオミ「いやぁ~♪お前の肌!おもしれぇ~!♪」


 マオミは、意地悪そうな笑みで、こう言う・・・・。これを言われて、シンジは、泣き始める・・・・。


シンジ「俺のアトピーのこと!バカにすんな!!」


 こう言いながら、シンジは、マオミを、トンッ!と、軽く押してしまう・・・・。


マオミ「ああ~!!叩いたぁ~!♪暴力はんたぁ~い!♪」


シンジ「ふざけんなぁ~!!」


 ここに、カズヤが、たまたま、この場面を、目撃する・・・・。


カズヤ「お前!何しようとやぁ~!!」


 こう言いながら、カズヤは、この場に、駆け付ける・・・・。


マオミ「こいつが!♪俺に!♪暴力振るいましたぁ~♪」


カズヤ「はあ~!!?こっちが!!泣いとるやん!」


マオミ「被害妄想やし!♪」


シンジ「嘘つくなぁ~!!お前!アトピー!バカにした上!暴力振るったことにすんなぁ~!!」


マオミ「いやっ!叩いたやん!♪」


シンジ「つい!!トンッと!押しただけやろうが!!」


マオミ「叩きましたぁ~!♪」


シンジ「嘘と!変わらんかろうがぁ~!!」


マオミ「嘘じゃないもぉ~ん♪」


シンジ「ふざけんなぁ~!!」


 こう言われても、マオミは、意地悪そうな、笑みのままだった・・・・。この様子を見て、カズヤは、マオミに、イラッ!とする・・・・。


カズヤ「・・・・お前さ・・・殴られるって・・・・」


 こう言った後、カズヤは、マオミを、全力で、殴り飛ばす・・・・。


マオミ「痛ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


カズヤ「・・・・こういうことだぞ・・・・」


 この後、マオミは、逆ギレで、カズヤを、睨みつける・・・・。


マオミ「覚えとけよ!!!!」


 こう言いながら、マオミは、この場を、走り去った・・・・。


カズヤ「・・・・大丈夫か?・・・シンジ君・・・・」


 こう言いながら、カズヤは、シンジの方に、視線を移す・・・・。


シンジ「・・・・うん♪・・・ありがとう♪・・・本当に!♪・・・ありがとう♪・・・・」


カズヤ「・・・・いやっ・・・いいよ・・・ホントに・・・・」


 この後、シンジは、涙を拭った・・・・。


カズヤ「・・・・行こ♪・・・・」


シンジ「うん♪」


 こうして、カズヤとシンジは、この場を、跡にした・・・・。


【シーン3】~小学校時代~

 ここは、小学校の、校舎の廊下。ここを、カズヤは、一人で、歩いていた。周囲から、白い目で、見られながら、・・・・。


男子小学生①「・・・・おいっ何か、臭くねぇ~・・・・♪?」


男子小学生②「臭えよなぁ~♪」


男子小学生③「臭え臭え♪♪」


女子小学生①「・・・・臭いよねぇ~♪・・・・」


女子小学生②「あいつの周囲♪マジ臭い!♪」


男子小学生④「学校来んな!!」


女子小学生③「・・・・近付きたくない・・・・」


男子小学生⑤「・・・・臭いの元、あいつ・・・・」


女子小学生④「・・・・廊下歩くな・・・・」


女子小学生⑤「・・・・マジ、来んで欲しい・・・・」


男子小学生⑥「・・・・マジ、臭えよなぁ~♪・・・・」


女子小学生⑥「・・・・ホントホント♪・・・・」


 カズヤは、こんな周囲の、ヒソヒソ話の、悪口を、無表情で、全く感情を、表に出さず、ロボットみたいに、聞いていた・・・・。そして、何事もなかったように、歩いていた・・・・。この様子を、マオミは、嫌味ったらしく、ニヤニヤして、見ていた・・・・。


【シーン4】~小学校時代~

 ここは、アキヒロの家。ここで、アキヒロ、カズヤ、シンジの3人は、テレビゲームで、遊んでいた・・・・。


カズヤ「・・・・2人共、強いなぁ~・・・・」


アキヒロ「カズヤが!♪弱過ぎるとぉ~♪」


シンジ「・・・・うん・・・分かる・・・・」


カズヤ「・・・・いやっさあ~・・・格ゲー、アクションゲーは、苦手やわぁ~・・・・」


シンジ「・・・・うん・・・分かる・・・ゆっくり、考える、頭使ったゲームは、ある程度、強いけど・・・・」


カズヤ「・・・・それも、シンジは、強いのな・・・・」


アキヒロ「シンジ!!強過ぎぃ~!」


シンジ「いやぁ~!♪」


カズヤ「・・・・うん・・・凄いよ・・・実際・・・・」


シンジ「それほどでもぉ~♪♪」


アキヒロ「僕には!♪アクションがあるもぉ~ん♪」


カズヤ「・・・・うん・・・分かるよ・・・・」


 この後、カズヤ、アキヒロ、シンジは、互いが互いを、無邪気に笑い合った・・・・。


【シーン5】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、校舎の廊下。ここを、カズヤは、一人で、歩いていた。小学校の頃と、同じように、周囲に、白い目で、見られながら、・・・・。


男子中学生①「・・・・あいつ・・・ウザいね・・・・」


男子中学生②「・・・・臭いくせに・・・・」


男子中学生③「・・・・ってか、小学校時代・・・皆勤賞ってよ・・・・」


男子中学生④「・・・・学校来んな・・・・」


女子中学生①「・・・・誰も、お前なんか、歓迎してないし・・・・」


女子中学生②「・・・・早く、自殺か、転校して欲しい・・・・」


男子中学生⑤「・・・・ってか、あいつ、生きる資格ある・・・・?」


女子中学生③「・・・・無いよねぇ~♪・・・・」


女子中学生④「・・・・死ね・・・・」


男子中学生⑥「・・・・ウザいし・・・・」


女子中学生⑤「・・・・臭い・・・・」


 中学生になっても、カズヤは、こんな周囲の、ヒソヒソ話の、悪口を、無表情で、全く感情を、表に出さず、ロボットみたいに、聞いていた・・・・。そして、何事もなかったように、歩いていた・・・・。この様子を、カズヤが、中学生になって、カズヤの、同級生になった、レイが、見ていた・・・・。


