2021年5月 静岡県西部の鉄道旅(1日目・大井川鐵道)
今回は2021年5月に1泊2日で静岡西部の鉄道を巡った旅で、1日目の大井川鉄道の記録です。
2019年度はぼちぼち旅行はしていましたが、noteの記事にできるような一人旅の遠征は無く、2020年は自粛していたので、今回が久しぶりの鉄道一人旅となりました。
大井川鐵道について
旧東海道の難所、「越すに越されぬ大井川」に沿って走る大井川鐵道は、SLの保存・毎日運行で有名な鉄道ですね。東海道線金谷駅から千頭駅に至る全長39.5㎞の大井川本線と、一部区間で日本唯一のアプト式で運行される、千頭駅から井川駅へ至る25.5kmの井川線の2路線の鉄道です。
電源開発と森林開発を目的として開業しており、井川線は中部電力所有の軌道を移管した路線となっています。大井川の急峻な地形故に沿線の人口は少ないため、現在は観光鉄道という様相を呈しております。
この記事を編集した時点では、豪雨災害により大井川本線の川根温泉笹間渡と千頭の間で運休・バス代行になっています。
大井川本線の起点金谷駅へ
新横浜から東海道新幹線ひかり号に乗り込み静岡駅へ向かいます。
新横浜から無停車で僅か40分で静岡駅に到着。大井川鐵道の起点である金谷駅へは在来線に乗り換え30分かかります。
大井川鐵道のSL列車は金谷駅の隣の新金谷駅発着となっており、家族連れや観光客には新金谷まで自動車で来てもらい、千頭(井川)新金谷間を往復してもらうというのが基本ルートになっているようです。
※鉄道来訪者向けに金谷新金谷間のシャトル便が設定されています。
新金谷駅は大井川鐵道の車庫等がある拠点駅というのもありますが、JR東海道線と接続する金谷駅は厳しい地形ゆえに土地が少なく、大井川鐵道のホームも1面1線しかないため、SLの金谷乗り入れが難しそうな雰囲気は現地で察しました。
金谷→千頭
【お詫び】行程表が見つかりませんでした。
昭和レトロな車内に入り、純喫茶の椅子と同じ色の転換クロスシートに腰をかけると座高の低さに驚きます。
この車両は昭和33年にデビューしたものですから、当時の日本人の体格を実感することができます。肉食恐るべし。
列車は拠点の新金谷を過ぎると、大井川右岸の貴重な平野部をとことこ走り、「合格」「門出」と縁起の良い名前の駅が続きます。
元々は「五和(ごか)駅」だったそうです。
駅名変更は莫大な費用を要するため、最近は珍しいですね。
(三浦半島へ行く某急行電車を除いて)
新東名高速をくぐり、道の駅と一体となっている門出駅を過ぎると平野部は終わり、山あいに入り大井川に沿って走るようになります。
大井川鐵道大井川本線の9割超は大井川が削った山あいの僅かな平地を縫うように走っていくため、沿線の一般の需要が低く、利用促進も難しいことが容易に想像できました。
千頭→井川
大井川本線の終点、千頭に到着。ここからは井川線に乗り換えです。
改札口では検温をしました。もちろん平熱でしたよ。
井川線(南アルプスあぷとライン)は上流のダム建設の資材運搬用トロッコして建設された経緯があります。トロッコでトンネルが小さくカーブも急なため、車両も小さくなっています。
途中、長島ダム建設のために水没する区間の付け替えのため新線を敷設した際に、90‰の急こう配ルートとなったため、国内唯一のラックレールを使用した「アプト式」の区間があることが特徴です。
列車を動かす機関車は最後尾のため、ゴツンと後ろから突かれて出発。
カーブでは車輪とレールの摩擦音が激しく、黒部のトロッコと同じようなアトラクション感満載の列車です。
列車はアプトいちしろ駅に到着
ここから長島ダム駅の間に90‰のアプト式の区間があるため、最後尾に専用の電気機関車ED90形を連結します。
長島ダム駅でED90形機関車を切り離した後も見どころは続きます。
撮影スポットで有名な奥大井湖上駅周辺はその眺めも抜群ですが、ダム建設によて水没した廃線跡を探してみるのも井川線をより深く楽しむポイントの一つです。
ダム湖が終わり、接岨峡温泉を過ぎると元からある線路に戻り、いよいよ深い渓谷に分け入っていきます。
千頭から約1時間50分で終点井川に到着です。
実は接岨峡温泉を越えたあたりから静岡市葵区に入っています。この先の大井川の源流は南アルプスで、山梨と長野の県境まで政令指定都市の静岡市です。リニア新幹線の問題の場所はまさにこの上流となっています。
どこかで買っておいたおにぎりを駅のベンチで食べ、折り返しの列車で千頭へ戻ります。
千頭からSLかわね路号に乗車
千頭駅に戻ってきました。
ここからは大井川鐵道の看板列車、毎日運行のSLに乗ります。
※SL整理券を別途購入します
迷った挙句前よりのオレンジ色の客者に座ったようです。
こちらはトーマス号を運転するときに雰囲気を出すためにオレンジ色に塗られているのだと思います。
ご時世柄と平日ということもあり、列車は空いていましたが、運行してくださる大井川鐵道さんには感謝の気持ちでいっぱいになりました。
終点新金谷まで乗車したいところでしたが、温泉にも入りたかったので、川根温泉笹間渡駅で下車しました。
川根温泉に入り掛川へ
駅から徒歩5分ほどで川根温泉ふれあいの泉へ到着。
このあたりも豪雨の被害を受けてしまったようですが、現在は復旧しており、鉄道も川根温泉笹間渡までは運行しています。
温泉はナトリウムー塩化物温泉であたたまりの湯となっており、湧出量が多く源泉かけ流しとのことです。循環ろ過の塩素臭のする温泉は別の意味で記憶に残る傾向にありますが、川根温泉はそういった記憶はなく、湯上りのサッパリ感が印象に残っています。いい湯であったということでしょう。
道の駅も併設されているためお土産を購入。
茶羊羹を購入した記憶があります。美味しかったです。
駅の時計と時刻表から17時29分発の金谷行に乗車したものとおもいます。
終点金谷に到着。大井川鐵道の旅は終了です。
この後は東海道線で掛川へ移動し、ビジネスホテルに宿泊しました。
翌日は天竜浜名湖鉄道(メイン)と遠州鉄道に乗ります。
読んでいただきありがとうございました。
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