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都市農業。尼崎で、大豆を育てて食べる。
一年を通して、大豆を育て、伝統的な手法で加工して食べるという試み、「大豆プロジェクト」。
昨日、味噌仕込みを終えて、この一年のサイクルが終了しました。
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参加メンバーの皆さんで味噌仕込み。
大豆を茹で、潰してる様子です。
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デザイナーM氏作。
もともとの始まりは、2016年。
能勢で大豆の種を分けてもらったのを機に、尼崎で始まった大豆栽培。
最初は、ガーデニングバッグで小さく育てはじめました。
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大豆の種を繋ぎました。
そして翌2017年秋。
三田「あまがえる」さん、能勢「けせら畑」さんとの合同企画で、映画『エディブルシティ』を尼崎の小田地区会館で上映しました。
その上映会に参加してくれた方が、なんと、場所を貸してくださることになり、「尼崎はたけ部」が発足。
その翌年から、大物タウンハウスの畑で、種継ぎしながら大豆を育てています。
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「みんなのはたけ」手作り看板が立ちました。
植物は、生きている環境に適応していくそうです。
寒冷な能勢から温暖な尼崎にやって来た大豆は、最初の数年は毛虫の大量発生に悩まされましたが、数年後には虫もまったく付かず、丈夫に育つようになりました。
尼崎の気候に、大豆が適応したという事でしょうか。
最初はプランターで始まった大豆栽培が、大物の畑で続けられ、それから田能の園北ファーム内でも、栽培させて頂けるようになりました。
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兵庫県「阪神南ふるさとづくり応援事業」による補助を受け、田能の畑で実施しました。
お米と並んで、大豆は日本食の柱として欠かせないもの。
「尼崎はたけ部」ではこれまでも毎年、収穫した大豆で味噌を仕込んだりしてるのですが、味噌だけに留まらず、伝統的に続けられてきた方法で大豆を加工して食べることを、さらに一歩進めることにしました。
この一年で作ったのは、味噌はもちろん、豆腐、納豆、ずんだ餅など。
自家製しょうゆは、今のところ麹屋さんの麹で仕込ませてもらってますが、それもゆくゆくは自前の大豆で仕込みたいという希望が視野に入ってきました。
田んぼでお米を育てる。
そして、田んぼの畦で大豆を育て、効率よく消化吸収できるよう、微生物の力を借りて加工して食べる。
そんな伝統的な食生活が、「伝統」と言われるほど長く続いてきたのは、実はそれは作りやすくて、誰にでも簡単にできたからじゃないのか。
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昔から食べられてきたものを育てて、自分たちの手で加工して食べてみる。
そういった伝統的な暮らしは、都市部にいるとどこか遠い理想のように感じられます。
それでも実際にやってみたら、尼崎に暮らしながらも、自分たちの手でできることは思ったより多かったです。
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三田の佐藤匡昭先生の作業場に伺い、土壌改良についてご指導頂きました。
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落ち葉、米ぬか、納豆水を撒いて、土作り。
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みんなで種まき。
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大豆の発芽率は、ほぼ100%です。
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大豆加工の第一弾は、豆腐作りでした。
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豆腐つくりのために、サラシで搾り袋を作ってくれました。
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畑の草むしり。
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大豆が強風で倒れないよう、大豆の畝に支柱と囲いを取り付けました。
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ずんだ餅作り。
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収穫とはざ掛け。
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脱穀作業。
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味噌仕込み。
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煎り豆ごはんと、みんなの大豆味噌のお味噌汁でした。
工業都市のイメージが強い尼崎という地であっても、自分たちの手でできることを工夫しながらやってみる。
頭で考えすぎずにやってみる事で、得られることがたくさんありました。
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10年ほど前に、サティシュ・クマールの映画を観たときのメモが、私の手元にあります。
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『Soil(土)・Soul(魂)・Society(社会との関わり)を大切にすること』
『地球温暖化の本当の原因は、「機械がなんでもやってくれる」と思ってしまったこと。
手が”役立たず”になってしまったが、手は本来は、美しいものを作り出せるもの』
『すべての仕事は、アート。
楽しみながらするべきもの』
『測ることで不足が生まれる。時間、お金、など』
『様々な問題のなかで、どこから手をつけたら良いのか。
それは「食べる」ことから。
できるだけ新鮮でオーガニックな、その土地のものを求めて、必要な分だけ食べること。
富を集めて捨てることで、飢える人たちが生まれる』
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手を動かして、なにかこつこつ作業をしてるときに気持ちが落ち着くのは、生き物として理にかなった事をしてると、身体で感じられるからじゃないかと思います。
自分のためだったり、だれかのために何かを作り出せるのは、嬉しいこと。
自分たちの手の力を、取り戻していきたいですね。
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