【シーン6】~中学校時代~

 ここは、放課後の、中学校の、教室。ここで、カズヤは、やらなかった、学校からの、宿題を、しなかったため、居残り勉強していた・・・・。この様子を、レイが、教室の外から、見ている・・・・。こうして、宿題をしているカズヤに、レイは、教室の外から、近付いていく・・・・。


レイ「それ、宿題?」


 宿題をしている、カズヤの側まで来たレイは、こんなカズヤに、こう声をかける・・・・。こんなレイを、カズヤは、顔を見上げ見る・・・・。


カズヤ「・・・・まっまあ・・・・」


レイ「・・・・そっ♪・・・・」


 こんなレイの、清楚な、かわいらしさに、カズヤは、すっかり、見惚れてしまい、しばらく、呆然とする・・・・。


レイ「?どうしたの??」


カズヤ「!えっ!?・・・・あっ!・・・いやっ・・・・」


 この後、カズヤは、レイに、見られるのを、恥ずかしく思いながら、宿題の続きを、していた・・・・。


レイ「・・・・ねえ?」


カズヤ「!んっ!?」


 こう言いながら、カズヤは、再び、レイの方を見る・・・・。


レイ「・・・・手伝ってあげようか?・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、驚きのあまり、呆然とする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ?・・・・」


レイ「宿題♪♪」


 こう言いながら、カズヤは、しばらく、レイに、見惚れるが、その後、思いとは、裏腹に、レイから、プイッ!と、そっぽ向く・・・・。


カズヤ「いやっ!!いい!自分でやる!」


レイ「手伝うよ♪♪」


カズヤ「いいってば!!」


 この後、しばらく、レイは、キョトンッ!とした表情で、カズヤを、見つめる・・・・。


レイ「・・・・そっ♪・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 カズヤは、手伝って欲しいし、その気持ちは、嬉しいが、強がっている・・・・。そのまま、しばらく、間が空く・・・・。


カズヤ「もういい!!どっか行って!!!」


 このことに、レイは、ついビックリする・・・・。この後、レイは、一息つく・・・・。


レイ「分かった♪」


 この後、カズヤは、黙々と、宿題を、進めている・・・・。


レイ「・・・・頑張ってね♪・・・・」


カズヤ「・・・・うるさい!・・・・」


 こう言われ、レイは、呆れたように、一息つく・・・・。


レイ「・・・・じゃっ♪・・・・」


 この後、レイは、カズヤの元を去り、そのまま、教室を出た。カズヤは、やはり、黙々と、宿題を、進めているが、レイのことが、頭から、離れず、首を、激しく、横に振った・・・・。


カズヤ「・・・・別に・・・あいつなんか・・・・」


 カズヤは、一人になっても、自分の恋心を、素直に認めなかった・・・・。


【シーン7】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、校舎の廊下。ここで、レイは、大勢の生徒が、見てる前で、周囲の女子生徒達に、スカートめくりを、されていた。周囲の女子生徒は、ゲラゲラ笑っていて、レイは、泣いていた・・・・。


【シーン8】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、朝礼中の、カズヤの、在籍してるクラス。ここで、このクラスの担任が、喋っている・・・・。


担任の先生「・・・・ええ~、寂しい、お知らせです。このクラスの生徒だった、レイさんですが、親の事情で、横浜に、転校することに、なりました。クラスの仲間が、一人減って、寂しいですが、皆さん、レイさんの、元気を、願いつつ、過ごしていきましょう・・・・」


クラスの全生徒「・・・・は~い・・・・」


 この返事は、とても、やる気が無かった・・・・。


カズヤ「・・・・俺・・・・」


 カズヤは、後悔の念の、込もった気持ちで、こう言った・・・・。


【シーン9】~中学校時代~

 ここは、中学校当時の、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、親である、シュンイチに、将来のことについて、説教されていた・・・・。


シュンイチ「・・・・カズ・・・お前・・・大学、どうするとか・・・・?」


カズヤ「・・・・僕は、漫画家に、なるつもりだから、高校も、行かないつもり・・・・」


シュンイチ「バカ!!!!」


 こう怒鳴られ、カズヤは、ビクッ!とする・・・・。


シュンイチ「何が!!!!漫画家かぁ~!!!お前は!!!!会社を継ぐ人間ぞ!!!お前の!!じいちゃんの!!」


カズヤ「・・・・それは、そのぉ~・・・・」


 この後、シュンイチは、しばらく、カズヤに、圧力をかける・・・・。


シュンイチ「最低でも!!偏差値55以上の!高校行け!!!」


カズヤ「・・・・でも、・・・将来、漫画家に・・・・」


シュンイチ「そんな夢!!捨てい!!!」


 この後も、シュンイチは、カズヤに、しばらく、再び、圧力をかける・・・・。


シュンイチ「会社継ぐために、偏差値55以上の、高校に、行きなさい・・・・」


 この後、しばらく、間が空く・・・・。


カズヤ「・・・・でも、・・・血族が、会社継ぐのは、もう古い・・・・」


シュンイチ「バカ!!!!何が!!!血族が!!会社継ぐのは!!もう古いかぁ~!!」


 こう言われ、カズヤは、再び、ビクつく・・・・。この後、しばらく、間が空く・・・・。


シュンイチ「・・・・お前には、俺の血が、流れとる・・・お前なら、俺のように、偏差値55以上の、高校に行ける・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


シュンイチ「・・・・会社継ぎなさい・・・そのために、偏差値55以上の、高校に行きなさい・・・・」


 静かに話す、このシュンイチの言葉にも、カズヤは、ビクついていた・・・・。


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、シュンイチは、一息つく・・・・。


シュンイチ「・・・・そのために、まず、塾に行きなさい・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後も、シュンイチは、一息つく・・・・。


シュンイチ「・・・・よしっ・・・・」


 こうして、シュンイチは、立ち上がり、この部屋を、跡にした・・・・。


【シーン10】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、校舎の廊下。ここを、カズヤは、一人で、歩いていた・・・・。今までと、同じように、周囲に、白い目で、見られながら、・・・・。


