雑記#3「るろうに剣心は時代劇」

 先週の金曜日に行った「るろうに剣心展」で買った図録を見ていた。図録の方は「まあ、図録だよなあ」という感じで、展示されていた生原稿の写真がずらりと並ぶだけだ。なので、あんまり特殊なアレがあるわけではない。現場の感動に比べるとちょっと劣る。

 それより面白かったのが、巻中にあった和月先生と尾田先生の対談だ。ちょっとジャンプ漫画に詳しい人は知ってると思うが、実は尾田先生は「るろうに剣心」の連載中に和月先生のアシスタントをしてたりする。なので、この二人には、大ヒットを生んだ漫画の原作者同士という以上の関係があるので、いろいろ濃い裏話とかがあって面白かった。ワンピースが好きな人も楽しんで読めるんじゃないかと思う。
 みんなで図録を買って読もう。会場は東京京都しかなく、東京会場は今週で終わりだが、後日通販があるらしいので安心だ。(宣伝終わり)

 その中で気になる一節があった。「『るろうに剣心』は純粋な時代劇の少年漫画として、異例のヒットを生んだ作品だ」的なことを尾田先生がおっしゃったのである。るろうに剣心は時代劇。言われてみれば、確かにるろうに剣心は純粋な時代劇に近いのかもしれない。
 
 漫画らしいトンデモ描写が多いから時代劇っぽくないけど、時代劇というのは案外トンデモ描写があるものだ。パッと浮かぶ「必殺仕事人」とか、トンデモな殺し方と胸糞が作品の面白さの9割を占めてる作品だろう。超科学とか魔法、魔物っぽい要素も(外院と不二あたりは大分怪しいけども)とりあえず出てこない。剣心たちはあくまで剣術や格闘術で戦うわけで、確かにこれなら「純粋な時代劇」と言るきもしてくる。

 ただ、そうなるともしや……?と思うことがある。るろうに剣心の漫画の発行部数は7200万部ちょっとらしい。ワンピースとかに比べると少なく見えるが、とんでもなく売れている。加えてアニメや映画も大ヒットしているので、もしかして日本で一番売れている時代劇は「るろうに剣心」ということになるんじゃないか……? 「るろうに剣心」は大好きだけども、それはそれでなんか違うような気もする面倒くさいオタクのアレが湧いてくる感覚がある。

 そこで、Wikipediで時代劇について調べたら

時代劇(じだいげき)は、日本の演劇や映画、テレビドラマなどで現代劇と大別されるジャンルとして、主に明治維新以前の時代の日本を舞台とした作品の総称である

って書かれてた。よし、Wikipediaがそういうなら明治維新の数年後を描くるろうに剣心はギリギリ現代劇らしい。よし、それならまあ対抗できる作品はいっぱいあるだろう。「るろうに剣心」を現代劇というのは無理がある気はするが、今夜スッキリ寝るためにもそういうことにしておこう。
 




 

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