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#2インドの方から学んだこと(1)

2021年4月でシステムエンジニアとして21年目に突入しました。

これまで20年間のシステムエンジニア人生の中で、半分以上となる17年間はインドの方と仕事してきて、私にとってインドはとても大きな影響力のあるものとなっています。

皆さんの中でインドの方とお仕事されている方もいらっしゃると思いますが、インドの方の考え方を理解するまでには相当な時間が必要でした。

言語(英語)の違いは1つ大きな壁でしたが、それ以上に文化の違いは大変大きなものでした。今の時代のキーワードである「多様性」を意識し、それを受け入れることが何よりも必要であることを痛感したことを覚えています。決して日本の考え方を押し付けることはダメです。彼らの考え方を受け入れ、その考え方をもとにてビジネスや信頼関係を構築できないことを強く感じました。

例えば、時間への意識の違いです。

日本人の場合、納期が迫っている場合には残業してでも完成させようとします(今は違うかもですが・・・)。しかし、インドの方は納期の日になって、言い訳をしながら間に合わないことを説明してきます。このような場合、以前の日本の企業では、なぜ報告が遅れたかを問い詰め、締切厳守で強制的にやらせることもあったかもしれません。私がインドの方と一緒に仕事を始めた頃(ちょうど2004年頃)に納期に遅れる事象が多く発生し、上司からは「お前の管理不徹底だ」とこっぴどく叱られたりもしました。

しかし、ここでインドの方に遅れた理由を問い詰めても言い訳ばかりしてきます。ましてや納期が厳しすぎると逆にこちらの責任と言わんばかりのことを言ってきます。

当時、私も上司とインドの方との板挟みになり、ストレスが溜まる一方でした。

そんな時にふと、「そもそも文化や環境が違うのだから一方的に押し付けてしまうのは良くないのではないか?」と自問自答するようになりました。もしかすると受け入れながらこちらの言いたいことをしっかり伝えると、うまく仕事が回るような気がしてきました。それは、幼い子供を育てるという意識といいますか、相手のことを受け入れつつも、お互いに理解をしあいながら仕事をすすめる、人を育てるという意識のようなものですね。

意識が変わったことで、格段に仕事の進度も早くなり、さらに信頼関係も強くなりました。今でもそのインドの方々と一緒に仕事ができているのは、私の意識が変化し、インドの方々がそれを受け入れてくれた結果かもしれません。

そして、もう1つ言えることがあります。それは、「うまく仕事をやってくれた時に、大いに感謝すること」です。

ある日、遅くまで仕事を頑張ってくれたインドの方に「ありがとう」と伝えたところ、「モチベーションが向上し、また上司からの評価も上がるからもっと言ってくれ!」と、お願いされたこともあります。

もちろん、四六時中褒める訳にはいかないですが、成果を出してくれたことに対して素直に感謝することは大事ですし、褒められると気持ちも良くなって、また頑張ろうとする気持ちになるのは、世界共通だと感じました。

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