男子中学生①「・・・・あいつ、・・・いきなり、成績、良くなったね・・・・」


男子中学生②「・・・・だな・・・・」


女子中学生①「・・・・分かるけど、・・・ウザい・・・・」


女子中学生②「・・・・臭い上、勉強できるとか・・・ウザい・・・・」


男子中学生③「・・・・何か・・・余計、ウザくなったね・・・・」


男子中学生④「・・・・ウザい・・・・」


男子中学生⑤「・・・・ウザいね・・・・」


男子中学生⑥「・・・・急に、優等生面やし・・・・」


女子中学生③「・・・・ウザい・・・・」


女子中学生④「・・・・ウザい以外ない・・・・」


女子中学生⑤「・・・・うん・・・・」


 この周囲のセリフを、カズヤは、冷めた視線を、送りながら歩き、聞いていた・・・・。この様子を、カズヤが、中学生になって、カズヤの、同級生になった、ミユキが、見ていた・・・・。


【シーン11】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、とある教室。ここで、カズヤは、机に座って、勉強している。そんな、カズヤに、ミユキが、側まで、近付いて来る・・・・。ミユキが、側に来たので、カズヤは、手を止め、ミユキの方を見る・・・・。


カズヤ「・・・・あの・・・・」


ミユキ「・・・・んっ♪?・・・・」


カズヤ「・・・・あっ・・・えっと・・・そのぉ~・・・・」


 カズヤの、しどろもどろに、なってる様子を見て、ミユキは、元気な女の子のような、無邪気な笑顔を、カズヤに向ける・・・・。


ミユキ「勉強、楽しい♪?」


 これを聞いて、カズヤは、戸惑う・・・・。


カズヤ「・・・・楽しくは・・・ないけど・・・・」


ミユキ「じゃあ♪何で♪勉強してんの♪?」


 こう言われ、カズヤは、更に、戸惑う・・・・。


カズヤ「・・・・えっ?・・・いやっ・・・普通に・・・受験のため・・・・」


 これを聞いて、ミユキは、カズヤに、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


ミユキ「そうだよね♪それが♪普通だよね♪?」


カズヤ「・・・・えっ?・・・あなたは・・・違うの??・・・・」


ミユキ「!んっ!?あたし??・・・・まあ~、そこは♪同じか!♪」


カズヤ「・・・・だよね?・・・・」


ミユキ「うん♪・・・・まあ~、・・・あたしは、そんなに、必死になって、勉強してないけど・・・・」


カズヤ「・・・・ああ~・・・授業中、寝てるもんね・・・もう受験も、近いのに・・・・」


ミユキ「だって♪勉強なんて♪教科書、見れば!♪分かるし!♪授業で♪解説されなくても♪」


カズヤ「・・・・ああっ・・・テストの点・・・塾まで行ってる、俺より、いいもんね・・・・」


ミユキ「みんなが♪必死過ぎんのよ♪♪」


カズヤ「・・・・いや・・・あなたが、凄過ぎるだけだと思う・・・・」


ミユキ「いやっ!♪何で♪周りが♪できないのか♪不思議♪」


カズヤ「・・・・世の中、君みたいな、天才ばかりじゃないよ・・・・」


ミユキ「そう言われてもねぇ~♪」


 この後、カズヤは、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・まあ・・・天才の気持ちは、分かんないけど、授業態度、悪いと、テストの点数が良くても、成績下がるよ・・・・」


ミユキ「・・・・だってぇ~、つまんないんだもぉ~ん・・・・」


 この後、カズヤは、再び、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・天才には、つまんないだろうね・・・でも、少なくとも、僕は、上の高校に行こうと、必死だから・・・・」


ミユキ「・・・・ふ~ん♪・・・・」


カズヤ「・・・・僕ぐらいが、普通と思うけど・・・・」


ミユキ「普通って何??」


カズヤ「!えっ!?・・・・まあ、・・・みんなと、同じってことじゃない?・・・・」


ミユキ「みんな、同じってことある?」


カズヤ「!えっ!?・・・・無いけど・・・まあ、・・・多数派が、普通?・・・って感じで、いいんじゃない??・・・・」


ミユキ「・・・・多数派ね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・正直、あなたの価値観は、少数派と思う・・・・」


ミユキ「・・・・ああっ・・・・」


カズヤ「・・・・もう・・・いい?・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


カズヤ「・・・・じゃあ・・・勉強するから・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、席に戻って行った・・・・。


