幼少期⑤

一階の救急のフロアに家族みんな揃っていた
県外にいた兄弟も、寮に入っていた兄弟も家族全員揃って囲んでいた。母を。
たくさんの機械に繋がれ、目を瞑り動かない母がそこにいた
いや、母だと信じられなかった
浮腫で顔がパンパンに腫れ、顔色がオカシイ。

くも膜下出血だった

後から聞いた話によると、
朝も痛みが治まらなかったため、病院に行ったところ受付の方に「歩けてるので大丈夫ですよ。別の病院行ってください」と断られ、別の病院に向かっている途中に倒れたそうだ。

家族は怒りと悲しみと信じられなさに呆気に暮れていた

ステージ5。奇跡的に一命は取り止め、脳死にも至らなかった
手術をすれば治りますよ。
そう言われ、少し安堵したのを今でも覚えている

そこから母はICUの個室に入ることとなった

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