【シーン12】~高校時代~

 ここは、とあるカラオケ店の、一室。ここに、カズヤ、アキヒロ、シンジの、3人はいた・・・・。


シンジ「・・・・同窓会、この3人だけらしい・・・・」


アキヒロ「・・・・みんな、どうして、来ないんだろう・・・・?」


カズヤ「・・・・俺らが、ハブられてるだけじゃね・・・・?」


アキヒロ「!そうとぉ~!!?」


カズヤ「・・・・うん・・・そう思う・・・・」


シンジ「・・・・俺も・・・・」


 この後、アキヒロは、しばらく、怒っていたが、すぐに、一息つき、落ち着く・・・・。


アキヒロ「・・・・そりゃそっか、・・・俺ら、・・・イジメられてたし・・・・」


シンジ「・・・・それ・・・・」


カズヤ「・・・・分かる・・・・」


 この後、カズヤ、アキヒロ、シンジの、3人は、ほぼ同時に、深く、ため息をつく・・・・。


シンジ「・・・・もう・・・同窓会・・・って形じゃなくて、・・・俺達だけで、遊ぼうぜ♪・・・・」


アキヒロ「・・・・賛成・・・・♪」


カズヤ「・・・・俺も・・・・」


 この後も、カズヤ、アキヒロ、シンジの、3人は、ほぼ同時に、深く、ため息をついた・・・・。この後、しばらくして、この部屋に、ミユキが、入って来る・・・・。


ミユキ「お待たせぇ~♪♪」


 このことに、カズヤ、アキヒロ、シンジの3人は、驚きを、隠せない・・・・。


カズヤ「・・・・おっおう・・・・」


アキヒロ「・・・・えっと・・・同窓会の!?・・・・」


ミユキ「うん♪♪中学の♪」


アキヒロ「!やっぱりぃ~!♪」


ミユキ「まあねぇ~♪♪」


 この後、ミユキは、席に座る・・・・。


カズヤ「・・・・あのさ・・・・」


ミユキ「!んっ!?」


カズヤ「・・・・あっ、えっと・・・・」


 カズヤは、何だか、モジモジとしている・・・・。


ミユキ「?何っ♪?」


カズヤ「・・・・あっ・・・えっと・・・まあ・・・よく!!来る気になったね!・・・・」


ミユキ「?何でぇ~??」


カズヤ「・・・・いやっ・・・俺ら、ハブられ組だし・・・・」


 これを聞いて、ミユキは、無表情になる・・・・。


ミユキ「・・・・ふ~ん・・・・」


 この後、ミユキは、カズヤを、見つめる・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


ミユキ「・・・・あのさ・・・・」


カズヤ「!んっ!?」


 この後、ミユキは、一息つく・・・・。


ミユキ「私が、大多数派に、見えるぅ~?」


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


ミユキ「前、話してた、大多数派が、普通なら、私は、普通じゃない。でしょ?」


カズヤ「・・・・まあ・・・・」


シンジ「?・・・・知り合い・・・・??」


カズヤ「・・・・えっ?・・・まあ・・・元クラスメイト・・・・」


シンジ「・・・・ああっ・・・・」


ミユキ「・・・・カズヤ・・・・」


カズヤ「!んっ!?」


 この後、ミユキは、再び、カズヤを、見つめる・・・・。


ミユキ「・・・・私さぁ~♪歳、取りたくないなぁ~・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、意味が分からず、怪訝な顔をする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ!?・・・・」


ミユキ「私、ずっと、16歳のままでいたぁ~い♪」


カズヤ「・・・・無理だと思う・・・・」


ミユキ「分かるけどねぇ~♪♪」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


ミユキ「私♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 これを聞いて、カズヤは、呆気に、取られる・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


 この後も、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべた・・・・。


ミユキ「私、16のまま♪歳を取らず♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 ミユキの、この発言に、カズヤは、更に、呆気に、取られていた・・・・。


【シーン13】~高校時代~

 ここは、アキヒロの家。ここで、アキヒロ、カズヤ、シンジの3人は居て、カズヤとシンジが、とあるトレーディングカードゲームで、遊んでいた・・・・。


カズヤ「・・・・また♪♪俺の勝ち♪」


シンジ「うわぁ~!!マジ強い!♪」


 これを聞いて、カズヤは、得意気な笑みを、浮かべる・・・・。


カズヤ「やっと!♪俺に♪取り柄ができた♪」


アキヒロ「確かに♪♪」


シンジ「・・・・まあ・・・いいけどさ・・・・」


 こう言いながら、シンジは、不貞腐れている・・・・。


カズヤ「いやぁ~♪♪物足りないねぇ~♪」


シンジ「・・・・そう言われても・・・・」


 この後、カズヤは、得意気な笑みを、浮かべる・・・・。


カズヤ「やっぱ♪大会出てみようかなぁ~♪」


シンジ「?大会??」


カズヤ「このゲームの♪」


シンジ「?マジで♪?」


カズヤ「マジ♪♪」


シンジ「・・・・大会かぁ~・・・・」


アキヒロ「いいんじゃない♪?実力試すのに♪」


カズヤ「やろ♪?」


アキヒロ「うん♪♪」


シンジ「・・・・確かに・・・・」


 この後、カズヤは、再び、得意気な笑みを、浮かべる・・・・。


カズヤ「よしっ♪決まり!♪」


アキヒロ「頑張れぇ~!!♪カズヤぁ~!♪」


シンジ「うん!♪」


 こうして、カズヤは、このトレーディングカードゲームの、大会に、向けて、気合いを、入れていた・・・・。


【シーン14】~高校時代~

 ここは、とあるカードゲームショップ。ここで、カズヤは、先程の、トレーディングカードゲームの、大会に出て、対戦中であった。そして、・・・・。


対戦相手「よっしゃ~!♪勝ったぁ~♪♪」


カズヤ「・・・・一回戦、敗退か・・・・」


 この後、この対戦相手は、握手を、求めてきた・・・・。


対戦相手「いい勝負でした!♪ドラゴンデッキとは!変わったデッキを!お使いになる♪」


カズヤ「・・・・まあ、・・・ポリシーでして・・・・」


対戦相手「いやぁ~♪スタンダードデッキで、一回負けたことが、・・・そのデッキを!そこまで!!使いこなす!あなたが凄い!!」


カズヤ「・・・・いえいえ・・・・」


対戦相手「・・・・では!!・・・また!いつの日にか!・・・・」


カズヤ「・・・・ええっ・・・・」


 こうして、カズヤの、このトレーディングカードゲームの、公式大会の、幕は降りた・・・・。


【シーン15】~大学時代~

 ここは、とある大学の、映画研究部の部室。ここの、入り口のドアを、ノックする・・・・。


サナエ「はい♪?」


カズヤ「・・・・あの、入部希望の者ですが・・・・」


サナエ「新入生ですか?」


カズヤ「!えっ!?あっ!・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・ああっ・・・じゃあ・・・どうぞ中へ・・・・」


カズヤ「!えっ!?・・・・あっ!はい・・・・」


 この後、カズヤは、サナエに、促され、部室の中に入り、部室内の椅子に、座った・・・・。


サナエ「・・・・えっと、・・・うちが、どういうサークルかは、・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・映画を見たり、作ったりするサークルと、・・・・」


サナエ「・・・・まあ・・・そうですね・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・えっと・・・作る方と、見る方、どっちに、興味が・・・・?」


カズヤ「・・・・両方です・・・・」


サナエ「!両方か!!」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・そうですかぁ~・・・まあ、私は、作る方ですが、・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・作るって、どういう作品を・・・・?」


カズヤ「・・・・アクションです・・・・」


サナエ「!アクションか!!」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・アクションねぇ~・・・・」


カズヤ「・・・・先輩は、・・・どういう作品を・・・・?」


サナエ「!えっ!?・・・・ああっ・・・うちはぁ~・・・どうなんやろ?・・・ジャンル分けすると・・・青春??・・・・」


カズヤ「!あっ!青春映画にも、興味がありますよ」


サナエ「!えっ!?アクションだけじゃなく??」


カズヤ「はい!♪」


サナエ「!あっ!でも、うちのは、ちょっと変わった作風で、・・・明るいけど、明る過ぎず。笑えるけど、笑え過ぎず。熱いけど、熱過ぎず・・・・」


カズヤ「・・・・はっはあ・・・・」


 カズヤは、サナエの話が、ピンと来ない・・・・。


サナエ「・・・・何か・・・『泣かせよう!』・・・とか、・・・『感動させよう!』・・・とか、・・・そういうのは、・・・作らない・・・・」


カズヤ「・・・・はっはあ・・・・」


 カズヤは、やはり、ピンと来ない・・・・。


サナエ「・・・・ピンと・・・来んかな?・・・・」


カズヤ「・・・・正直・・・・」


サナエ「・・・・やっぱり・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・結婚願望とか・・・・?」


カズヤ「・・・・いやっ・・・正直、無いです・・・・」


サナエ「!無いんや!?」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・ふ~ん・・・・」


 この後、サナエは、しばらく、考え込んだ後、急に、テンションが、ハイになる・・・・。


サナエ「ねえ♪性欲強い女好き♪?」


 これを聞いて、カズヤは、キョトンッ!とする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


 この後、カズヤは、呆然としていた・・・・。


【シーン16】~高校時代~

 ここは、とあるカラオケ店の、一室。ここに、カズヤ、アキヒロ、シンジ、ミユキの、4人はいた・・・・。


シンジ「?・・・・知り合い・・・・??」


カズヤ「・・・・えっ?・・・まあ・・・元クラスメイト・・・・」


シンジ「・・・・ああっ・・・・」


ミユキ「・・・・カズヤ・・・・」


カズヤ「!んっ!?」


 この後、ミユキは、再び、カズヤを、見つめる・・・・。


ミユキ「・・・・私さぁ~♪歳、取りたくないなぁ~・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、意味が分からず、怪訝な顔をする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ!?・・・・」


ミユキ「私、ずっと、16歳のままでいたぁ~い♪」


カズヤ「・・・・無理だと思う・・・・」


ミユキ「分かるけどねぇ~♪♪」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


ミユキ「私♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 これを聞いて、カズヤは、呆気に、取られる・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


 この後も、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべた・・・・。


ミユキ「私、16のまま♪歳を取らず♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 ミユキの、この発言に、カズヤは、更に、呆気に、取られていた・・・・。


【シーン17】~大学時代~

 ここは、とある大学の、映画研究部の部室。この部室に、カズヤとサナエは、向かい合うように、座っていた・・・・。


サナエ「どう♪?性欲強い女♪好き♪?」


カズヤ「!えっ!?・・・・まっまあ・・・・」


サナエ「そうなんや♪?」


カズヤ「・・・・まっまあ・・・・」


 この後、サナエは、ニコニコしていた。この変化を、見ても、カズヤは、呆然としていた・・・・。


【シーン18】~大学時代~

 ここは、とある大学の、近くの道。ここを、カズヤが、撮影機材である、カメラ、三脚と、撮影指示用の、自分の脚本を持って、出演者である、フタバ、アキラと共に、撮影場所まで、会話しながら、歩いていた・・・・。


カズヤ「・・・・へえ~♪・・・劇団、所属してるんだぁ~♪」


フタバ「はい!!・・・・でも、どこも、レベル低くて・・・・」


カズヤ「!そうなの!?」


フタバ「はい!!みんな!カズヤさんの!映画以下です!!」


カズヤ「・・・・それは、言い過ぎじゃない!?・・・・」


フタバ「いえっ!!ホントです!」


カズヤ「そんな♪バカなぁ~♪♪」


フタバ「いえっ!ホントですって!!」


 これを聞いて、カズヤは、苦笑いする・・・・。


カズヤ「・・・・そっか♪・・・俺以下かぁ~♪♪・・・・」


フタバ「はい!!」


 この後も、カズヤは、苦笑いしている・・・・。


カズヤ「・・・・ありがと・・・お世辞でも、嬉しいよ・・・・」


フタバ「いえいえ!♪ホントに!凄いんですって!♪」


アキラ「そうだよぉ~僕、カズヤ君のこと、尊敬してる♪巨匠だよぉ~♪♪」


カズヤ「いやいや♪好きなように、撮ってるだけだから♪」


アキラ「それが!!凄い!」


フタバ「そうですよぉ~♪カズヤさぁ~ん♪」


カズヤ「いやぁ~♪照れるなぁ~♪♪」


アキラ「いやっ!ホントだって!♪」


フタバ「そうですよぉ~!♪」


カズヤ「いやぁ~♪・・・・おっ!ここだ♪」


フタバ「着きましたね♪」


アキラ「今回も!!楽しみにしてる!」


カズヤ「おうっ!♪」


 この後、カズヤは、撮影機材である、三脚とカメラの、準備を始めた・・・・。


【シーン19】~大学時代~

 ここは、演劇用の、舞台のある、そこそこ、大きな劇場の、入り口付近。ここの、受付の辺りで、カズヤは、受付に、前売り料金を払い、既に、使用済みとなった、チケットを、受け取り、他の劇団の、多数の、フライヤーを、受け取った・・・・。


受付「・・・・では、席は、自由席となっています。空いてる席へ、お座り下さい・・・・」


 この後、カズヤは、受付に、頭を下げた後、このホールの中に、入って行った・・・・。


【シーン20】~大学時代~

 ここは、演劇用の、舞台のある、そこそこ、大きな劇場。ここでは、舞台上で、演劇の、公演が、行われてる、最中で、舞台上には、フタバを、含む、大勢の出演者達が、それぞれの役を、演じていた・・・・。当然、カズヤは、静かに、観劇している・・・・。


【シーン21】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、カズヤの、就職先である、祖父の会社の社内。ここで、カズヤは、社内の、経理係として、事務仕事を、していた・・・・。


【シーン22】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、カズヤの自宅。ここに、夜遅く、カズヤが、仕事から、帰って来る・・・・。


カズヤ「・・・・ただいま・・・・」


 中には、誰もいない。カズヤは、そのまま、スーツから、部屋着に、着替えた・・・・。この後、カズヤは、コンビニで買った、コンビニ弁当を、自分の、手提げ袋から、取り出した・・・・。


カズヤ「・・・・さてっ!・・・食べるか!♪・・・・」


 こうして、カズヤは、そのコンビニ弁当を、食べ始めた・・・・。


【シーン23】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、カズヤの自宅。この家の、寝室で、カズヤは、スマホで、SNSを、見ていた・・・・。


カズヤ「・・・・映画を、撮り続けて下さいか・・・厳しいなぁ~・・・何か・・・働けてるだけ、・・・余暇がないな・・・・」


 この後、カズヤは、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・何か・・・表現者でいられる、方法は、無いものか・・・・」


 こうして、スマホで、SNSを、眺めていると、・・・・。


カズヤ「!んっ!?」


 こうして、カズヤの目に、とある記事が、目に入る・・・・。


カズヤ「・・・・これは・・・・」


 それは、演劇の、出演者募集のチラシだった・・・・。この後、カズヤは、しばらく、その投稿を、眺めていた・・・・。


【シーン24】~大学時代~

 ここは、演劇用の、舞台のある、そこそこ、大きな劇場。ここでは、舞台上で、演劇の、公演が、行われてる、最中で、舞台上には、フタバを、含む、大勢の出演者達が、それぞれの役を、演じていた・・・・。当然、カズヤは、静かに、観劇している・・・・。


【シーン25】~大学卒業後、・・・・~

 カズヤは、演劇の、出演者募集のチラシを、眺めていた・・・・。


カズヤ「・・・・演劇かぁ~・・・う~ん、・・・畑違いなのは、分かっているが、・・・・」


 この後も、しばらく、この場で、悩んでいた。そして、・・・・。


カズヤ「・・・・よしっ!素人でも、いいって、書いてあるし♪・・・演劇に、挑戦してみようかな♪♪・・・・」


 この後、カズヤは、SNSで、『出演希望』とメッセージを、送った・・・・。


【シーン26】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある演劇用の、稽古場。ここに、応募した、カズヤを始め、この座組みには、代表の、ツバキ。娘の、ヒマワリ。現役アイドルの、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイがいた・・・・。


ツバキ「今回は♪年寄りの、道楽に、お付き合い下さり♪ありがとうございます♪ええ~っ、とりあえず、演劇経験者は、ヒマワリだけですね♪」


カズヤ「・・・・まあ・・・僕はぁ~・・・初心者です・・・・」


ミヤビ「・・・・私とぉ~・・・ナツミちゃんとぉ~・・・メイちゃんはぁ~・・・まあ、・・・初心者です・・・でもぉ~・・・・」


ツバキ「?でもぉ~??」


ミヤビ「!あっ!モモハちゃんは!♪演技経験者です♪」


ツバキ「!えっ!?そうなのぉ~!?」


モモハ「!違います!!それは!映画の経験です!」


ツバキ「!あっ!映画ね!映画と演劇は!違うよぉ~!!」


ミヤビ「・・・・あっ・・・はい・・・・」


ツバキ「・・・・もう!!・・・・」


 この後、ミヤビは、苦笑する・・・・。


ツバキ「・・・・とにかく、演劇は、発声からです。稽古拘束期間は、約1年間です。半年で、発生の基礎を、みっちり、残り半年で、演出、付けます・・・・」


カズヤとヒマワリとミヤビとモモハとナツミとメイ「はい!!!!」


ツバキ「・・・・では、発声の仕方について、教えますね・・・・」


カズヤとミヤビとモモハとナツミとメイ「はい!!!!」


 この後、ツバキは、カズヤ、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの5人に、まずは、腹式呼吸を、教え始めた・・・・。


【シーン27】~大学卒業後、・・・・~

 このシーンでは、半年間の、腹式呼吸の練習。基礎の発声練習の様子が、次々に、流れていく・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「こうして、僕の演劇生活が、始まった。初心者だった、僕らだが、とりあえず、腹式呼吸は、マスター。ここから、声量、音域、滑舌などを、良くしていく練習を、この半年、繰り返した。そうして、いよいよ、台本を受け取り、本読みの稽古に、入っていく。後で、知ったのだが、ツバキさんと、ヒマワリさんは、どうやら親子らしい・・・・」


【シーン28】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある演劇用の、稽古場。ここに、この座組みの、代表である、ツバキと、座組みの、メンバーである、ヒマワリ、カズヤ、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイがいた・・・・。


ツバキ「今日から、本読みに入ります」


ヒマワリとカズヤとミヤビとモモハとナツミとメイ「はい!!!!」


ツバキ「今回の台本は、古典的にも、有名な作品で、比較的、難しいとされる作品ですが、著作権も、切れてますし、稽古中に、いろいろイジって、作品を、オリジナルで作り、演じやすく、客にも、見やすくします」


ヒマワリとカズヤとミヤビとモモハとナツミとメイ「はい!!!!」


ツバキ「では!始めますね♪」


ヒマワリとカズヤとミヤビとモモハとナツミとメイ「はい!!!!」


 この後、ツバキは、この座組みのメンバー達に、台本を、配っていった・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「こうして、稽古の日々が、始まった・・・・」


【シーン29】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある演劇用の、稽古場。ここで、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人は、楽しく遊びながら、会話していて、ヒマワリは、ツバキと何やら、事務的に、ケンカしていて、カズヤは、基礎発生を、確認していた・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「・・・・ここでの光景・・・今までの人生には、無かった光景だった。アイドル4人は、無邪気で、ツバキ、ヒマワリ親子は、コントのような、親子ゲンカを、展開していた・・・・」


【シーン30】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある野外ライブ会場。ここで、アイドルである、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人は、ライブパフォーマンスをしていた・・・・。


モモハ「みんなぁ~♪♪行っくよぉ~♪」


全ライブの客「うおおおおぉぉぉぉ~!!!!モモハぁ~!!!ミヤビぃ~!!!ナツミぃ~!!!メイぃ~!!!」


 こうして、ライブは、大盛況であった・・・・。


【シーン31】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある野外ライブ会場の、楽屋の中。ここで、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人は、この楽屋内で、衣装から、私服に着替えていた・・・・。


ミヤビ「いやぁ~!!疲れたぁ~!!!」


モモハ「この後!!稽古やしぃ~!」


ナツミ「何で!?演劇までぇ~!??」


メイ「ホンット!!それ!」


ミヤビ「あ~あ、もっと、遊びたいなぁ~・・・・」


モモハ「もう!休む時間なぁ~い・・・・」


ナツミ「そうよねぇ~・・・・」


メイ「・・・・それ・・・・」


 こうして、キツいと思いながら、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人は、着替えていた・・・・。


【シーン32】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、カズヤの、就職先である、祖父の会社の社内。ここで、カズヤは、副社長である、シュンイチに、呼び出され、副社長室にいた・・・・。


シュンイチ「・・・・カズ・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


シュンイチ「・・・・お前・・・今、俳優やってるそうだな・・・・」


カズヤ「・・・・仕事じゃありません・・・趣味です・・・・」


シュンイチ「・・・・それは、仕事には、邪魔だ・・・今すぐ、やめなさい・・・・」


カズヤ「・・・・仕事以外の、余暇を、奪うつもりですか・・・・?」


シュンイチ「・・・・余暇と言ってるが、客から、金も取るし、仕事のような物だろう・・・・」


カズヤ「・・・・仕事じゃありません。趣味です・・・・」


シュンイチ「いい加減にせい!!!!」


 こう言われても、カズヤは、昔なら、ビクついてたが、今は、無反応だ・・・・。


シュンイチ「何が!余暇かぁ~!!一丁前に!難しい単語ばかり!覚えおってぇ~!!」


カズヤ「・・・・すみません・・・・」


シュンイチ「いいか!!仕事か!俳優か!どっちかしか無いんだ!!どっちかにしなさい!」


 こう言われ、カズヤの中で、何かが、切れた。もう、勉強なんて、仕事なんて、どうでもいい。そんな思いに、駆られた・・・・。


カズヤ「・・・・やめます・・・・」


シュンイチ「!そうかぁ~!!俳優やめるか!」


 この後、カズヤは、呆れたように、一息つく・・・・。


カズヤ「・・・・いえ、会社を、辞めます・・・・」


 これを聞いて、シュンイチは、激怒する・・・・。


シュンイチ「いい加減にしなさい!!!!わがままばっか言って!!!」


カズヤ「・・・・余暇も無いんだったら、もう無理です。辞めさせて頂きます・・・・」


 こう言いながら、カズヤは、形だけ、頭を下げた・・・・。


シュンイチ「何を!!!!バカなこと!!!言っとるんだ!!お前は!!会社を!継がな!!!ならんとぞ!!」


カズヤ「・・・・辞表は、後日、郵送します・・・失礼しました・・・・」


 こう言った後、カズヤは、再び、頭を下げ、この副社長室を、出た・・・・。


シュンイチ「おいっ!!!!何を言っとるんだ!!!戻って来い!!!戻らんか!!!!カズ!!カズ!!!」


 こう呼んでも、カズヤが、戻ることは、無かった・・・・。


【シーン33】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある演劇用の、稽古場。ここに、来ると、既に、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人はいて、無邪気に、遊んでいた・・・・。会社を、辞めたカズヤは、この様子を見て、何となく、昔のことを、思い出す・・・・。


【シーン34】~中学校時代~

 ここは、とある中学校の、とある教室。ここで、カズヤは、机に座って、勉強している。そんな、カズヤに、ミユキが、側まで、近付いて来る・・・・。ミユキが、側に来たので、カズヤは、手を止め、ミユキの方を見る・・・・。


カズヤ「・・・・あの・・・・」


ミユキ「・・・・んっ♪?・・・・」


カズヤ「・・・・あっ・・・えっと・・・そのぉ~・・・・」


 カズヤの、しどろもどろに、なってる様子を見て、ミユキは、元気な女の子のような、無邪気な笑顔を、カズヤに向ける・・・・。


ミユキ「勉強、楽しい♪?」


 これを聞いて、カズヤは、戸惑う・・・・。


カズヤ「・・・・楽しくは・・・ないけど・・・・」


ミユキ「じゃあ♪何で♪勉強してんの♪?」


 こう言われ、カズヤは、更に、戸惑う・・・・。


カズヤ「・・・・えっ?・・・いやっ・・・普通に・・・受験のため・・・・」


 これを聞いて、ミユキは、カズヤに、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


ミユキ「そうだよね♪それが♪普通だよね♪?」


カズヤ「・・・・えっ?・・・あなたは・・・違うの??・・・・」


ミユキ「!んっ!?あたし??・・・・まあ~、そこは♪同じか!♪」


カズヤ「・・・・だよね?・・・・」


ミユキ「うん♪・・・・まあ~、・・・あたしは、そんなに、必死になって、勉強してないけど・・・・」


カズヤ「・・・・ああ~・・・授業中、寝てるもんね・・・もう受験も、近いのに・・・・」


ミユキ「だって♪勉強なんて♪教科書、見れば!♪分かるし!♪授業で♪解説されなくても♪」


カズヤ「・・・・ああっ・・・テストの点・・・塾まで行ってる、俺より、いいもんね・・・・」


ミユキ「みんなが♪必死過ぎんのよ♪♪」


カズヤ「・・・・いや・・・あなたが、凄過ぎるだけだと思う・・・・」


ミユキ「いやっ!♪何で♪周りが♪できないのか♪不思議♪」


カズヤ「・・・・世の中、君みたいな、天才ばかりじゃないよ・・・・」


ミユキ「そう言われてもねぇ~♪」


 この後、カズヤは、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・まあ・・・天才の気持ちは、分かんないけど、授業態度、悪いと、テストの点数が良くても、成績下がるよ・・・・」


ミユキ「・・・・だってぇ~、つまんないんだもぉ~ん・・・・」


 この後、カズヤは、再び、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・天才には、つまんないだろうね・・・でも、少なくとも、僕は、上の高校に行こうと、必死だから・・・・」


ミユキ「・・・・ふ~ん♪・・・・」


カズヤ「・・・・僕ぐらいが、普通と思うけど・・・・」


ミユキ「普通って何??」


カズヤ「!えっ!?・・・・まあ、・・・みんなと、同じってことじゃない?・・・・」


ミユキ「みんな、同じってことある?」


カズヤ「!えっ!?・・・・無いけど・・・まあ、・・・多数派が、普通?・・・って感じで、いいんじゃない??・・・・」


ミユキ「・・・・多数派ね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・正直、あなたの価値観は、少数派と思う・・・・」


ミユキ「・・・・ああっ・・・・」


カズヤ「・・・・もう・・・いい?・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


カズヤ「・・・・じゃあ・・・勉強するから・・・・」


ミユキ「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、席に戻って行った・・・・。


【シーン35】~大学時代~

 ここは、とある大学の、映画研究部の部室。ここの、入り口のドアを、ノックする・・・・。


サナエ「はい♪?」


カズヤ「・・・・あの、入部希望の者ですが・・・・」


サナエ「新入生ですか?」


カズヤ「!えっ!?あっ!・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・ああっ・・・じゃあ・・・どうぞ中へ・・・・」


カズヤ「!えっ!?・・・・あっ!はい・・・・」


 この後、カズヤは、サナエに、促され、部室の中に入り、部室内の椅子に、座った・・・・。


サナエ「・・・・えっと、・・・うちが、どういうサークルかは、・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・映画を見たり、作ったりするサークルと、・・・・」


サナエ「・・・・まあ・・・そうですね・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・えっと・・・作る方と、見る方、どっちに、興味が・・・・?」


カズヤ「・・・・両方です・・・・」


サナエ「!両方か!!」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・そうですかぁ~・・・まあ、私は、作る方ですが、・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・作るって、どういう作品を・・・・?」


カズヤ「・・・・アクションです・・・・」


サナエ「!アクションか!!」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・アクションねぇ~・・・・」


カズヤ「・・・・先輩は、・・・どういう作品を・・・・?」


サナエ「!えっ!?・・・・ああっ・・・うちはぁ~・・・どうなんやろ?・・・ジャンル分けすると・・・青春??・・・・」


カズヤ「!あっ!青春映画にも、興味がありますよ」


サナエ「!えっ!?アクションだけじゃなく??」


カズヤ「はい!♪」


サナエ「!あっ!でも、うちのは、ちょっと変わった作風で、・・・明るいけど、明る過ぎず。笑えるけど、笑え過ぎず。熱いけど、熱過ぎず・・・・」


カズヤ「・・・・はっはあ・・・・」


 カズヤは、サナエの話が、ピンと来ない・・・・。


サナエ「・・・・何か・・・『泣かせよう!』・・・とか、・・・『感動させよう!』・・・とか、・・・そういうのは、・・・作らない・・・・」


カズヤ「・・・・はっはあ・・・・」


 カズヤは、やはり、ピンと来ない・・・・。


サナエ「・・・・ピンと・・・来んかな?・・・・」


カズヤ「・・・・正直・・・・」


サナエ「・・・・やっぱり・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


サナエ「・・・・結婚願望とか・・・・?」


カズヤ「・・・・いやっ・・・正直、無いです・・・・」


サナエ「!無いんや!?」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


サナエ「・・・・ふ~ん・・・・」


 この後、サナエは、しばらく、考え込んだ後、急に、テンションが、ハイになる・・・・。


サナエ「ねえ♪性欲強い女好き♪?」


 これを聞いて、カズヤは、キョトンッ!とする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


 この後、カズヤは、呆然としていた・・・・。


【シーン36】~高校時代~

 ここは、とあるカラオケ店の、一室。ここに、カズヤ、アキヒロ、シンジ、ミユキの、4人はいた・・・・。


シンジ「?・・・・知り合い・・・・??」


カズヤ「・・・・えっ?・・・まあ・・・元クラスメイト・・・・」


シンジ「・・・・ああっ・・・・」


ミユキ「・・・・カズヤ・・・・」


カズヤ「!んっ!?」


 この後、ミユキは、再び、カズヤを、見つめる・・・・。


ミユキ「・・・・私さぁ~♪歳、取りたくないなぁ~・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、意味が分からず、怪訝な顔をする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ!?・・・・」


ミユキ「私、ずっと、16歳のままでいたぁ~い♪」


カズヤ「・・・・無理だと思う・・・・」


ミユキ「分かるけどねぇ~♪♪」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


ミユキ「私♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 これを聞いて、カズヤは、呆気に、取られる・・・・。


カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」


 この後も、ミユキは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべた・・・・。


ミユキ「私、16のまま♪歳を取らず♪子供!♪産みたぁ~い♪」


 ミユキの、この発言に、カズヤは、更に、呆気に、取られていた・・・・。


【シーン37】~中学校時代~

 ここは、中学校当時の、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、親である、シュンイチに、将来のことについて、説教されていた・・・・。


シュンイチ「・・・・カズ・・・お前・・・大学、どうするとか・・・・?」


カズヤ「・・・・僕は、漫画家に、なるつもりだから、高校も、行かないつもり・・・・」


シュンイチ「バカ!!!!」


 こう怒鳴られ、カズヤは、ビクッ!とする・・・・。


シュンイチ「何が!!!!漫画家かぁ~!!!お前は!!!!会社を継ぐ人間ぞ!!!お前の!!じいちゃんの!!」


カズヤ「・・・・それは、そのぉ~・・・・」


 この後、シュンイチは、しばらく、カズヤに、圧力をかける・・・・。


シュンイチ「最低でも!!偏差値55以上の!高校行け!!!」


カズヤ「・・・・でも、・・・将来、漫画家に・・・・」


シュンイチ「そんな夢!!捨てい!!!」


 この後も、シュンイチは、カズヤに、しばらく、再び、圧力をかける・・・・。


シュンイチ「会社継ぐために、偏差値55以上の、高校に、行きなさい・・・・」


 この後、しばらく、間が空く・・・・。


カズヤ「・・・・でも、・・・血族が、会社継ぐのは、もう古い・・・・」


シュンイチ「バカ!!!!何が!!!血族が!!会社継ぐのは!!もう古いかぁ~!!」


 こう言われ、カズヤは、再び、ビクつく・・・・。この後、しばらく、間が空く・・・・。


シュンイチ「・・・・お前には、俺の血が、流れとる・・・お前なら、俺のように、偏差値55以上の、高校に行ける・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


シュンイチ「・・・・会社継ぎなさい・・・そのために、偏差値55以上の、高校に行きなさい・・・・」


 静かに話す、このシュンイチの言葉にも、カズヤは、ビクついていた・・・・。


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、シュンイチは、一息つく・・・・。


シュンイチ「・・・・そのために、まず、塾に行きなさい・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後も、シュンイチは、一息つく・・・・。


シュンイチ「・・・・よしっ・・・・」


 こうして、シュンイチは、立ち上がり、この部屋を、跡にした・・・・。


【シーン38】~大学卒業後、・・・・~

 ここは、とある演劇用の、稽古場。ここで、ミヤビ、モモハ、ナツミ、メイの4人はいて、無邪気に、遊んでいた・・・・。それを、カズヤは、微笑ましく見てる・・・・。


ナレーション(カズヤの声で)「僕の名前は、カズヤ。自由を求める表現者」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?